The Struts:Strange Days ~この変わった日々だからこそ残す音~

The Struts:Strange Days洋楽レビュー
洋楽レビュー

The Struts (ザ・ストラッツ) 3枚目のアルバム「Strange Days」。

前作「Young & Dangerous」から2年。ロックダウン中にプロデューサーの家に泊まり込み、10日で10曲全てをレコーディングをしたというアルバム。

動けないからこそ時間をこれでもかとかけるのではなく、勢いと衝動のままに。その姿勢からして、なんともロックな1枚です。

Strange Days 収録曲概要

「Strange Days」収録曲は以下の通り。

  1. Strange Days (with Robbie Williams)
  2. All Dressed Up (With Nowhere To Go)
  3. Do You Love Me
  4. I Hate How Much I Want You (with Phil Collen & Joe Elliott of Def Leppard)
  5. Wild Child (with Tom Morello)
  6. Cool
  7. Burn It Down
  8. Another Hit Of Showmanship (with Albert Hammond Jr)
  9. Can’t Sleep
  10. Am I Talking To The Champagne (Or Talking To You)

昨今の音楽シーンのはやりでもありますが、10曲中5曲とコラボが多くなっているのが、トラック・リストを見た時点で目を引かれます。

    ただし、表記の仕方と言えばそれまでですが、フィーチャングではなく”with”になっているのは、バンドのこだわりの部分かもしれませんね。

    3曲目「Do You Love Me」はKISS 4枚目「Destroyer」からのカバー。ボーナス・トラックなく、完全にアルバムの中に含める形であるのも面白い!

    また、シングルとして配信はしていても今作には含めなかったり、リリース時点でのMVはタイトル曲のみ。MVはこれから増えそうですが、興味深い選択。

    楽曲に自信があるから純粋に聞いてくれ! の思いに加えて、今の状況だからの音を閉じ込めた1枚だからというのもあるのかも…。意図を感じさせます。

    Strange Days

    アルバムタイトル曲「Strange Days」。(1曲目)

    現在の日々を表した思い。近い将来に収束して今までの日々が戻ってくれば、きっとこの時期のことは奇妙な日々だったと思い返すであろう1曲。

    We don’t know, it’s unclear
    Where we’ll be this time next year

    「わかんないし、はっきりしない。来年はどうなっているんだろう」。素直で旬粋な思い。思いを隠そうとはせずに、吐き出してしまうのがロックです。

    なんでもないことに価値があったんだと言えるのは、素直すぎるかも…。

    聞いていると今というより、後になってから真価を発揮しそうな曲。この思いの続きは、近い将来に聞けるのではないでしょうか。きっと新たな曲として。

    I Hate How Much I Want You

    with フィル・コリン、ジョー・エリオット「I Hate How Much I Want You (with Phil Collen & Joe Elliott of Def Leppard)」。(5曲目)

    初期Def Leppardの雰囲気を持った曲。他のゲスト参加も同様ですが、影響とオマージュを感じる曲に、本物の人を招きいれるというのが面白い!

    これはザ・ストラッツだからこそ、できる表現かも。

    I hate how much I want you
    I don’t want to
    But I want you now

    「俺はあなたの望むことが嫌い。したくもない。でも、今はあなたが欲しい」。どっちなんだよ! という感じですけれど、意外とあることですよね。

    好きとは認めたくないけれど、気になる人とか。始まりの電話での会話も含めて、世界感が面白い! ロックンロールだからこそ、曲が生きてきた気がします。

    Wild Child

    with トム・モレロ「Wild Child (with Tom Morello)」。(5曲目)

    イントロからして、Rage Against the Machine の雰囲気が漂う曲。影響を隠さずに表現するバンドであるからこそ、逆に面白く感じます。

    I’d only be scared if I never lived

    「生きられないのが怖い」。だからこそ、縮こまるのではなく、ワイルドに。訳し方や受け取り方で変化しそうですが、強くありたい思いは共通になりそう。

    決めのフレーズまで似せているので、この曲を聞いているとどうしてもRage Against the Machine を思いだしますし、聞きたくなってしまいます。

    Another Hit Of Showmanship

    with アルバート・ハモンドJr.「Another Hit Of Showmanship (with Albert Hammond Jr)」。(8曲目)

    ポップでアルバムのハイライトといっていい曲。これからMVが作られるとしたら、選ばれる可能性が高い気がします。とういうか、見てみたい!

    All I need is another hit
    All I need is another little bit

    「必要なのはヒット。本当にもう少しだけ」。ヒットの部分を何と受け取るからで変わってきそうですが、きっかけのことを言っているのかもです。

    ちょっと何かのきっかけさえあれば変われる。実際に変化をしてきたバンドだからこそ、言葉の意味を勘ぐってしまうし、興味深く感じました。

    派手さは抑えられていますが、いい曲。個人的にすごく好きなタイプです。

    Am I Talking To The Champagne (Or Talking To You)

    ジャジーで大人な雰囲気が漂う「Am I Talking To The Champagne (Or Talking To You)」。(10曲目)

    タイトルも特徴的ですが、バンドにとっても今まであまりなかったタイプの曲。一聴はなんだこりゃ? でも、表現の面白さにジワジワときますよ。

    Am I talking to the champagne
    Or talking to you

    「俺はシャンパンと話しているのか? またあなたと話している」。酔っ払っているということを言っているのかも。しかもシャンパンということで気持ちよく。

    普通はなんでもない時には飲まないお酒のシャンパン。今の状況は酔っ払っている時間だと思いたい。長く続くものではないということを表現しているのかも。

    「Strange Days」で始まり、「Am I Talking To The Champagne (Or Talking To You)」で終わるのは、アルバムの意図として必然な気がしました。

    あとがき

    レコーディングの10日間。マスタリングまでの全てではなく、音を録るだけの期間だと思いますが、短いことにかわりはありません。

    また、コラボは多くありますが、上からの被せは少なく、シンプルにバンドの音なのは注目ポイント! なるべく着飾らないというのに、意図がありそう。

    派手さを減らしているのも、いろいろ制限がされる状態であってもロックはできると言っているかのよう。インタビューなどで、思いが語られているかも…。

    今の期間だからこその音をレコーディング。リリースするアーティストが増えてきましたが、「Strange Days」もその中に入る1枚ですね。

    現在の状況がどう改善するかがキーにはなるでしょうけれど、思いの他に次のアルバムは早く聞けるかもしれません。果たしてどうなるんでしょうか?

    今だからできることをバンドとして表現する。これもロックです。

     

    以上、『The Struts:Strange Days ~この変わった日々だからこそ残す音~』でした。


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    JOE (ジョウ)

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