Slipknot:Iowa ~自分では内に秘め留めることはできない攻撃性~

Slipknot:Iowa洋楽レビュー

Slipknot (スリップノット) 2枚目のアルバムである「Iowa」。

2001年にリリースされたアルバムで、Slipknotのアルバムの中で1番メタルで激しいアルバムです。1枚目のアルバムの印象で続けて聞くと、うるさいかも…。

全編でメタルなこのアルバムは、寝る前に聞くと寝られなくなりそうです。

アルバム収録曲概要

「Iowa」の収録曲は以下の通りです。

  1. (515)
  2. People = S**t
  3. Disasterpiece
  4. My Plague
  5. Everything Ends
  6. The Heretic Anthem
  7. Gently
  8. Left Behind
  9. The Shape
  10. I Am Hated
  11. Skin Ticket
  12. New Abortion
  13. Metabolic
  14. Iowa

アルバム・タイトルにもなっている「Iowa」。Slipknotが結成されたアメリカ合衆国のアイオワ州デモインからですが、このアルバム内容なのは興味深いです。

一般的には生まれ故郷というと落ち着いたり、安心をするという方が多いと思いますけれど、Slipknotから出てきたのは激しすぎる攻撃性のある音です。

見える景色は人によって同じものでも変わりますが、どんな見え方をしてきたのかと考えると、このアルバムの収録されている曲がより興味が強くなりますよ。

People = S**t

おどろおどろした「(515)」から続けざまに始まる曲の「People = S**t」。(2曲目)

怒りの中でもやりきれない怒りがこれでもかと放たれる、激しい曲です。演奏も歌も怒涛(どとう)のように繰り出させる曲には、狂気を感じます。

聞きたくない余計なもの入ってくるのに解決策のないやりきれない思いは、抑えきれずに爆発してしまうという…。激しさだけでなく、思いの強さを感じます。

音数が多いだけでなくかなり音が歪んでいてグチャグチャになってもおかしくはないのに、グチャクチャになっていないのが、曲のカッコよさにつながっています。

スピーカーから聞くよりも、ヘッドホンで聞くのをオススメしたい曲です。

My Plague

映画バイオハザード(Resident Evil)の挿入歌だった「My Plague」。(4曲目)

バイオハザードでゾンビになったのはT-ウィルス (Tyrant Virus)によるものですけれど、「My Plague = 私の悩みの種」と共通点があってぴったりな曲です。

Plagueにはペストという意味もありますが、疫病となる種は自分がすでに持っていたのだと歌詞のように考えると、より興味が深くなる曲です。

かなりチューニングを下げている曲はそのままコピーがしづらいですが、2度か3度上げた音でコピーをすると、高音が逆に激しく感じる曲になりますよ。

Left Behind

パーカッションがいるから成り立つ曲の「Left Behind」。(8曲目)

この曲のリズムはドラムのみでは不足してしまうので、Slipknotならではの曲といえます。クリーンとデスボイスの絡み合いも、カッコいいです。

1曲だけ聞くと全くポップではないのですが、このアルバムの中で聞くとメロディーがある理由から、ポップに聞こえるという少し不思議な曲になっています。

曲の最後に繰り返される「We let all slip away」に、自分たちが取り残され、逃がしたものの大きさを感じされられます。最後のささやきが1番怖いですね。

Iowa

唯一曲調的に激しくないアルバムのタイトル曲である「Iowa」。(14曲目)

基本的にコンパクトで長尺の曲のないSlipknotの曲の中で15分3秒と、断トツで長尺の曲です。こんな長尺の曲は、恐らく最初で最後の曲ではないでしょうか。

バンドの構成から音数の多いSlipknotの曲の中で音数も少なく、メロディーというよりも音階も少ない…。シンプルさが歌詞の重みを増している曲です。

Iowaに一体何があるんだ? と気になります。IowaはIndyCarで毎年レースが行われますが、近くに何もないと解説で毎回言いますし、逆に何もないのかも…。

この曲は6枚目のオリジナル・アルバムで最新作の「We Are Not Your Kind」の世界に、1番近い感じがします。静けさの中に怖さが特に…。

あとがき

リリースのリアルタイムで聞いた時も激しいアルバムだと感じましたが、あらためて今聞いてみても、激しいさが全面に出ているアルバムです。

1枚目のアルバムがヒットして怒りからは離れそうな感じもしますが、これ以上ない怒りを表すアルバムとなった。興味がより深くなるアルバムです。

何が起こっても笑顔でいられる精神状態が安定している時か、やりきれない気持ちがたまってどうしようもない時に、このアルバムを聞くのをオススメします。

その理由は聞く時の状況によって、聞こえ方が変わってくるのが理由です。この激しさはSlipknotの中でも異質で、聞くタイミングを選ぶアルバムですね。

 

以上、『Slipknot:Iowa ~自分では内に秘め留めることはできない攻撃性~』でした。

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