ゑんら:KEMURI ~変幻自在に変化する私たちに付いてきて~

ゑんら:KEMURI邦楽レビュー
邦楽レビュー

ゑんら(えんら) 1枚目のアルバム「KEMURI」。

元dropの滝口ひかりちゃん、木乃伊みさとちゃんの2人に、滝口ひかりちゃんの実妹、滝口きららちゃんによる、3人組のアイドルグループのゑんら。

現代かなづかいでは使わない「ゑ」をグループ名称の頭に使っているのは、読みづらいというデメリットもありますが、他にいないので面白いですよね。

同じ古い表記では有野課長のいる、よゐこ(よいこ)を思い出します。

グループ名が少し変わっているだけでなく、セルフプロデュースであること、日本の妖怪を感じさせる衣装、楽曲が面白いのも特徴。

とっつきにくい面もありますが、気になるとハマってしまう中毒性がある、アイドルグループとなっています。このアルバムも印象に残る曲が多いですよ。

KEMURI 収録曲概要

「KEMURI」収録曲は以下の通り。

  1. 心中ミッドナイト遊園
  2. ゑんらにおまかせよ
  3. キミノセイ
  4. 呪いの飴
  5. リンネ転生
  6. アンバランス
  7. ONORE

ゑんらというユニット名。煙の妖怪である「煙々羅(えんら)」からで、煙のように変幻自在で枠にとらわれないようにと、思いが込められて付けられています。

アイドルは現在インディーズもメジャーも飽和状態で、枠にとらわれているグループが多いのが実情。どれも似た曲や、あいさつをしますよね。

ある意味でお決まりではあるけれど、特定の女の子や、グループでなくても変わりがいくらでもいる。だからこそ、脱退や卒業、解散も多いんです。

恋愛だと引きずる男性も、メンバー、グループの推し変は早いですしね。

3人とも体験してきたからこそ、今から他の同じことはしても意味はないと考えて、セルフプロデュース、ゑんらというグループになったのだと思います。

ユニット名の由来である煙の妖怪の煙々羅から「KEMURI」名付けられたこのアルバム。意味合いを知ることで、より楽しめる世界が広がります。

心中ミッドナイト遊園

オープニング曲「心中ミッドナイト遊園」。(1曲目)

初っ端から魑魅魍魎(ちみもうりょう)なんて歌詞も出てきて、dropとは別物であるのをまざまざと見せつけられます。音使いも昔の感じで面白い!

曲名にもありますが、ミッドナイトや、ランデブー。YOU&ME ENDなど、日本語だけにしばりを付けていないのは、まさに変幻自在な感じがします。

しばってしまうとかなり難しくなりますし、アイドルではないですけれど陰陽座と先駆者がいるので、二番煎じになってしまう…。

ジャンルは異なりますがチェックしていないわけはないでしょうし、うまい選択をしたと思います。歌詞も難しくしなくてもいい利点もありますね。

アコーディオンの上モノの音使いが面白くで、好きな人は多いと思いますよ。

ゑんらにおまかせよ

昔の映画が始まるようなレトロ感がたまらない「ゑんらにおまかせよ」。(2曲目)

楽器を弾く人は歌よりも最初に演奏に耳がいってしまうかもしれません。休符の使い方が、現代曲ではあまりしない方法です。

アイドルの曲で転調が入るのは内容がぶっ飛んでいない限り少ないですけれど、自然に入っているのがポイント。

メンバー3人の歌声の重なり方が他のグループでは聞けない感じですし、演奏含めての構成は、この曲がこのアルバムの中で一番面白い感じがしました。

曲名も面白いですし、ゑんらにまかせてみてしまってもいいかもしれませんね。

リンネ転生

曲調はムード歌謡曲に近い「リンネ転生」。(5曲目)

テンポは早いですけれど、昔の曲を好きなほど気になる人が多いと思います。聞いていて、少し懐かしさを感じる曲。

アイドルファンでない人が、聞くきっかけの曲になるかもしれません。

輪廻転生とは人が生死を何度も繰り返して生まれ変わることですが、楽しげに歌った曲は初めて聞きました。面白い歌詞です。

輪廻をカタカナにしたのも、面白さを倍増させています。この曲は先日駒沢公園のラーメンショーのステージで見たのですが、興味を引くには十分な曲でした。

dropも見たことがありますし、存在はもちろん知っていましたけれど、自分がゑんらに興味を持ったきっかけの曲です。

アンバランス

抜群にポップな曲「アンバランス」。(6曲目)

「地獄でもかまわない」なんて歌詞は、アイドルだとあまり見ない歌詞。メンバーの木乃伊みさとちゃんの作詞ですが、この子の書くの言葉の内容は面白い!

歌詞を見て何を言いたいんだろう? と分析しようとしてしまう自分のようなタイプの人がいたら、きっと興味を持つ人が多いと思います。

難しい言葉はなるべく使っていないというのも、変幻自在を目指すゑんらだからかもしれません。聞けば聞くほど、切ないのもいい感じです。

地獄でもかまわないといっても、楽しいわけない。だからこそ「アンバランス」という曲名にしたと思いますけれど、面白く興味深い歌詞です。

メロディーがとてもいいですし、この曲のギター・ソロは面白く感じました。ポップな中にプログレ要素も含まれていて、聞いていて面白いですよ。

現在のゑんらの代表曲とのことですが、聞けば確かにね! と分かります。

あとがき

元の2人がいるということで、dropを求めてしまうと大きく異なりますから、ゑんらにはびっくりする方が多いのではないでしょうか?

dropを求める人は、同じ元メンバー大場はるかちゃんが現在在籍しているナナランドをオススメします。メンバーは違っても、dropに近い存在。

ゑんらは妖怪など昔の日本の感じで、ゲゲゲの鬼太郎。もう少し進んで墓場鬼太郎の世界観が近いかなと、現状は聞いていて感じました。

変幻自在で枠にとらわれないというコンセプトにありますから、今後はまた変化が出てくる可能性が高いので、現状という言葉を追加しておきます。

ポップはポップでも、他のアイドルグループとは趣向が異なるグループ。この世界観が多くの人に受け入れられたら、面白いですね。

12月に2枚目のアルバム「UKIYO」がリリースされますので、もっと深い世界が見られるようになるのではないでしょうか? ゑんらは面白い存在です。

 

以上、『ゑんら:KEMURI ~変幻自在に変化する私たちに付いてきて~』でした。


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JOE (ジョウ)

Guitar、F1を筆頭にモータースポーツ全般、野球(巨人)が好きな、ジャンルを問わない音楽マニア。日々記事更新中で、SNSは基本オマケ。 もっとプロフィール & あぶまいについて

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