The Ferrymen:A New Evil ~継続は新しい何かを生み出した~

The Ferrymen:A New Evil洋楽レビュー
洋楽レビュー

The Ferrymen (ザ・フェリーメン) 2枚目のアルバム「A New Evil」。

マグナス・カールソン、ロニー・ロメロ、マイク・テラーナの3人で結成されたThe Ferrymen。1枚だけのプロジェクトのバンドでは終わりませんでした。

セルフタイトルの1枚目「The Ferrymen」の出来がびっくりするほどよかったですから、継続して2枚目のアルバムのリリースは必然といえます。

とはいえプロジェクトバンドというと1枚目がよくて継続しても2枚目がさっぱりという場合もありますが、期待を裏切らない強力な曲がそろっていますよ。

A New Evil 収録曲概要

「A New Evil」収録曲は以下の通り。

  1. Don’t Stand in My Way
  2. Bring Me Home
  3. A New Evil
  4. The Night People Rise
  5. Save Your Prayers
  6. Heartbeat
  7. Our Own Heroes
  8. No Matter How Hard We Fall
  9. My Dearest Fear
  10. You Against the World
  11. All We Got
  12. Bring Me Home (Acoustic Version)

11曲目、12曲目は日本盤のボーナス・トラック。聞いてみると10曲目まででアルバムは完結しています。11曲目は補足のような感じですね。

日本盤のボーナス・トラックはいかにもおまけらしい曲の場合が多いですが、このアルバムの特に11曲目は聞いていて面白く感じました。

あるとなしで印象が変わる曲ですので、アルバムの世界感を「You Against the World」で終わらせることが、メンバーの美学だったのかもしれませんね。

アルバム・タイトル「A New Evil」は曲としても収録されていますが、その他にも「Evil」や「demon」といった悪の言葉が歌詞によく出てきます。

1つではなくいろいろな悪があるというのを、このアルバムで表現したかったのかなと聞いていて感じました。よくあるメタルの悪とは違う気がします。

Don’t Stand in My Way

オープニング曲「Don’t Stand in My Way」。(1曲目)

「Don’t Stand in My Way = 邪魔をしないでくれ」というのは、曲名を見ても強烈ですけれど、聞くともっとインパクトを残す曲。

激しくも切ないメタルナンバーなのですが、聞いて一気にThe Ferrymenの世界へと引きずり込む力を感じます。がっつりなメタル曲です。

メタルでもギターは控えめな曲が増えて久しいですけれど、ここまでリフからソロまで弾きまくってくれる曲は、特にギタリストは熱くなりますよ。

「Don’t Stand in My Way = 邪魔をしないでくれ」という曲名の強い印象にも負けていない、アルバムのオープニングにぴったりな曲です。

演奏をコピーしたくなりますが展開が地味に多い曲なので、ガッツリと行うには、しっかりと腰をすえて行わないと難しいかも…。一緒に頑張りましょう。

Bring Me Home

もうこの世界にはいたくない、あなたの家(世界)に連れて行ってくれと歌った「Bring Me Home」。(2曲目)

メタルの曲で「?」で問いかけはあまり多くないのですが、この曲には多くの「?」が歌詞に出てきます。どうしようもならない気持ちが伝わるようです。

男の弱さというか、悲劇と絶望からの救いを求めている曲は、聞いていてなんとも切ない感じがします。伝わる思いが痛いのですけれど、聞いてしまう…。

曲の最後に「Just bring me home」と2回繰り返す叫びのように歌う部分が、切なさを誘います。切ない曲のロニー・ロメロの歌声はいいですね。

哀愁がたっぷりのこの切ない曲は、好きな方は多いのではないでしょうか?

A New Evil

アルバム・タイトル曲で、先行配信もされていた「A New Evil」。(3曲目)

邪悪で火の世界に包まれても助けるくるヒーロなんていないし、誰も自分たちの声なんて聞こうとはしていないという、切ない曲。

メタルの曲にわりとあるテーマですけれど、自然と聞き入ってしまいます。

誰も助けにこないという冷たさは、上モノの鍵盤でうまく表現されている曲。無機質な鍵盤の音は冷たい感じがするんですよね。

アルバム・タイトル曲であるからもちろん自信があると思いますが、歌はもちろん、リフから重ねたギターソロまでカッコいい!

救いや希望がないまま曲が終わるのが、メタルという感じがします。

Heartbeat

死を歌った弔いの歌「Heartbeat」。(6曲目)

既に亡くなっているのだから「Heartbeat = 鼓動」はしていない。聞こえるはずはないのに、自分には今もあなたの鼓動が聞こえていると歌っています。

行動が聞こえているのではない。さよならはした今も自分たちの夢は決して死ぬことはないと、愛とゆうよりも強い友情を聞いていて感じる曲。

切ない歌もロニー・ロメロの歌声は力強いものを感じるので、歌詞の持つメッセージがより強く伝わってくる気がしました。男の熱い曲であり、歌声です。

ときめいた恋をしてハートがドキドキしているよという、アイドルが歌うハートビートではありません。そういうのも自分は好きですが…。

あとがき

1枚目の出来が素晴らしかったThe Ferrymenですが、2枚目も期待を裏切らない内容のアルバムになっています。正に進化するプロジェクト。

歌詞のテーマが少し重くなったので、意味まで考えると少し切なく痛い感じもするのが、このアルバムの大きな特徴です。

曲だけでなくマグナス・カールソンの書く歌詞は、興味深く感じました。もちろん英語の歌詞なのですが、特有の使い方があるのが見ていて面白いんですよね。

切ない曲も多いので、メタル特有の寂しさが好きな人にはたまらないアルバムになる可能性が高いです。歌が目立ちますけれど、ギターもカッコいいですよ。

2枚のアルバムをリリースして曲数も十分にありますし、The Ferrymenはライブで見てみたいですね。生の臨場感で、さらに曲が強力になりそうです。

 

以上、『The Ferrymen:A New Evil ~継続は新しい何かを生み出した~』でした。


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JOE (ジョウ)

Guitar、F1を筆頭にモータースポーツ全般、野球(巨人)が好きな、ジャンルを問わない音楽マニア。日々記事更新中で、SNSは基本オマケ。 もっとプロフィール & あぶまいについて

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