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the GazettE:UNDYING ~永遠に消えることのない憎しみ~

the GazettE:UNDYING邦楽レビュー
邦楽レビュー

the GazettE (ガゼット) 23枚目のシングル「UNDYING」。

前作「UGLY」から5カ月。シングルであっても、後にリリースされる9枚目のアルバム「NINTH」には収録されない単独の音源。

2枚続けてアルバム未収録というのも興味深いですし、どちらも腕の高さが同様で、対になるようなジャケットも印象的です。

激しい音の中にある寂しさと切なさが、グサグサと突き刺さってきます。

UNDYING 収録曲概要

「UNDYING」収録曲は以下の通り。

  1. UNDYING
  2. MALUM
  3. VACANT

それぞれの状況は異なるのですが、共通するのは寂しさ。どれもがやりようによって防ぐことができるものだからこそ、より大きな切なさとやるせなさに。

寂しく悲しくてもつい聞いてしまうのは、人それぞれで完全一致とは言わないまでも、重なる部分を人生の中で感じているからかもしれません。

単に何かが起こったことで切ない、寂しいではなく、突っ込んでいるのがグサッと突き刺さる要因です。

UNDYING

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消えることのない憎しみ「UNDYING」。(1曲目)

何も信じられらなくなり、自分から発せられるのは憎しみ。「UNDYING = 不滅」は明るいことに使われる場合が多いからこそ、印象的です。

憎しみが不滅なんて言われたら、どうしようもない状態ですから…。

I deny all of it
黒に塗れ 死と踊り さぁ終われ

全てを否定し、黒に染まっていく。闇に落ちていくのが分かっているからこその言葉。明るさもなく、黒く塗りつぶされる世界。ジャケットにも現れています。

Life, don’t change my fate
God, entomb my hate

「人生、運命を変えないで。神よ、俺の憎しみを封じ込めてくれ」。自分ではどうにもできないのが分かっているからこそ、消滅することを神へと願う。

自らでは止められないからこそ、終わらせてくれ。完全に闇に落ちる前にできる最後の意思なのかもしれません。それにしても、寂しい思いです。

MALUM

いつまでも消えない「MALUM」。(2曲目)

悲しみから生まれる復讐心。消えることのあろう憎しみに怖さを感じさせるとともに、実際にその立場になったら、避けられないのかもしれません。

Why did you kill?
Though I lament
She can’t return

「なぜ殺したの? 嘆いても彼女は戻らない」。なぜ失うことになったのか、理解が出来ない。だからこそ、憎しみがたまり復讐心となっていくのでしょう。

何処までもただ広がる虚無に
生きる理由も仇となる

自分の生きる意味が、今は亡き彼女の代わりにあなたを殺すため。気持ちは分からないではなくても、なんとも寂しい思い。

仮にその思いを実際に達成することができても、虚しさだけが残りそうです。その先に見えるものがないですから…。

そして、相手の仲間から同じように恨まれる。終わることのない「MALUME = 悪」。どこかで止めるというよりも、傷付けることが無くなって欲しいですね。

VACANT

失くしたからこその「VACANT」。(3曲目)

空きができたのは、そこにあるべきものがないから…。もう取り戻せないことを理解しているのに思い出してしまうことに、寂しさを感じさせます。

落陽にいつかの「別れ」を思い出す
止まない泪を聴きながら

日が暮れて暗くなる時だからこそ、思い出す別れ。自分のなみだの音を聴きながらというのが、やり切れなさに加えて、戻ることのない現実を突きつけています。

頬をつたうなんて表現はありますが、通常は聞こることのない音を聴きながらですから…。

思い出して
あの日失くしたもの

戻ることはないのに、思い出す。欠けたらそのままになるものがあるからこそ、同じことをもうしないようにという、自分への戒めなのかもしれません。

歌詞にも出てきますが、自責であるからこその悔いを感じる寂しい思いです。

あとがき

状況は違えど、寂しさが共通する3曲。痛いけれど、共感と人それぞれで重ねてしまう分があるのが、聞いていて興味深いところです。

前作「UNDYING」と今作が単独の音源であるのは、バンドが行いたい表現としてどの曲も抜けてもならないというのが、その理由かもしれません。

だからこそ、ジャケットが対になった形になっているのかも…。

また、逆に考えると、「UNDYING」「UNDYING」それぞれのテーマを引き続ける形で曲を増やし、いつの日かアルバムになっても面白いかもです。

the GazettEはビジュアル系でも独自な部分がありますから、聞き手の予想もしないことを、今後もしてきてくれるはず! やっぱりすごく面白い存在です。

 

以上、『the GazettE:UNDYING ~永遠に消えることのない憎しみ~』でした。


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JOE (ジョウ)

Guitar、F1を筆頭にモータースポーツ全般、野球(巨人)が好きな、ジャンルを問わない音楽マニア。日々記事更新中で、SNSは基本オマケ。 もっとプロフィール & あぶまいについて

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