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System of a Down:Hypnotize ~催眠術であなたは洗脳された~

System of a Down:Hypnotize洋楽レビュー
洋楽レビュー

System of a Down (システム・オブ・ア・ダウン) 5枚目のアルバム「Hypnotize」。

前作「Mezmerize」から半年。同タイミングでレーコーディングされたからこその、スピードリリース。また、ジャケットや世界観に共通点があります。

「Mezmerize」で変化の大きかったサウンド。1枚を経ていることで、これがシステム・オブ・ア・ダウンの音となるからからこそ、面白い聞こえる1枚。

また、2005年のリリースですが、現時点でのアルバム最新作です。

Hypnotize 収録曲概要

「Hypnotize」収録曲は以下の通り。

  1. Attack
  2. Dreaming
  3. Kill Rock ‘n Roll
  4. Hypnotize
  5. Stealing Society
  6. Tentative
  7. U-Fig
  8. Holy Mountains
  9. Vicinity Of Obscenity
  10. She’s Like Heroin
  11. Lonely Day
  12. Soldier Side

ギタリスト ダロン・マラキアが歌うパートが増え、聞こえ方の印象が変わって前作。冒頭でも記載した通り、1枚を経たことで逆にバンドならではの音に。

2枚組にしなかったのは、聞き手の耳がなれ、自然に聞けるようにという意図もあったのかもですね。プラスして、1度に23曲だと音として重いですし…。

既存のファンは「Mezmerize」で慣れて自然に。新しいファンや、前作から入った人はこの音がシステム・オブ・ア・ダウンの音となる。

当時にどこまで意図していたかは分かりませんが、結果としてうまい戦略です。

Attack

攻撃的なリフにから始まる「Attack」。(1曲目)

俺たちは攻撃するんだ! という宣言とともに、寂しさも持ち合わせている曲。その理由は、「なぜ?」という部分が含まれているからでしょう。

Attack all the homes and villages
Attack all the schools and hospitals

「全ての村と家を攻撃する。全ての病院と学校を攻撃する」。戦争となったらこの場所だけ狙うということは難しく、全ての場所に手を下すことになります。

攻撃することは命令で避けられないとはいえ、やるせなさがある気持ちを感じさせます。激しい曲であるからこそ、寂しさ嘆きがより大きくなるようです。

Hypnotize

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アルバム・タイトル曲「Hypnotize」。(4曲目)

人身売買の歌。売られていく子どもたちは催眠術をかけられ、いい場所に行けると暗示をさせらている。子どもに罪がないからこそ、寂しさが強くなります。

天安門広場と特定の場所が出てくるので、中国ではかけらないかも…。

Propaganda leaves us blinded

「プロパガンダは私たちを盲目にする」。政治的なこと、誰が1部の人だけが利益を得るために、人を操ってさもいい行動であることだと思わせるんです。

かけられる催眠術はマジックではなく、洗脳。切ない…。かなり重い内容をタイトル曲に。システム・オブ・ア・ダウンならではの選択と言えそうです。

Stealing Society

人のものなど盗む社会への疑問「Stealing Society」。(5曲目)

パンクといってもいい形で、システム・オブ・ア・ダウンとして聞くと新鮮。「Hypnotize」の中でも、バンドとしてコピーがしやすい曲でもあります。

Two skies fading, one’s abating

「色あせた2つの空。1つは衰えていく」。盗られる側と盗むやつがいるからこそ、2つ。結果として1つになる。いい形ではなく悪いやつ勝つような形。

なぜ協力ということをせず、奪うことをする、相手を蹴落とそうをするのかという疑問のように聴こえました。「alright = よし」が逆に寂しいです。

Vicinity Of Obscenity

音的に楽しさがあるからこそ切ない「Vicinity Of Obscenity」。(9曲目)

自分の意思は関係なく、卑猥ひわいな行為を受ける女性。体が不自由であっても、動けないことをいいことに、止まらない…。やるせなさが伝ってくる曲。

戦争は攻撃での被害だけでなく、慰安婦も問題になる行為です。

Banana, banana, banana, banana, terracotta

メロディーとしては楽しげでも、テラコッタは通常茶色がかかたオレンジ色の焼き物。そこから硬いもので、バナナ。想像するのは難しくないです。

女性の意思とは関係なく兵隊がバナナを挿入していく。その情景を想像したくないいぐらいの悲劇。実際に起こることだからこそ、寂しい曲です。

Lonely Day

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大切な人がいなくなるこその「Lonely Day」。(11曲目)

タイトルそのままの、寂しさが漂う曲。誰かではなく、自分にとって大切な人がいなくなるからこそ、孤独な日。切ない思いが聞けます。

It’s a day that I’m glad I survived

「生きていてよかった日」。あなたがいなくなって孤独であるけれど、一緒に別の世界に行かない選択をせずよかったという思い。人として終わらない選択。

寂しさはあるのは分かっている。それでも後追い自殺などする選択はしないで…というのを言いたいのでないでしょうか。また悲しむ人が増えますから。

誰かが亡くなることは残念なことに変わりはないけれど、生きることを選んで! の思いを強く感じる曲。じっくりと聞いてほしいメセージのある歌です。

Soldier Side

何か1つのきっかけで誰でも変わってしまう「Soldier Side」。(12曲目)

攻撃をするからこそ、悪のような存在にも見られる兵士。彼らが選ばれてなったとの同じように、あなたもなる可能性があるんです。

Welcome to the soldier side, there is no one here but me

「兵士側へようこそ。ここには私以外は誰もいない」。もう戻ることも、拒否することもできない状態。曲調もですが、強い寂しさを感じさせます。

単に戦争や攻撃をなぜ? や否定するだけでなく、選択肢のなかった兵士のことまでを歌ったいるからこそ、バンドの訴える思いがリアルになっていました。

また、アルバムの最後にあるからこそ、より考えさせられます。

あとがき

前作「Mezmerize」で新しいサウンドを提示し、今作で定着。2006年8月13日の公演を最後にバンドは休止に入りますが、前年に告知、2011年に復活!

その後フェスティバルの参加やライブは多く行っていても、「Hypnotize」に続くアルバムは、現時点では発表も予定もされていません。

出さないとは言っていませんが、メンバーの意思が1方向に噛み合っていない。ライブはするので面白い形ですが、実に民主的な状況でもあります。

だからこそ先日配信されたシングル「Protect The Land」。実に15年ぶりのリリース。直接次につながると名言は避けていますが、期待しちゃいますね。

今までもふと気になってたまに聞いていても、「Protect The Land」ががっつりとなったきっかけ! あらためて、独自性の音があるいいバンドだなと。

また、単純に音のみで聞いていたオンタイムと、歌詞も含めての現在とは楽しみ方が変わってきたのも、面白く感じる理由となっています。

独自製が強いからこそ、ある強いクセ。1度気になってしまうと、どっぷりとハマりますよ。

 

以上、『System of a Down:Hypnotize ~催眠術であなたは洗脳された~』でした。


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JOE (ジョウ)

Guitar、F1を筆頭にモータースポーツ全般、野球(巨人)が好きな、ジャンルを問わない音楽マニア。日々記事更新中で、SNSは基本オマケ。 もっとプロフィール & あぶまいについて

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