渋谷すばる:二歳 ~今までありがとう。これからもよろしくね~

渋谷すばる:二歳邦楽レビュー

渋谷すばるのファースト・アルバムである「二歳」。

関ジャニ∞を脱退、ジャニーズ事務所を退所しての、初の作品です。シングルではなく、アルバムでのリリースというのが決意であり、男気を感じます。

「二歳」という見たことがないアルバム・タイトルと、特徴的なアルバムジャケットが気になっていましたが、聞いてみるとさらに印象が残りました。

単純に興味本位で聞いてみたアルバムですが、内容がいいアルバムです。

アルバム収録曲概要

「二歳」の収録曲は以下の通りです。

  1. ぼくのうた
  2. ワレワレハニンゲンダ
  3. アナグラ生活
  4. 来ないで
  5. トラブルトラベラ
  6. なんにもないな
  7. 爆音
  8. ベルトコンベアー
  9. ライオン
  10. TRAINとRAIN
  11. 生きる
  12. キミ

アルバム・タイトル、曲名、歌詞を見てもカタカナはあっても日本語を大切にしているアルバムというのが伝わってきます。

例外で「TRAINとRAIN」は英単語が入りますが、電車と雨というタイトルでは言葉使いの面白いさが変わってしまいますし、イメージと違ったんでしょうね。

カバーアルバム「歌」は以前にリリースしていますけれど、ソロ初のアルバム・タイトルを「2歳」としたのは、関ジャニ∞での活動があったからかなと。

経歴という過去はずっとついてまわりますし、今の自分があるのは関ジャニ∞での活動があったからこそなので、1歳ではなく2歳とした気がしました。

自分の想像ですので実際のところは分かりませんが、言葉を大切にしたアルバムのタイトルには意味があるでしょうし、人間味を感じましたよ。

ぼくのうた

アルバムのオープニン曲の「ぼくのうた」。(1曲目)

ストレートに歌を歌いたい! というメッセージが伝わってくる曲です。ここまでド直球のストレートな歌詞は、なかなか歌えるものではありません。

音楽を志してもいろいろな事情があって、音楽を続ける人は多くはないのが現実です。だからこそ、自分が導かれて憧れた音楽を、歌にして歌い続けたい。

一切カッコつけて歌っていない曲だかこそ、逆にカッコよさを感じる曲です。曲ではなく、曲名にある通りで「うた」ですね。

ワレワレハニンゲンダ

言葉の持つメッセージが強い「ワレワレハニンゲンダ」。(2曲目)

自分たちは機械なんかじゃない。人間なんだ! というのを、機械の感じがするカタカナで「ワレワレハニンゲンダ」という曲名にしたのに、センスを感じます。

人にはそれぞれ個性や人格があるのに、最近のニュースを見ていると、人を物のように扱う事件やニュースをよく見かけます。悲しくなることが多いです。

誰一人同じなんかじゃない。一人の人間なんだというメッセージを、この曲を聞いていると痛いほどに伝わってきます。見ていて、興味深く感じた歌詞です。

小さな声は思っても届かないからこそ、大きな声で歌いたかったテーマの曲だったんでしょううね。当たり前のことが当たり前でないことが多いですから…。

ベルトコンベアー

アルバムを通して聞いた時に、最初一番気になった曲の「ベルトコンベアー」。(8曲目)

この曲のバンドサウンドは好きです。歌を大切にしながら引っ込んではいない演奏は、楽器を弾く人も気になりますし、コピーしたくなりますよね。

歌詞に目を向けると、自分自身ことを歌っている感じがします。グループが大きくなればなるほど、行ける道が限られるのをベルトコンベアーという表現に。

このまま同じ道を進んでいたら綺麗ではなく壊れてしまいそうだから、別の道へ進むことを選んだら優しくなれたというのは、まさに自分自身のことかなと。

「最後の瞬間は見れなかったけど またね」というのは、優しさを感じます。それと同時に、違う道に行くのは未来のために必然っだったのかと感じました。

キミ

アルバムのラストを飾る「キミ」。(12曲目)

一発録りのアコースティックギターと歌声のみのシンプルさが、より歌詞の持つ言葉の意味が聞いていて伝わってくる曲です。

すこし嫌らしい聞き方をすると演奏にミスはあるのに、ミスも含まれているからこその生々しさと、曲の力強さが増えているようにも聞こえます。

物事に意味を探してしまうことはありますけれど、意味はあるよと歌ってくれるのは気持ちが楽になります。存在意義を肯定してくれるのは、救われますよね。

「ありがとう」という言葉はないですが、今までの感謝の歌であり、これからも形は変わってもよろしくねといっているように聞こえました。

最語に「いつでも横に キミと you の Blues」という歌詞がありますけれど、ジャニー喜多川さんにもありがとうと言っている気がします。

youといったら、やっぱり思い浮かぶのはジャニー喜多川さんですよね。さりげない部分なのかもしれませんが、聞いていてすてきだなと感じました。

あとがき

全曲を渋谷すばる本人が作詞作曲しているのも、すごくいいですね。ソロでこれからやっていくんだという強い意志と、音楽が好きなんだと伝わってきます。

クセのある声は他の人にはない独自性と、武器を持っています。作詞作曲もできますし、これからどんな歌を聞かせてくれるのか、楽しみになりました。

退所したといってもジャニーズ事務所出身のアイドルでしょ? のイメージで聞くと、いい意味でイメージをぶち壊してくれるのは間違いありません。

一人のボーカリストとして、これからどんな歌を聞かせてくれるのでしょうか?

 

以上、『渋谷すばる:二歳 ~今までありがとう。これからもよろしくね~』でした。

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