上坂すみれ (うえさか すみれ) 4枚目のアルバム「NEO PROPAGANDA」。
前作「ノーフューチャーバカンス」から約1年半ぶりとなるアルバムは、とても濃いアルバムとなりました。さらっとではない、ドロっとした濃さです。
濃いからこそ、上坂すみれワールドにどっぷりハマれます。声優さんは幅が広い音楽性の人は多いですが、他の声優さんとは一線異なる興味深いアルバムです。
NEO PROPAGANDA 収録曲概要
「NEO PROPAGANDA」の収録曲は以下の通りです。
- 予感(Extra stage)
- ボン♡キュッ♡ボンは彼のモノ♡
- すーぱー呂布呂布ぱらだいす!
- 快走!ラスプーチン
- MESSAGE
- last sparkle
- 女神と死神
- ウエサカダイナミック
- 夜勤の戦士のテーマ
- アウターモスト -超自然恋愛-
- SPY
- ネオ東京唱歌
曲名にも特徴がありますが、真っ先に目につくのは1曲目の「予感」が今までの番号でないことです。「Extra stage = 追加ステージ」とは、変化を感じます。
気の早い話しですが、次のアルバムでは「予感」ではなくなるかもですね。そう考えると、このアルバムまでが、彼女の音楽活動の予兆だったのかも…。
次のことまで楽しみを与えてしまうのは、さすがと言えますね。
すーぱー呂布呂布ぱらだいす!
中国後漢末期の武将「呂布」について歌った「すーぱー呂布呂布ぱらだいす! 」。(3曲目)
呂布がどれだけ好きなんだ? と、聞いていて面白い曲です。あまり武将のことを歌う人はいないですから、新鮮に聞こえる曲ですね。
足りないや完璧でないとこも含めて好きという、思いが分かります。
呂布さまあっ! 死んじゃ嫌だああああああっ!!
曹操のカバ!! え〜ん
曲終わりの最後に語りが入るのですが、面白いです。上坂すみれちゃんならではの曲です。声優さんは多くいますけれど、この曲は歌うのは特に難しいかも…。
快走!ラスプーチン
グレゴリー・ラスプーチンについて歌った「快走!ラスプーチン」。(4曲目)
ロシアの怪僧と呼ばれたラスプーチンを、漢字の違いで快走としているのが面白く感じます。快走の通り、ハイテンポで突き抜ける曲が面白いです。
本来の怪僧の意味は不思議な力を持っていて、暗躍する僧のことですが、レトロな曲の感じも含めて、不思議な感じのする曲ですよ。本当に面白い曲です。
今同じようなレトロな音使いを手法とする曲がまずないことから、とても新鮮に聞こえます。正直意味が分からない歌詞が、またいい味を出しています。
MESSAGE
ループ音に合わせたアルバムの中で不思議さが1番の「MESSAGE」。(5曲目)
不思議な感覚がするのは、言葉が詰まっているのと同時に、オケの音がかなり前まで出てきているのが理由でしょうか。通常であればもっと抑えたはずです。
最初に聞いた時は不思議過ぎてよく分からない曲だったのですが、何回も聞いているうちにくせになってきちゃいました。不思議と同時に、くせになる曲です。
君は嘘を 付かないでいいよと
伝えて
この曲で1番伝えたいメッセージだと思いますが、「嘘」というのが意味深長です。この歌詞があるからこそ、どこかに嘘があるのか探してしまいます。
女神と死神
ラブソングであるのに少し他とは違った曲の「女神と死神」。(7曲目)
君と一緒にいたいという思いなのに「女神と死神」という曲名。1度気になると歌詞に込めらた思いに何があるのか、気になってしまう曲です。
上坂すみれちゃん作詞の曲ですが、面白く興味深い歌詞になっています。
永遠など誓わない 君にだけ
だから好きよ 君をずっと
最後のパートの歌詞ですが、意味深長です。一途過ぎる思いを感じます。これは私はあなたの女神になりたいけれど、死神になるかもといっているのかも…。
1度私と関係を持ったらいつまでも見てる。捉え方によっては、少し怖さも感じるラブソングです。解釈は人それぞれでしょうけれど、面白く感じます。
ウエサカダイナミック
アルバムの中で1番ぶっとんでいる「ウエサカダイナミック」。(8曲目)
歌詞にも「NEO PROPAGANDA」と出てきたり、新たな時代の幕開けとなるというのも含めて、アルバムの中で重要な位置をしめている曲だと思います。
この曲を聞くと予感が数字ではなく、Extra stageとなっているのも納得です。上原帝国ができある予言をしている曲。ライブで盛り上がりそうですね。
来年2021年から始まる年表通りになるのか、気になっちゃいます。魔王を倒して、2026年には自身が魔王になってしまうのでしょうか?
これだけ言葉のテンポが早いと普通は言葉が聞き取れなくなるのに、ちゃんと聞き取れる歌い方であるのは、やっぱりすごいなと感じてしまいました。
ネオ東京唱歌
アルバムのラストを飾る「ネオ東京唱歌」。(12曲目)
唱歌の名の通りレトロな曲で、最初に聞いた時は度肝を抜かれた曲です。レトロな古い作風なのに、新しい要素も含まれているのが面白くなっています。
他の曲のレトロ風はまだ他のアーティストでも歌う人はいるかもしれませんが、唱歌を今の曲として歌うのは上坂すみれちゃんだけでしょうね。
好き嫌いは分かれてしまうでしょうけれど、好きな人はドハマリするであろう曲です。上坂すみれちゃんファンに濃い〜人が多いのも、納得しちゃいます。
トントントン トカトントン トントントン
槌が鳴り止まぬとありますが、頭の中で聞いていなくても鳴り響く曲です。アルバムに入る場所として、ラストしかありえない曲ですね。
あとがき
今までの3枚も濃いアルバムでしたが、濃さが際立つアルバムです。
濃さの理由となったのは、「ボン♡キュッ♡ボンは彼のモノ♡」1枚しかシングルが含まれていないのが理由になっていると思います。
シングルが少ないからこその、自由度が上がったんでしょうね。もともと上坂すみれちゃんの音楽活動は面白かったですが、さらに面白さが上がっていますよ。
濃いからこそ聞く人は選ぶ内容かもしれませんけれど、ハマる人はさらにディープな世界にハマってしまうこと間違いありません。
あなたは、上原帝国に入国する人でしょうか? 奇をねらっているのではなく、地であるものだからこそ、面白いですよ。音楽的にとても面白いアルバムです。
以上、『上坂すみれ:NEO PROPAGANDA ~帝国は新しいステージに入る~』でした。
上坂すみれ 関連記録
2019/4/17 release 10th Single
上坂すみれ:ボン♡キュッ♡ボンは彼のモノ♡ ~とりこにさせちゃうぞ~
2020/1/22 release 4th Album
上坂すみれ:NEO PROPAGANDA ~帝国は新しいステージに入る~ ←今ココ
JOE (ジョウ)
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