The Struts:Everybody Wants ~俺たちはその存在になるぜ! ~

The Struts:Everybody Wants洋楽レビュー
洋楽レビュー

The Struts (ザ・ストラッツ) 1枚目のアルバム「Everybody Wants」。

プロローグ的な「Kiss This EP」から3カ月強。変に背伸びをして大きく見せずに、今できることをしたという内容のロックンロール・アルバム。

もっとこうしていたら、できればという不完全さは感じますが、ここからバンドが伸びていくと考えると感慨深い1枚。磨けば光る原石を感じさせてくれます。

Everybody Wants 収録曲概要

「Everybody Wants」収録曲は以下の通り。

  1. Roll Up
  2. Could Have Been Me
  3. Kiss This
  4. Put Your Money on Me
  5. Mary Go Round
  6. Dirty Sexy Money
  7. The Ol’ Switcheroo
  8. She Makes Me Feel Like
  9. Young Stars
  10. Black Swan
  11. These Times Are Changing
  12. Only Just a Call Away
  13. Where Did She Go
  14. Put Your Hands Up
  15. My Machine
  16. We Will Rock You (Queen cover)
  17. Kiss This (Acoustic)
  18. Could Have Been Me (Live from Summer Sonic 2016)

14曲以降は日本盤のみのボーナス・トラック。また2016年の再発時に、リマスタリングと収録録の追加や変更もあったという、変化のあるアルバム。

曲名が変わったりと、進化の過程というところなのでしょう。まだ探っている部分も感じられても、「おっ! 」と思わせる部分もあるのが特徴です。

1枚というよりも現在の音と見た目が垢抜けた姿も合わせて聞くと、ザ・ストラッツの面白さが倍増していきます。開花する手前の状態はドキドキです。

Roll Up

バンドの成り上がってやるという意思を感じさせる「Roll Up」。(1曲目)

目覚めから始まるという、オープニング向きの曲。サビまでの持って行き方、ドカーンと花火がぶち上がる感じは、素直にカッコいい!

For satisfaction
Everybody wants

「満足を得るために。誰もが望んでいる」。アルバム・タイトルもこの部分の歌詞から来ていると思いますが、おまけに「Roll Up = 巻き上げる」。

ロックンロールはぶち上げてなんぼですから、始まりの曲で意思を示せるのが強みではないでしょうか。根拠なんぞなくても、俺たちは行くぜ! という感じ。

アルバムとしてだけでなく、バンドへの期待感を示してくれます。

Could Have Been Me

過去の自分たちへの思い「Could Have Been Me」。(2曲目)

バンドがロックンロールと演る意味を示したような曲。単にロックが好きなだけでなく、彈けたいだという素直な気持ちを言い切るのがいい感じ。

Wanna live better days
Just better
Never look back and say

「いい日々を送りたい。いい感じの。振り返って言いたくなんてないし」。過去になんて戻りたくないし、俺たちは言い訳なんてしないぜ! の思い。

あえて自らを追い詰めることで、俺たちにはロックしかない! しかも行っちゃうぜ! の思いは、聞いていてドキドキします。ハングリー精神。いいですね。

Put Your Money on Me

いろいろな意味が想像できる「Put Your Money on Me」。(4曲目)

「Put Your Money on Me = 俺にあなたのお金を入れて」。単純に金くれよ! とも見れますが、これからのバンドを見とけよ! とも捉えられます。

So roll your dice to my feet
We’re winning when our eyes meet

「サイコロを転がしてみて。オレたちと目が合うとき勝っているから」。例え根拠のない自信であっても、そんな気がしてしまうのだから不思議です。

きっとロック・バンドとして光るものも見せている中での言葉だからこそ、かけてもいいかもと思えちゃのうでしょうね。面白いテーマの曲です。

She Makes Me Feel Like

ポップで楽しい「She Makes Me Feel Like」。(8曲目)

現在も続く、明るさをを感じる曲。ロック・バンドはカッコつけて隠してしまう場合もありますが、ありのままを表現するのが、正にザ・ストラッツ。

She’s my pick me up, pick me up, p-p-pick me up

「彼女は俺を迎えにきてくれるんだ」。自慢の彼女で、うれしくてしょうがない感じ。つまんないことも、彼女がいるから帳消しになるような思い。

ただ、そんな自慢の彼女なのに、自分が迎えに行くのでななく、来てもらう。その状態を想像するとちょっとかっこ悪いけれど、それもロックです。

気持ちが楽しくなっているのが分かる曲は、聞いていてもうれしくなります。

Black Swan

自分から去っていってしまった彼女への思い「Black Swan」。(10曲目)

別れでも死であるからこそ、彼女を黒い白鳥と表現。自分の心が暗くなることも表しているようで、寂しさを感じさせます。メロディーも切ない。

Sing your song
Now you’re gone

「あならの歌を歌う。もう行ってしまったけれど…」。いつまでも思い続けるのが、1度愛し合ったからこその律儀な思いを感じさせます。

演奏として微妙な部分もあるのですが、アルバムのハイライトになりえる曲。今の状態のザ・ストラッツでなら、どう演奏してくれるのか気になります。

アルバムの中で1曲を選択するなら、自分はこの「Black Swan」を選びます。

Only Just a Call Away

男の弱さを聞かせる「Only Just a Call Away」。(12曲目)

再販時に追加された、どことなく聞いたことのあるメロディーが特徴。現在も影響を受けた音楽を隠さずオマージュする、ザ・ストラッツらしい曲。

No matter what they say, I’ll be only just a call away

「何をいわれようと、俺はただ電話をするだけ」。電話となっていますが、俺たちはロックンロールをし続けると捉えると、思いが強く、カッコよくなります。

ストレートな部分も出しながら、ひねくる部分もある。これもロックです。ルーク・スピラーのポテンシャルも示した曲。原石であるのを感じさせます。

あとがき

曲のクオリティーには差はありますし、全てがいいとは言わない内容。それでも原石として光るものを感じさせてくれるものがあるのが、いいですね。

変化というよりも、進化するための1枚。この先を知っているからこそ、より楽しめるアルバムになっています。いいロック・バンドは弾けるんです。

演奏が荒く、垢抜けていなくても、何か感じさせることができていれば、進化するんだという証明でもあります。勇気付けられるバンドもいるかも…。

「Everybody Wants = 誰もが望んでる」と挑戦的なタイトルも、実際に時を経ることで実現するのですから、カッコいい!  マジなロックです。

 

以上、『The Struts:Everybody Wants ~俺たちはその存在になるぜ! ~』でした。


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JOE (ジョウ)

Guitar、F1を筆頭にモータースポーツ全般、野球(巨人)が好きな、ジャンルを問わない音楽マニア。日々記事更新中で、SNSは基本オマケ。 もっとプロフィール & あぶまいについて

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