Wakana:Wakana ~夜明けとともに一輪の花が咲く~

Wakana:セルフタイトルアルバム邦楽レビュー
邦楽レビュー

Wakana (わかな) セルフタイトルかつ、1枚目のアルバム「Wakana」。

KalafinaのメンバーであったWakanaの、記念すべき最初のアルバムです。単に1枚目ではなく、今までの感謝とこれからの活動の強い意志が感じられます。

とても優しい歌声ですが、安らぎだけでなく、思いが強く込められたアルバムです。曲としては静かなアルバムですが、静けさだけではありません。

何か環境が変わって迷っていたりする人に、特にオススメするアルバムです。

Wakana 収録曲概要

「Wakana」の収録曲は以下の通りです

  1. 約束の夜明け
  2. 瑠璃色の空
  3. 流れ星
  4. 記憶の人
  5. 時を越える夜に
  6. Hard Rain
  7. 金木犀
  8. 僕の心の時計
  9. 時の音
  10. 愛の花

「Hard Rain」を除いてすべて日本語の曲名と、日本語を大切にしたアルバムになっています。歌詞にも英語が一切出てこないこだわりが感じられます。

「Hard Rain」が英語の曲名であるのは意図が感じられるので、歌詞を見て聞くことを強くオススメしたいアルバムです。世界観がより伝わってきますよ。

約束の夜明け

オープニング曲「約束の夜明け」。(1曲目)

単に夜明けではなく、約束の夜明けをなっているのが興味を引かれる曲です。この約束というのは、誰かとの約束ではなく、おそらく自分との約束ですよね。

明日への進む道へ
飛び込んでゆこう
私のすべてを懸けて

Kalafinaの解散で、活動の場がソロになったWakana。アルバムのオープニングにふさわしい曲だけでなく、Wakanaの決意表明にも聞こえました。

優しい曲ですが、自分との約束。前に進み続ける強い意志を感じる曲です。

独りであるからこそ、強くなりたいと歌った「」。(2曲目)

1人の表現を歌詞では独りとしているのも、思いの強さが感じられる曲です。運命など怖くないと思おうではなく、自分に言い聞かせている強さがあります。

翼というと曲テーマで翼を広げて飛んでいきたいなどよくありますが、この曲の翼は羽ばたこうとしているけれど、見えない翼をいうのが特徴です。

見えない翼というのは、翼が自分にないことなんて知っている。知っているからこそ、「背中にじゃまたひとつ 新しい傷跡」となった気がしました。

救われるかどうかはわからなくても、前に進むためには怖くないと自分に言い聞かせる必要があると感じさせてくれる曲です。弱いからこその強さですね。

時を越える夜に

ソロ・デビューシングル「時を越える夜に」。(6曲目)

涙で目が冷めたと始まる、歌詞に意味を強く感じる曲です。聞く人の解釈によって変わってきそうですが、Kalafinaの解散を歌った曲に聞こえました。

夢の君はいつだって
私を見つめ微笑んでいる

今は同じ場所にはいないことが、分かる歌詞です。それでもさよならは言わない、心はそばにいるというのは、2人のメンバーへのメッセージに感じます。

ソロ活動はKalafinaの活動が合ったからこそなので、過去を消すのではなくありがとうという感謝と、これからもよろしくねの思いがある気がしました。

歌声がシャープして音を外している部分がいくつかあるのですが、修正せずにありのままであるのが、より歌詞の思いを伝えているように感じましたよ。

「時を越える夜に」。難しい言葉ではなくても、よく考えられた曲名です。

Hard Rain

アルバムの中で唯一英語タイトル曲の「Hard Rain」。(7曲目)

私の愛したあなたはもう私のそばにはいない…という失恋ソングです。どんな別れだったのか語られていないからこそ、より切なさを誘われます。

雨上がりの街角に
ぬくもりを探しても見つからない

シンプルな言葉ですが、1人である切なさが伝ってくる歌詞です。街角で人は目の前にいるのに、優しい言葉どころかぬくもりさえもない…。切ないです。

切ない曲ではあるのですが、それでも前に進んでいくという強さも感じます。1人でいることに振り切れたのではなく、振り切ろうとする心ですね。

同じ意味でも激しい雨ではなく馴染みのない「Hard Rain」と曲名したのが、1人ということが強調されている感じがしました。うまい表現方法です。

愛の花

アルバムのラストを飾る「愛の花」。(11曲目)

短い曲名であっても、印象が残る曲名です。愛と花というのは結びつきがいい言葉ですね。それでいて、嫌味が感じられない相性がいい組わせです。

この曲の愛は愛の花であっても恋の花ではなく、愛情の花であるように感じました。愛情だからこその真冬に咲いた花であっても、氷も融かす気がします。

言葉の使い方が興味深くて、溶かすではなく融かすです。氷といっても自然に溶けるのではなく、あなたの愛情だから融かすですよね。意味のある言葉です。

1人では誰も生きていけないからこそ、誰かの愛情があり、愛の花が咲く。とてもステキな曲になっています。最後に生きていきますというのも、いいですね。

あとがき

11曲52分の中に、いろいろな思いが込められているアルバムです。

優しいけれど強い。最初から強いのではなく、強くありたいからこそ強くなったというような感じがしました。じっくりと世界観を感じたいアルバムです。

日本語を大切にしたアルバムであると同時に、音数も少ないのが特徴のアルバムです。その中で世界観を作り出すWakana。すごいボーカリストです。

自分はギタリストということでどうしてもバンド編成の曲が好きでメインで聞きますが、こんな音数が少なくても優しく強い思いがあるのも好きですね。

包み込むような優しさと強さがあるアルバム。今悩みや迷いがある人にこそ、オススメします。聞くだけでなく、歌詞も見ながら聞いてみてください。

 

以上、『Wakana:Wakana ~夜明けとともに一輪の花が咲く~』でした。


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JOE (ジョウ)

Guitar、F1を筆頭にモータースポーツ全般、野球(巨人)が好きな、ジャンルを問わない音楽マニア。日々記事更新中で、SNSは基本オマケ。 もっとプロフィール & あぶまいについて

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