YOASOBI:たぶん ~もう以前の関係に戻ることはないんだね~

YOASOBI:たぶん邦楽レビュー
邦楽レビュー

YOASOBI (ヨアソビ) 配信シングル「たぶん」。

前作「ハルジオン」から2カ月。ユニットの存在がメディアでも取り上げられることが多くなり、注目度が高くなっているなかでの新曲。

ここでどう動くかは今後を左右する場面。余分な力も入ってもおかしくないところでもあるのに、自然体な形での曲を提示してきてくれました。

曲名からして、がちっと固まる言葉でないのが、面白く感じてしまいます。

【エコストアレコード】
エコストアレコードエコストアレコード

たぶん 概要

小説 & イラスト投稿サイト「monogatary.com」の作品を原作とするのが、YOASOBIの大きな特徴の1つ。

何かを原案として曲を作るというエピソードは他のアーティストでも語られる場合はあっても、小説という形で、内容もそのまま見られるというのは新しい。

短編だからこそ、スマフォでさらっと読めるのも◯。これが長編だとしたら、また違った形になったのではないでしょうか。選ぶ内容もセンスですよね。

文字を読まなくなったと言われる昨今ですが、言葉の面白さが感じられます。たとえ誰かが同じ題材を元にしても、こうはならないだろうなというのも面白い!

今回の原作を読んでみると個人的に似たような経験があったからか、関係が終わったというのはたぶんこんな感覚だったよなと、思い出しちゃいました。

たぶん

しなの 著の小説「たぶん」を原作とした「たぶん」。

同名タイトルになるのは初めてのこと。曲にも同じように変化が現れています。感情を抑えた歌、話し声も入り、スタッカートで切るのも心を表しているよう。

ループする音源と、コードも少なく演奏を支えることで、本当は出したい思いを押し殺しているようにも聞こえます。全てが重なり表現がされる興味深い曲。

始まりに戻ることが出来たなら
なんて思ってしまうよ

もう関係が戻ることはないからこその思い。たった一言の”おかえり”はたとえ口からこぼれても届いてはいけない言葉だと、たぶん知っているんでしょうね。

歌詞にはないですが、原作に出てくる模様替え。相手も関係が元に戻ることはないと知っているからこそ、幻影になる場面を残しておきたくなかったのかも…。

原作では2人の思い。曲では男性側の感情になるのが、興味深い! また、「たぶん」というと曖昧なイメージの言葉ですが、聞いているとしっくりときました。

勉強も兼ねてスマフォの言語を英語にしているいるのですが、表示されるタイトルは「Probably」。「Maybe」とは異なるんだよというのも面白いです。

あとがき

YOASOBIの作り出すのは、決して刺激的ではない音。それでも中に入り込んでいくと思わぬ深みがあり、心地のよい歌声が聞いているとクセになります。

1回聞いていいや! でなく、自然と繰り返して聞きたくなるのは強みでしょう。言葉として表現は難しいですが、バランスがとてもいいんでしょうね。

Ayaseの作り出す世界と、ikura (幾田りら)の歌声が絡みあって2以上のものになる。言葉だとよく見たり聞いたりしますが、実際には少ない出来事。

時代背景にもうまくマッチし、数曲で見えてくるものが大きく変わるのは、音楽の面白い部分を見せてくれています。きっと本人たちも驚いているでしょう。

YOASOBI は面白いですし、どうこれから見せてくれるのかも楽しみです。

 

以上、『YOASOBI:たぶん ~もう以前の関係に戻ることはないんだね~』でした。


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