堀江由衣:文学少女の歌集 ~本が好きな女の子の思いがここに~

堀江由衣:文学少女の歌集邦楽レビュー

堀江由衣 10枚目のアルバムである「文学少女の歌集」。

堀江由衣ちゃんは「ほっちゃん」が愛称の声優さんで、透明感のある歌声が特徴です。長く放送しているラジオでのおしゃべりは、特に透明感を感じます。

前作「ワールドエンドの庭」は2015年のリリースですので、今作はかなり久しぶりのアルバムとなりました。待望のいう言葉がふさわしいアルバムです。

久しぶりのアルバムは、どんな感じになるのかと思っていましたが、1曲目から「これはほっちゃん! 」というようなアルバムになっていました。

アルバム収録曲概要

「文学少女の歌集」の収録曲は以下の通りです。

  1. 光の海へ
  2. Sunflower
  3. 朝顔
  4. never ever
  5. キミイロ
  6. アシンメトリー
  7. 夏の音を残して
  8. この町の丘から
  9. 小さな勇気
  10. Stay With Me
  11. 春夏秋冬
  12. 単線パレード

6、10曲目が先行シングルで、残りの10曲がアルバムのための新曲です。

先行シングルといっても2曲とも2015年リリースの物ですので、よくぞ収録してくれたというのが素直な感想です。違和感なく収まっているのも見事ですね。

2015年は1月にアルバム「ワールドエンドの庭」。3月に「Stay With Me」、11月「アシンメトリー」がシングルとしてリリースされていました。

ですからこんなにリリースの間隔が空くのは、予想外でしたね。もう新しい音源はリリースはされないんじゃないかと、心配になるくらいでしたよ。

アルバムタイトルが「文学少女の歌集」とは面白いタイトルだなとリリース前から思っていましたが、歌詞を見てみるとなるほどね〜というタイトルです。

どの曲も文学が好きな女の子が書きそうな歌詞になっているんです。このアルバムは単に聞くだけでなく、歌詞も一緒に見た方がきっと楽しめます。

きっとアルバムのための収録曲がそろって、全ての曲を聞いてから付けたアルバムタイトルではないでしょうか? うまいアルバムタイトルだと感じました。

新しい曲を聞くのは久しぶりですが、ほっちゃんの透明感のある透き通った声は、以前と同じく聞いていて優しい気持ちになれるアルバムです。

朝顔

MVも作られて、アルバムのリードトラックである「朝顔」。(3曲目)

アルバムの中でも歌詞がもろ文学少女が書きましたという感じで、このアルバムのリードトラックになるのが必然といえるような曲です。

ほっちゃんは言葉を切る歌い方がものすごくうまいのですが、余韻を残す切り方、きっちり切るというのが聞いていて気持ちのいい曲です。

やっぱりスタッカートといえば、ほっちゃんだよな〜と。

さらっと聞ける曲ですが、言葉が切れないと言葉がぼやけてしまう、歌うのはめちゃくちゃに難しい曲ですよね。さらっと実力あるのが分かる曲です。

MVで制服を着ているのですが、コスプレ感というか違和感がないのがさすがはほっちゃんだよなと。年齢ってなんだろう? と思ってしまう感じがします。

アシンメトリー

19枚目のシングルで、テレビアニメ「K RETURN OF KINGS」のオープニングテーマであった「アシンメトリー」。(6曲目)

angelaが提供したこの曲は、「アシンメトリー = 左右非対称」の言葉の意味の通り、曲の中にいろいろな要素が含まれていて面白い曲です。

Bメロの反対語を繰り返す部分がまさに「アシンメトリー = 左右非対称」になっていて、曲の持つ世界観に引きずり込まれてしまいます。

多くの曲をリリースしてきたほっちゃんの曲の中でも、あまりないタイプのこの曲は聞こどころも多いですので、アルバムに収録されてよかったなと。

本は文字を読む人や場面によって感じ方も異なりますし、4年前にリリースの曲でも「文学少女」というアルバムのテーマにピッタリです。

夏の音を残して

スロー・バラードナンバーである「夏の音を残して」。(7曲目)

アルバムの中で1番気に入った曲です。Bメロの終わりの「深く、深く」。「強く、強く」がサビを強く印象を付けています。

誰かを愛すること
君のそばで感じながら

曲の最後の部分の「誰かを愛すること」とファルセットで歌う部分が、聞いていて心地がよいのと同時に、この曲の思いが詰められている部分です。

ライブ映えをするのが間違いないであろう、バラードナンバーになっています。

Stay With Me

18枚目のシングルでもあり、テレビアニメ「DOG DAYS」エンディングテーマであった「Stay With Me」。(10曲目)

2015年3月にリリースされたシングル曲ですので、このアルバムに含まれている曲の中で一番古い曲です。であるのに、不思議と違和感は全くありません。

ほっちゃんがいい意味でいつまでも変わらないので、4年前の曲が最新の曲の中に混じってもすんなりとハマってしまうんでしょうね。

ほっちゃんの魅力であり、不思議な要素の1つです。

「Stay With Me = 私と一緒にいて」と歌う曲には、勇気をもらえます。

春夏秋冬

今までほっちゃんの曲にありそうでなかった曲名の「春夏秋冬」。(11曲目)

いかにも文学少女という少し難しい表現が含まれる歌詞なのですが、聞いた時に言葉の難しさを感じさせないのは、ほっちゃんの歌声だからでしょうか?

バックの演奏がアルバムの中で1番面白いのはこの曲ですね。いろいろなことをしているので、楽器弾きとしてアルバムの中でも気になってしまった曲です。

いろいろな要素が入っているので、このアレンジに決まるまでにいろいろなバージョンがあったんじゃないかと思ってしまいました。

曲としてうまくまとまっていますけれど、器用な作曲家やアレンジャーなら、3曲ぐらい作れそうなアイデアが入っていますよ。聞いていて面白い曲です。

あとがき

約4年半ぶりのアルバムリリースとなった「文学少女の歌集」。

聞けば聞くほど「文学少女」のコンセプトにあっているアルバムです。アルバムを通して曲に芯が通っているので、余計にそう感じてしまいました。

コンセプトアルバムって難しいのですが、これはいいアルバムです。

ちょっと心がすさんでいるや、疲れている方に聞くのをオススメします。きっとこのアルバムを聞くことで、心が優しい気持ちになれると思いますよ。

願わくは次のアルバムリリースは、もう少し間隔が短くなるとうれしいですね。

 

以上、『堀江由衣:文学少女の歌集 ~本が好きな女の子の思いがここに~』でした。

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