Tremonti:Cauterize ~全てはここで何度でも焼灼される~

Tremonti:Cauterize洋楽レビュー
洋楽レビュー

Tremonti (トレモンティ) 2枚目のアルバム「Cauterize」。

前作「All I Was」から約3年。Tremontiは ALTER BRIDGECreedのギタリスト マーク・トレモンティのソロ・プロジェクト。

これがまた、めちゃくちゃにカッコいい! バンドのギタリストとしてだけではない、Tremontiだからこそ音を聞かせてくれるメタルアルバムです。

Cauterize 収録曲概要

「Cauterize」収録曲は以下の通り。

  1. Radical Change
  2. Flying Monkeys
  3. Cauterize
  4. Arm Yourself
  5. Dark Trip
  6. Another Heart
  7. Fall Again
  8. Tie the Noose
  9. Sympathy
  10. Providence

10曲で44分の中にストーリーが感じられる内容。聞いているだけでも楽しめますが、歌詞の世界観を感じるとより楽しめるのも特徴です。

がっつりなギターは、ギタリストは特に楽しめるアルバム。プラスして、ギターだけでなく歌のうまさにはきっとびっくりさせられますよ。

Radical Change

オープニング曲「Radical Change」。(1曲目)

弾いたら手がつりそうな高速バッキングから始まる、ゴリゴリのメタル曲。特にCreedだけを聞いていた人には、びっくりするはず!

根本的な変更と付けられた曲は、意味深長な部分が多くあります。

Please just one more chance, i’ve just failed again

「もう1度チャンスをくれ。再び失敗したんだ」。冒頭の歌詞は、再結成してまた止まってしまったCreedのことだと思わせます。

もう1度チャンスをくれ! とありながら、もう1度はないことを悟っているからこそ、内なる怒りがゴリゴリのメタルソングになっている気がしました。

単純に聞くだけでカッコいいですが、歌詞を見ると面白みが増す曲です。

Cauterize

アルバムタイトル曲「Cauterize」。(3曲目)

「Cauterize = 焼灼」。焼灼 (しょうしゃく)とは焼くことで、特にお医者さんが電気や薬品で病組織を焼いて治療することを指します。

ですから焼灼ということは、取り除かなければならないということ。焼灼の意味を知ると「Radical Change」を含めて、歌詞に興味を引かれます。

この曲の歌詞も、Creedに当てはめることができそう。私たちを再び清めるとあるので、焼灼されるのは自分たちをCreedから焼くとなる気がしました。

Creedを知っているからこその解釈ですが、聞く人によっていろいろな解釈ができる歌詞。怒りではなく切なさを感じるのは、焼灼されるからかも…。

Arm Yourself

武装することで弱さと決別をする「Arm Yourself」。(4曲目)

同じ武装でもMyselfではなく、Yourselfというのが興味深い曲。歌詞を見るとあなたではなく、自分自身に向けての歌詞に感じるんですよね。

「Will be done = するつもり」なんて、特に自分自身だからこその言葉に見えました。

自分を客観的に見た弱い自分に対してだからこそ、Yourselfになっている気がします。曲もカッコいいですけれど、歌詞も面白い!

途中でゆったりとなるパートは、自分自身に「俺はもう武装して強いんだ! 恐怖なんてないんだ! 」と言い聞かせているようにも聞こえます。興味深い曲。

Another Heart

静かなる重さを感じる「Another Heart」。(6曲目)

うそをついて心を売ってしまって後悔し、代わりになる新しい心を探しているからこそ、悩みや不安が混じっているように感じさせます。

歌詞とともに曲調も展開していくので、より込められた思いが伝わってくる気がしました。ガツッとではないですが、じわじわとくる曲です。

Sympathy

ボーカリストとしてもうまさを見せつけられる「Sympathy」。(9曲目)

ギタリストは歌がうまい人が多くいますが、マーク・トレモンティもその1人だと分かる曲。勢いだけならまだしも、このタイプも歌えちゃうんです。

歌詞をなぞるだけではこの思いは伝わってこないので、マーク・トレモンティは歌もすごいなと感じる曲。ギターだけじゃないんです。

Again now you’re gone

「再びあなたはいなくなった」。アルバムの中での曲の流れから、これはスコット・スタップと考えると自然に感じます。離れたけれど、今も友人でもある。

今も友人であるために、離れた。そして、スコット・スタップに向けたマーク・トレモンティの思いのように感じました。

1曲ではなくアルバムを通してだと、聞く人の受け取り方次第ですけれど、歌詞に込められた思いを勘ぐってしまいます。また、単純に1曲としてもいい感じ!

あとがき

マーク・トレモンティの実力が、いかんなく発揮されているアルバム。

根本にあるメタルなギターだけでなく、歌のうまさも光る内容は、聞き所が満載! ギタリストはもちろん、ロック好きの誰もが聞いて楽しめる1枚。

音はかなり歪んでいても音がつぶれていないのは、参考になるギタリストは多いのではないでしょうか? ギリギリでのクリアさ。実際にやると難しいんです。

ギターに歌、歌詞も興味深いTremonti。経歴にしては日本では過小評価されている気がしますが、大注目のギタリスト。マジな感じでオススメします。

 

以上、『Tremonti:Cauterize ~全てはここで何度でも焼灼される~』でした。


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JOE (ジョウ)

Guitar、F1を筆頭にモータースポーツ全般、野球(巨人)が好きな、ジャンルを問わない音楽マニア。日々記事更新中で、SNSは基本オマケ。 もっとプロフィール & あぶまいについて

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