Skillet(スキレット) 6枚目のアルバム「Comatose」。
2006年にリリースのアルバムで、スキレットを語る上で絶対的に外すことのできないアルバムです。このアルバムがバンドのキーポイントになっています。
バンドというとライブ・アルバムを重要視する場合が多いですが、スキレットがリリースしているライブ盤も、このアルバムのツアーからです。
男女混合でクリスチャン・メタルバンドと少し変わった構成のバンドの重要なアルバムである、「Comatose」。今も変わらずに光が聞けるアルバムです。
Comatose 収録曲概要
「Comatose」の収録曲は以下の通りです。
- Rebirthing
- The Last Night
- Yours to Hold
- Better Than Drugs
- Comatose
- The Older I Get
- Those Nights
- Falling Inside the Black
- Say Goodbye
- Whispers In the Dark
- Looking for Angels
11曲で42分というコンパクトさもありますが、一気に聞き終わるアルバムです。楽曲の濃さはめちゃくちゃに濃いのに、一気に聞けるのは強いですよ。
バンド名は「Skillet = フライパン」というのも変わった名前ですが、バンドから発せられるサウンドは、スキレット独自のサウンドとなっています。
他のバンドになりサウンドを持っているのは大きな強みですし、音がクリアというのもポイントですので、楽器を弾く人にもオススメなアルバムです。
Rebirthing
アルバムのオープニング曲「Rebirthing」。(1曲目)
「Rebirthing = 復活」とい名付けられた曲は、曲名の通りの力強さを感じる曲です。鍵盤の音がメインであるのに、弱さが一切ありません。
コーラスもポイントとなっている曲で、女性がバンドにいるからこそのハーモニーの美しさと、スキレットの独自の音につながっています。
誰のために生まれ変わるのではない、まず自分のために生まれ変わるんだという強い意志があるからこそ、再生であり先につながっていく気がします。
アルバムのオープニング曲というと肝になりますから、この曲の持つ力強さはオープニング曲にぴったりといえます。とてもカッコいい曲です。
Comatose
アルバム・タイトル曲「Comatose」。(5曲目)
「Comatose = 昏睡」。昏睡とは意識を失ってどんな刺激があって反応がない寝ている状態のことを言いますが、変わった曲名とテーマですよね。
この少し変わっている視点も、クリスチャン・メタルバンドだからでしょうか。宗教ぽくなっているのではなく、視点が面白いという感じです。
自分が昏睡状態なって、別の視点から自分を見ているような歌詞はとても興味深く感じます。幽体離脱しているかのような、視点の歌詞です。
意思表示ができなくても、意志を持っているんだと言っている感じがしました。相手には伝わらない意志は、寝たくない、夢を見たくないと切ないのですが…。
歌詞の意味を理解しなくても切ない曲は、歌詞を理解しようとするとより切なさが増していく曲です。この切なさが、聞いていてくせになります。
Falling Inside the Black
闇に落ちていくできごとを歌った「Falling Inside the Black」。(8曲目)
私は今夜1人。誰かをずっと待っていたのに誰も来てくれない。私を1人にしないでと願っているのに、暗く深い闇に落ちていくという切ない曲です。
今の状況を変えようとしても変えられずに、自分の行きたくない暗い闇に落ちていくというのが、より切なく感じます。「Black Black Black」が切ないです。
どうしもなく切ない曲であるのに、落ちることの美しも感じるのは自分が何かで闇の中に足を一歩踏み込んでいるのかもしれませんね。
Say Goodbye
スキレットの持ち味であるバラード曲「Say Goodbye」。(9曲目)
本当に意味でのさよならだからこそ、さよならを言わないで! という気持ちが痛いほど強く感じる曲です。他のバンドではなかなか聞けないバラード曲です。
さよならであることは変わらないくても、さよらならという言葉と聞きたくないというのは、共感ができる人が多いのではないでしょうか?
少し場面は異なりますが、自分も親が転勤族で家族といた頃は引っ越しが多くて、最後だと分かっていてもさよならという言葉は聞きたくなかったですね。
このアルバムの中でオススメを1曲だけを選べ! と言われたら、間違いなくこの曲を選びます。自分が1番最初にスキレットに引っかかった曲でもあります。
切ないのですけれど、別れではないよと言っているような気がします。
あとがき
アルバムを通して、歌詞に注目すると切ないのがこのアルバムの特徴です。切ないのに、また聞きたくなってしまう不思議な感覚がするのも興味深く感じます。
人それぞれで聞いた解釈は変わってくると思いますが、アルバムの11曲で表現されているのは走馬灯で見ている風景のようにも感じました。
1曲目の「Rebirthing 」での復活は一時的なものであり、ラストの「Looking for Angels」で天使が迎えに来ているに思えたからです。
アルバムのリリースから13年がたっていますが、今もいろいろな解釈で楽しめるいいアルバムです。単純に聞くだけでも、楽しめるのは間違いありません。
音の分離がとてもクリアなので、楽器を弾く人にもとても参考になりますよ。
以上、『Skillet:Comatose ~意識がなくても自分の意志はある~』でした。
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