斉藤朱夏 (さいとう しゅか) 2枚目のミニ・アルバム「SUNFLOWER」。
前作「36℃/パパパ」から1年。彼女の名前「朱夏」からの真っ赤な太陽の光を詰め込んだという通り、明るさがいっぱいの1枚。
無理やりでも上げて行かなければという時に聞くと、やってやるか! という気持ちになれるかのような内容です。
SUNFLOWER 収録曲概要
「SUNFLOWER」収録曲は以下の通り。
- ゼンシンゼンレイ
- 月で星で太陽だ!
- 親愛なるMyメン
- シャボン
- Your Way My Way
- ひまわり
タイトルだけを見ても明るさが伝わってくる収録曲。ネガティブな要素を排除して、気落ちを上げていく。暗くなっている、今だからこその内容なのでしょう。
ただし、自然にの形ではなく、無理やりにでも上げて行く内容。であるからこそ、既存の彼女のファンであったとしても好みの分かれる1枚かもしれません。
ゼンシンゼンレイ
リードトラック「ゼンシンゼンレイ」。(1曲目)
悩んでいたってしょうがない。楽しい方だけを選べばいいという思い。誰か頼みではなく、自らのケツを蹴飛ばしてでも上げていこうの感情でしょうか。
(Be OK)できない100個の理由より
(Be alright)だった1個の勇気があればいい
ネガティブの要素が自分にあるからこそ、ポジティブになろうという思い。マイナスではなくプラスと探して大きくしていくというのは、前向きな思いです。
ただ本当にポジティブな人は、前向きにしようとは考えません。その理由は自然とその方向に向かってしまうから…。後ろ向きな思いが最初からないんです。
だからこそ前向きな思いではあるけれど、気合で、無理やりにでも気持ちを上げていこう! の感情をこの曲からは感じました。いい悪いは別としてですが…。
共感できるという人もいるでしょうけれど、そうでない方も多いかも。
親愛なるMyメン
表現している世界が面白い「親愛なるMyメン」。(3曲目)
前置きしも含めて”Myメン”と言われたら友だちのことかと思ったら、麺のこと。聞いてからこれはやられた〜と感じてしまう人は多いはず!
メンマにチャーシュいらない 流れるようにすすりたい
気持ちがすごく分かる部分。具が食べたいんじゃない! 麺とスープーのハーモニーを楽しみたいんですよね。麺好きならではの感情ではないでしょうか。
同じく麺好きとしても、具が売りのお店は邪道かなと思っています。何よりも麺をおいしく食べさせてくれ! という感じ、
歌詞も表現している世界も面白く、ライブでも盛り上がりそうな曲です。
シャボン
君が大切だからこそ、壊れてほしくない感情「シャボン」。(4曲目)
「SUNFLOWER」の中で突出した曲。ミニ・アルバムのテーマからはリードではなく収録曲の1つなのでしょうけれど、この曲を軸にしてよかったかも…。
優しさと君への思いの強さは、聞いていてギュッとしてしまいます。
あな 君と出会ってよかったな
口にはしまままで まだしまっておくよ
もっと深い関係になりたいけれど、言葉にすることで関係が変わってしまうのが怖い…。聞いていると、彼女の思いと情景が浮かんでくるかのようです。
いつかは伝えるのでしょうけれど、シャボンのように膨らんでいく君への思い。伝わると同時に、さらなる関係が深くなるといいなと思ってしまいます。
中低域が揺れすに歌える彼女たからこその歌。「親愛なるMyメン」とこの曲は、「SUNFLOWER」の中でも、もれずに聞いてほしいですね。
ひまわり
明るさの象徴「ひまわり」。(6曲目)
太陽に向かって伸びるだけでなく、その見た目も太陽のようであるひまわり。自分をそこに見立てることで、前へと進んでいく思いが聞けます。
呆れるほど
まっすぐ伸びていこう
単に伸びて成長するのではなく、呆れるほど。とても面白い表現。どれだけ先に行くんだという感じですよね。
だからこそ、曲の中に出てくるネガティブな感情抜きで、突っ走った方がもっと興味深い形の歌詞になった気がしました。いい言葉を使っているからこそ…。
また、アレンジでいえば、無難な形に置きにいった形がミニ・アルバム中で一番の曲。悪く言えばデモテープ的で、もっとよくなったのでは? と感じさせます。
あとがき
明るさがいっぱいの1枚。ただ、欲を言えば、1枚目「くつひも」。シングル「36℃/パパパ」にあったような、彼女ならではを感じられませんでした。
明るさが持ち味といえばそれまですが、彼女ならではの中低域。もっとうまく利用することができるのに、明るさに特化したことで、個性が消えています。
「親愛なるMyメン」「シャボン」のような良曲も含まれてはいますが、もったいないことをしているなと感じました。悪くいえば、置きにいっている内容。
同じ言葉が含まれるものであっても、空元気は聞けば気付いてしまいます。
だからこそ、もっとを期待してしまうのは欲張り過ぎでしょうか? 次の音源がどうなるかが、彼女の大きなキーポイントになるかもしれません。
小さくまとまる、それとも大きく羽ばたくか。彼女はどうなるでしょうか?
以上、『斉藤朱夏:SUNFLOWER ~真っ赤な太陽の光を感じてみない?~』でした。
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