The Rasmus (ザ・ラスマス) 配信シングル「Venomous Moon」。
前作「Bones」から4カ月。バンドが持つなんとも言えない切なさが、これでもかと溢れた曲。深夜の寝静まった夜に1人で聞くと、より雰囲気が高まります。
1番近い天体で、人類が到達したことのある唯一の地球外の星。身近でありよく曲のテーマにもなりますが、だからこそ神秘的に感じるものがあります。
Venomous Moon 概要
「Venomous Moon」は、Apocalypticaをフィーチャリング。MVにも彼らが登場していますが、音とともに違和感なく溶け込んでいるのが印象的です。
また、創立メンバーのギタリストパウリ・ランタサルが今作を持って脱退。ギタリストが交代した続く「Jezebel」を含め、意味合いの強い楽曲になりました。
長く活動するバンドの大きな変化。後から見た時も大きな違いになりそうです。
Venomous Moon
![]() | 「Venomous Moon」 フルMVをApple Musicで観る |
そこに見えるのは「Venomous Moon」。
よく曲のテーマやタイトルにも使われる、月。平和的な扱われ方をすることが多いですが、今作では反対となる異なる表現。
月は地球からは近いのに分からないことが多いからこそ、実際は…と考えると興味が深くなります。
I feel my heart freezing over
The world is a tomb
「心が凍りつくような気がするよ。世界は墓場だ」。生である人が動かしている世界ですが、多くの死した方たちがいたからこその、今ある世界。
実物としては存在しないけれど、そこにいる気がする時もある。加えて死する存在がいた上で成り立っているのだから、世界は墓場という表現も納得です。
Life’s a dying candle
「生命は滅びゆくロウソク」。昔からアニメなどでも、比喩として使われるロウソク。ふと「魁!!男塾」を思い出しちゃいました。
生命は永遠には続かないのは、誰にとっても避けられない運命。自分の残りはどれくらいなのかと思い浮かべると、少し考えてしまうものがあります。
Save me, is there anyone out there?
Take me, venomous moon
「俺を救って。そこに誰かいるの? 悪意に満ちた月よ、連れてって」。空を見上げるると、そこに存在するのは月。
絶対に生命がないとは言えない存在。ある意味でずっと上から見ているのは攻撃のチャンスを伺っていてもおかしくはないので、実は悪意があるのかもです。
月の引力が影響する干潮や満潮は、何か隠された意図があるかもですし…。
その上で月に助けを求めてしまうというのは、身近にいる存在であるのによく分からないからこそ、何か変化をもたらしてくれると考えてしまうのでしょう。
遠くのよく分からない存在よりも、近くの方が断然に気になりますから…。
神秘的な要素を感じる、面白い表現。趣味のジョギング時の走る前にどこの月があるのかなと空を見上げるのですが、しっかりと見てみたいと思います。
個人的には見守ってくれている気がしますが、じっくりと見つめてみると、そこには悪意に満ちた姿を発見する時があったりなんかして…。
あとがき
![]() | 「Venomous Moon」 Lyric VideoをApple Musicで観る |
MVだけでなく、Lyric Videoも制作された今作。これがいい雰囲気で、うまくハマっています。歌詞が目から入ってもくるので、より神秘的な感じです。
Lyric VideoというとMVまでの制作費はかけられないけれど、プロモーション的にという場合の制作が多いですが、曲の内容によってハマる時がありますね。
J-Popでよくあるありふれた日常を歌った日記みたいな歌詞の場合はあまり向かないかもですが、ケース・バイ・ケースで興味深い表現となるものです。
また、創立メンバーのギタリストパウリ・ランタサルが今作を持って脱退。節目となる楽曲でこの雰囲気が、より神秘的になったとも言えるかも…。
大きな変化を迎えているバンド。どう変わっていくのでしょうか?
以上、『The Rasmus:Venomous Moon ~明るく見えるのは闇への誘惑~』でした。
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JOE (ジョウ)
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