Wovenwar:Honor Is Dead ~プロジェクトではないバンドの決意~

Wovenwar:Honor Is Dead洋楽レビュー

Wovenwar(ウーヴェンワァ) セカンド・アルバムである「Honor Is Dead」。

Oh,Sleeperのボーカル「Shane Blay」と、AS I LAY DYINGの楽器隊がTIMの服役中に活動していたバンドが、このWovenwarです。

有名バンドメンバーがそろってアルバムが1枚だとプロジェクトの感じがしますが、セカンド・アルバムまでリリースとなるとバンド感が一気に高まります。

実際このセカンド・アルバムはファースト・アルバムではおそらく意識して抑えていたボーカルのスクリームも導入されて、印象が全く違うアルバムです。

逆に変更点が賛否両論を生んだアルバムですが、メンバーがプロジェクトではなくバンドにしようとしていたからこそ起こった、変化だったのかもしれません。

現在はメンバーの状況がAS I LAY DYINGが復活、Oh,Sleeperの再開と変わっていますし、後付の想像でしかないですが…。変化が興味深いアルバムです。

Honor Is Dead 収録曲概要

「Honor Is Dead」の収録曲は以下の通りです。

  1. Confession
  2. Censorship
  3. Honor Is Dead
  4. Lines in the Sand
  5. World on Fire
  6. Compass
  7. Stones Thrown
  8. Cascade
  9. Silhouette
  10. Bloodletter
  11. 130

セルフタイトルのファースト・アルバムもコンパクトな楽曲がそろっていましたが、このアルバムも11曲で39分。ムダのないコンパクトになっています。

1曲目の「Confession」からボーカル「Shane Blay」のスクリームが入っているので、ファースト・アルバムの流れで聞くとびっくりしますよ。

他の曲にも一切加減がなくスクリームが含まれていますので、明らかに内容を変えてきたという感じですね。ギターも歪の深さも少し増しています。

AS I LAY DYING、Oh,Sleeperを聞けばスクリームはあって何もおかしくないアプローチなのですが、Wovenwarだと考えるとビックリしますよ。

ファースト・アルバムは、意地でも使わないという感じでしたから…。

この変化は冒頭でも記載しましたが、リリース当時はプロジェクトではなく、バンドとして活動していくんだということからの変化だったのかもしれません。

よく言えば正当進化。悪く言えばオリジナリティが減ったと言えます。ファースト・アルバムの方がいいと言う方の多くは、オリジナリティの部分でしょうね。

Confession

1曲目の「Confession」から間髪入れずに始まる「Censorship」。(2曲目)

重さの中にも疾走感が含まれている曲です。「Confession」だけの変化であればたまたまかな? という感じですが、続けざまのこの曲で今回は違うんだなと。

「Confession = 告白」から「Censorship = 検閲」につながるというのは、よく考えてみると、面白みが増している曲順です。

ファースト・アルバムはなんだったんだ? というぐらい、曲の冒頭からスクリームだらけの曲になっていますよ。とことんがっつりと激しいです。

Lines in the Sand

「Compass」、「Silhouette」にも感じますが、アルバムの中でも1番ファースト・アルバムとの流れのつながりを感じる「Lines in the Sand」。(4曲目)

歌詞を読むとわかるのですが、結論がない切ない歌詞の曲です。

だからこそ、冒頭とラストの強烈なスクリームは、やりきれない気持ちからきているのでしょうね。どうしたらいい? と問いかけているような曲です。

Cascade

単純に曲名からは昔のいたポップな曲で楽しませてくれた、ビジュアル系バンドを思い出してしまう「Cascade」。(8曲目)

Cascadeにはいろいろな意味がありますが、曲から想像するに滝ですかね。滝のように流れ落ちても前進するための術は、いい状況とはいえない…。

its pulling teeth to start again

曲の最後の上の歌詞に思いが込められていると、感じました。

俺たちは前進するためであって、屈したわけではないという、力強さと意志の強さを感じます。ギターのリフがカッコいいのも特徴です。

130

アルバムのラストナンバーで、曲名が特徴的な「130」。(11曲目)

悲劇の中に起こる憎しみが生まれる中で、今の状況を変えるには130の理由がある。1や2でもなく130という数字の多さに、強い思いを感じます。

2分33秒でアルバムの中で一番短い曲ですが、歌詞の内容とフェイド・アウトの余韻(よいん)を残した曲の終わり方に、続きがある感じがしました。

単にこのアルバムのラストの曲というのではなく、次のアルバムの構想があったのような気がします。実際はどうなんでしょうか?

短い曲ですが、コピーすると高速リフのギターは手がつりそうになりますよ。

あとがき

1枚のアルバムとして聞くととても楽しめるアルバムですが、ファースト・アルバムと比べてしまうと、ファースト・アルバムの方が出来がいいです。

オリジナリティという意味でも、Wovenwarにはスクリームなしで貫いて欲しかったなという気持ちがあります。決して悪い内容ではないんですけどね。

だからこそ今回のアルバムを通してからの、Wovenwarの次の1手が見たかった気がします。

現在はTIMが出所して、AS I LAY DYINGが復活。Shane BlayもOh,SleeperのNEWアルバムが出たばかりと、メンバーはそれぞれの活動に移っています。

すぐには無理でしょうし、現時点ではもうWovenwarの活動は考えていないかもしれませんが、いつかまた活動してくれるのを期待したいバンドです。

その時はファースト・アルバムと同じく、スクリームなしで! その方がAS I LAY DYINGにも、Oh,Sleeperにもない、Wovenwarというバンドだったので…。

なかなか難しいことだとは思いますが、並行での活動とはいきませんかね?

 

以上、『Wovenwar:Honor Is Dead ~プロジェクトではないバンドの決意~』でした。

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