Wig Wam (ウィグ・ワム) 1枚目のアルバム「Hard to Be a Rock’n Roller..」。
メンバーの出身地ノルウェーで前年にリリースした「667.. The Neighbour of the Beast」の内容を曲の追加などで改定した、バンドのデビュー作。
一旦は2014年に解散していましたが、2019年11月に再結成。今月末には復活の狼煙を高らかに上げる再結成アルバム「Never Say Die」をリリース。
ド派手なポップで、ロックの楽しさいっぱいのデビュー作は、予習も兼ねて先に聞いておきたい1枚です。
Hard to Be a Rock’n Roller.. 収録曲概要
「Hard to Be a Rock’n Roller..」収録曲は以下の通り。
- In My Dreams
- Hard to Be a Rock’n Roller
- Bless the Night
- I Turn to You (Melanie C cover)
- Out of Time
- Mine All Mine
- The Drop
- Tell Me Where to Go
- No More Living on Lies
- Erection
- Car-Lyle
- The Best Song in the World
- A Long Way
- Crazy Things
前半が特に強力な内容になっていますが、楽曲がポップでいいのが特徴。メンバーの見た目はギャクっぽさもありますが、音はガチの大真面目です。
日本でこの形態のバンドだと音まで遊びに行きますが、ウィグ・ワムの表現は逆。見た目とのギャップがあるからこそ、ロックの面白さにつながっています。
ふざけていい部分と、してはいけない部分が分かっているのが特徴です。
In My Dreams
アルバムのリードトラック「In My Dreams」。(1曲目)
「Come on, come on, come on」で一気に聞き手を引き込む曲。見せ方を知っているというか、心がドキドキするロックのカッコよさを聞かせてくれます。
You are the only one
Living in my fantasy
In my dreams
「空想の中でいきるのは、あなただけ。俺の夢の中で」。まだ見ぬなのか、既に会っているのかは分かりませんが、夢の中で楽しませてあげるからの思い。
ラブ・ソングとも取れますが、夢を現実にするのがロックであるからこそ、過去の自分に向けた曲なのかもしれませんね。カッコいいロックナンバーです。
Hard to Be a Rock’n Roller
アルバム・タイトル曲「Hard to Be a Rock’n Roller」。(2曲目)
難しいからっ諦めるのかい? と提示しているような曲。他がどうかなんて知らない。俺たちはやってやるぜ! の意思を感じられるのが、ロックになっています。
You say, hey, it’s hard to be a
rock ‘n’ roller
「あなたは言うよ。ロックンローラーになるのは難しいって」。ロックに限らず、始める前から難しいと断念してしまう多くの人たち。
それはうまくいくわけないよと、言っているかのようです。サビ以外で言葉を吐き捨てるように発するのは、きっと既にロックンローラーだからなのでしょう。
Bless the Night
夜を祝福して楽しめ!「Bless the Night」。(3曲目)
聞けば一緒に歌いたくなる曲。構成もシンプルですが、それがまたいいんです。ロックと言えば夜が似合うだけでなく、一緒に楽しもうよというのがいい感じ!
You and I and tons of pleasure
Bless the night
Enjoy the moment with me
「あなたとのたくさんの喜び。夜を祝福する。俺との一緒の時間を楽しもうぜ!」。1日の終りの夜を、一緒に思いっきりに楽しもうとするかのような感情。
ロックに理由なんていらないだろ? と言っているかのようです。
難しいことを一切していないので、ギター初心者にも楽しくコピーができる曲。それでいてミュートや休符など、練習になるパートが盛りだくさんです。
I Turn to You
![]() | 「Melanie C:I Turn To You」 フルMVをApple Musicで観る |
Melanie C のカバー「I Turn to You」。(4曲目)
洋楽ファンならご存知、スパイス・ガールズのメンバーのソロ曲。デジタルポップな曲が、見事にロックになっています。聞き比べても、うまくいいアレンジ!
When I’m upside down
I turn to you
「逆さまになった時、あなたに目を向ける」。自分が好きというだけでなく、あなたも私の虜にしちゃうからというラブ・ソング。強気な感情です。
原曲だけを聞いていたら、ロックになるのにピックリすることが間違いありません。カバーでありながら、完全に自分たちの曲として歌っているのも特徴です。
Out of Time
死刑執行の時「Out of Time」。(5曲目)
今までと一転して、寂しさが漂う曲。残された時間がないだけでなく、自分ではどうすることもできない状況。聞いていて、切なさが残ります
Its all over when the hangman roll the dice
All over in a minute of my life
「絞首刑執行人がサイコロを振り終わると、俺の人生が終わる」。どうすることもできないのと同時に、走馬灯を描いているかのような曲。
罪を犯したななまだしも、自分は無実だと主張しているのに…。だからこそ寂しだが強く聞いていて残ります。
終わりを自分で決めることはできないから、自分がするべきことをしろと表現しているのかもしれませんね。いろいろな捉え方ができる歌詞です。
The Best Song in the World
賞賛の歌「The Best Song in the World」。(12曲目)
聞き手によって、いろいろな受け取り方ができる曲。表現している世界は妄想でもあり、未来のバンドに対しての思いのようにも感じさせます。
Are you ready to be Wig Wammed?
You’ve made the one, the number one
The best I’ve ever heard
「ウィグ・ワムをする準備はできたかい? あなたは今まで聞いてきた中で、最高の物を作ったよ」。今を言うならば膨張ですが、そうではなさそう。
ウィグ・ワムというバンドが、この先の未来に最高の曲を作ると考えると、聞いていてしっくりきました。何を最高とするかですが、ワクワクしちゃいますね。
根拠のない自信ではなく、予言しているようにも聞こえるのも面白さです。
あとがき
ポップで分かりやすいロック。多くいそうであまりいないからこそ、ウィグ・ワムというバンドは貴重です。ただポップだけでなく、曲がいいのもポイント!
そうでなかったらメロディーセンスがないのに単に無理をした。ただの売れ線を狙っただけになってしまいますから…。本質でないし、すべっちゃうんです。
ウィグ・ワムはビジュアルが良いわけではないですが、4人のメンバーのキャラの濃さ。これがロックにつながっているのですから、面白いものです。
一度解散して止まってしまいましたが、再度動き始めたバンド。ポップで派手なロックは、きっとリスナーを楽しませてくれることでしょう。
復活したロックンローラーの予習として、1枚目は聞き逃がせません。
以上、『Wig Wam:Hard to Be a Rock’n Roller.. ~俺たちがロックを見せてやる~』でした。
Wig Wam 関連記事
2005/1/10 release 1st Album
Wig Wam:Hard to Be a Rock’n Roller.. ~俺たちがロックを見せてやる~ ←今ココ
2006/3/13 release 2nd Album
Wig Wam:Wig Wamania ~同士諸君。行ける準備はできてるだろ~
JOE (ジョウ)
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