Wovenwar:セルフタイトルアルバム ~俺たちが今できること~

Wovenwar:セルフタイトルアルバム洋楽レビュー

Wovenwar (ウーヴェンワァ) 1枚目のアルバムかつ、セルフタイトルアルバムである「Wovenwar」。

日本人には少し読みづらい読み方のバンド名という、特徴があります。

Wovenwarは、AS I LAY DYINGのボーカルTIMが別居中の妻の殺害を計画した殺人教唆の罪で逮捕された服役中に、他メンバーが活動していたバンドです。

TIMの抜けたボーカルの穴は「Oh,Sleeper」のShane Blayが務めていました。

今は刑期を終えて釈放されたTIMが戻り、AS I LAY DYINGが復活していますが、出来のいいWovenwarのこの1枚目のアルバムは聞き逃がせません。

AS I LAY DYINGの楽器隊がメンバーというバンドの構成が注目されましたが、想像する以上に曲もいいという、ファーストインパクトの大きなアルバムです。

Wovenwar 収録曲概要

セルフタイトルアルバム「Wovenwar」の収録曲は、以下の通りです。

  1. Foreword
  2. All Rise
  3. Death to Rights
  4. Tempest
  5. The Mason
  6. Moving Up
  7. Sight of Shore
  8. Father/Son
  9. Profane
  10. Archers
  11. Ruined Ends
  12. Identity
  13. Matter of Time
  14. Prophets
  15. Onward

15曲でメタル系というと70分以上になることが多いですが、54分と聞きやすいアルバムです。曲がコンパクトというのが、収録時間にも現れています。

AS I LAY DYINGもコンパクトな曲が多いですから、Wovenwarも同様なんでしょうね。ただし、モダンな要素が増えているので、楽曲には違いがあります。

特に印象を変えているのは、ボーカルのShane Blayです。見た目も長髪のいかにもメタルなTIMとはだいぶ異なりますが、大きく異るのは声質ですね。

特にこの1枚目のアルバムではクリーンボーカルのみですから、AS I LAY DYINGとは大きくイメージが異なるものとなっています。

イメージが異なるからよくないかというと、めちゃめちゃクオリティの高いアルバムなんです。いい意味で聞き手の予想を、裏切ってくれたアルバムです。

15曲という曲数の多い中で捨て曲が一切ないアルバムというのは、メンバーのこれでやっていくぞ! という意気込みのようにも聞こえました。

セルフタイトルのアルバムは1回しかできませんから、余計にですね。

All Rise

1曲目の「Foreword」はセリフはありますが曲としてはSEですから、新しいバンドとして1番重要となる曲の「All Rise」。(2曲目)

特にAS I LAY DYINGのメンバーがする新しいバンドということで、どうなの? という疑問を持つ人も多いところを、完全に払拭してくれた曲です。

「All Rise = すべて上がる」という曲目に、すでに自信がありますよね。

Shane Blayのクリーンボーカルがハマった、かっこいい曲です。クリーンボーカルだと演奏に埋もれることがありますが、全く埋もれていません。

この曲は、Wovenwarを象徴するような曲になっています。

Death to Rights

死ぬことへ権利を歌った「Death to Rights」。(3曲目)

生きるというのは何であっても死が訪れるのは共通ですから、死ぬことへの権利というのは、この曲だけを聞いていると不思議な感じがします。

衝突する時に死ぬことへの権利と歌詞がありますから、Oh,Sleeper、AS I LAY DYINGのバンドのことを言っている気がしました。

Wovenwarという新しいバンドが生まれるのは、2つのバンドが死(終了)があるからこそ、できたものだと表現をしたかったのかもしれません。

このアルバムをリリースした時は、AS I LAY DYINGが復活するなんて誰も想像ができないですから…。状況を知っているメンバーなら、なおさらですよね。

アウトロの短いギター・ソロには感情が込められていて、ぐっとくるものがあります。ギタリストには特に必聴なアウトロです。

Profane

アルバムの中でも特に拳を上げたくなる曲の「Profane」。(9曲目)

「Profane = 神聖を汚す、不敬な」という意味ですが、歌詞の内容が犯罪を犯してしまったTIMに向けてのようにも思えました。

and you are filthy from the grave you dig

上の歌詞の部分なんて、特に印象的です。

汚れたお墓を掘っているという意味ですが、AS I LAY DYINGの復活曲となった「My Own Grave」お墓の中で生きていると言っている。

自分が深読みをしてしまっているんでしょうけれど、Wovenwarの「Profane」と、AS I LAY DYINGの「My Own Grave」はつながっているんじゃないかと。

実際はどうなのかはわかりませんが、歌詞を砕いて曲を見てみると、面白い発見があると思いますよ。受取り方は個人の考え次第でけれど、面白いです。

歌詞に目がいってしまいましたが、曲はイントロから特にギタリストが好きそうな感じです。実際に弾いてみても、楽しめる熱い曲となっています。

Ruined Ends

モダンなメタル曲の「Ruined Ends」。(11曲目)

AS I LAY DYINGではまずしないであろう曲調は、新鮮に聞こえます。

予備知識がなくてこの曲を聞いたら、AS I LAY DYINGのメンバーのバンドとは気付かない人の方が圧倒的に多いはず…。新しいバンドだからの意外性ですね。

Wovenwarがクリーンボイスを徹底していたら、核となる曲になっていたかもです。切なさの中に、新しいバンドならではというのが、表されている曲ですよ。

シングル曲になる曲ではないかもしれませんけれど、カッコいい曲です。

あとがき

Wovenwarの活動中に2枚目のアルバム「Honor Is Dead」がリリースされていますが、特にこの1枚目は聞き逃がせないアルバム内容です。

AS I LAY DYINGのイメージで聞くと、その違いには驚かされます。

逆にAS I LAY DYINGのイメージから聞いていないという方もいると思いますが、このファースト・アルバムは聞かないのは、実にもったいないです。

15曲をテンションを下げずに捨て曲がなしのアルバムは、あまり例がないですよ。特にバンドマンは参考になる部分が多い、必聴のアルバムになっています。

絶対はないので分かりませんけれど、AS I LAY DYINGが復活して、少なくとも当分は「Wovenwar」の活動が期待できないのは、少しさびしくもあります。

復活したAS I LAY DYING がカッコいいですし、Wovenwarの要素が含まれているなど、聞いていて楽しみは増えているんですけどね。

Wovenwarの1枚目のアルバムは、聞けば聞くほどカッコいいアルバムです。

 

以上、『Wovenwar:セルフタイトルアルバム ~俺たちが今できること~』でした。

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