Silk Sonic (シルク・ソニック) 1枚目のアルバム「An Evening With Silk Sonic」。
ブルーノ・マーズ、アンダーソン・パークが新たに組んだバンドのシルク・ソニック。その内容はグルーブ感が聞いていて、めちゃくちゃ気持ちがいい1枚。
予定していたライブがキャンセルになる…。ならばショーのようなアルバムを作ろうをしたというのが、その大きな理由の1つになっていそうです。
日本人では再現がかなり難しいであろう音は、一聴の価値がありますよ。
An Evening With Silk Sonic 収録曲概要
「An Evening With Silk Sonic」収録曲は以下の通り。
- Silk Sonic Intro
- Leave The Door Open
- Fly As Me
- After Last Night (with Thundercat & Bootsy Collins)
- Smokin Out The Window
- Put On A Smile
- 777
- Skate
- Blast Off
先行配信された「Silk Sonic Intro」「Leave The Door Open」「Skate」で期待は高まっていましたが、その思いに十分に答えてくれる内容。
注目は「Silk Sonic Intro」。その音に変化はないのに、単曲の時よりもアルバムの始まりとして聞く方が全然盛り上がる形になっているのが面白いです。
加えて9曲で31分と短いアルバムですが、聞いた感じでは更にあっという間に時が流れていきます。これは良い音楽であるという証明ではないでしょうか。
1回聞けば、ついリピートしてまた聞きたくなってしまうのも特徴です。
また、先行シングルの時とは異なり、ブルーノ・マーズの色が強くなっているのも興味深い所。その変化も含め、本当にショーのような表現が聞ける1枚です。
Fly As Me
さあ「Fly As Me」。(3曲目)
リズムパターンが特徴的な曲。複雑なことはしていないのですが、これを邦楽アーティストがやったら、別物になってしまいそう…。
音の使い方も、めちゃくちゃ面白いです。
Uh, okay, now Silk Sonic smooth like a mack
「あ、そう。今シルク・ソニックはくどくように滑らかだよ」。”mack”をどう訳すかでも意味合いが変わってきますが、ここではくどくかなと。
女の子が何回も出てきますし、飛ぶともマッチするかと思います。もっと描かれた世界を突っ込んで聞けるようになったら、より面白くなりそうな曲です。
After Last Night (with Thundercat & Bootsy Collins)
君に恋してる「After Last Night (with Thundercat & Bootsy Collins)」。(4曲目)
昨日の夜にあったことを思い出し、君に恋していることに気付く。実際にもよくあることを、語りがは入ることで感情を描かれているような形。
ラップなどではなく語りを曲の中に入れるのはかなり難しいと思うのですが、すごくうまくハマっています。違和感なく入れてくるのはセンスでしょう。
After last night
I think I’m in love with you
「昨日の夜から君に恋していると思うんだ」。その結果は分かっているけれど、最後の確認をするために君に会いたいというのは、男性ならではの思いかも。
曲間に転調が入るのですが、面白い入り方をする曲。それが感情を表しているようでもあり、プレイヤーとして聞いても面白いなと感じると思います。
男性ならではの少し煮えきらなさ。自分のことであれば同じ男の自分でも気付かないかもですが、客観視できるからこそ興味深いです。
Smokin Out The Window
![]() | 「Smokin Out The Window」 フルMVをApple Musicで観る |
見えるのは「Smokin Out The Window」。(5曲目)
ソウルフルなアルバムからのリード曲。男性ならではの女性を見守る優しさは、強さだけではない形を聞かせてくれます。
Look here, baby, I hope you find whatever it is that you need
「ここを見て、ベイビー。君の必要なものがなんであっても見つかるといいね」。クリアであればいいけれど、決してそうではない世界。
「Smokin」というのはMVでも持っているタバコの煙ではなく、比喩でもありそうです。先が見えなくても、僕は君を見守っているよと。
とはいえ手伝ってしまってなんでもやるではなく、後ろから背中を押して上げるという感じが、大人の男性ならではを感じさせます。
タバコに厳しくなってきた世界。しっかりと吸ってはいませんが、プロモーションのMVにトップアスリートが表現として用いるのは興味深かったです。
また、コーラスが気持ちがいい曲。聞いていてかっこいいなと感じてしまいます。
Put On A Smile
君だからこその「Put On A Smile」。(6曲目)
君しか僕には目に入らないんだという、情熱的なラブソング。日本語だと恥ずかしくなってしまいそうですが、素直に思いを伝えるのは必要なことかも…。
Baby girl, the only thing worth smilin’ for was
You, you, you
「ベイビーガール、笑顔の価値がある唯一は、君、君、君」。笑顔は誰がしても素敵なことだけど、僕にとって価値があるのが君が笑った時だけ。
いい切ってしまうのが、情熱的です。ストレートに言えるのが素敵!
また、よく英語のラブソングで出てくる”baby”。この曲では”baby girl”。意味合いはもちろん分かるけれど、適切な日本語にするのは難しい…。
女の子が間近でこれを歌われたら、イチコロで恋に落ちてしまうかもです。
777
俺のためのラッキー・ナンバー「777」。(7曲目)
タイトルとしても7曲目であることが重要な、パーティーソング。さすがというか、そんじょそこらのスケールとは異なるのが面白く感じてしまいます。
Come on, 7-7-7, let’s go
「さあこい、7-7-7, 行くぜ!」。誰もが知るラッキー・ナンバーは俺たちのためにあるというな感じ。その他の小当りなんていらないぜ! 的でもあります。
くると思っているからこそ「7-7-7」が実際にくるのかもしれません。
I’m ‘bout to buy Las Vegas after this roll
「この後はラスベガスを買いにいくんだ」。美味しいもの食べるとか、高級な何かを買うではなく、その対象はラスベガス。スケールがめっちゃでかいです。
普通ならでかい口叩きやがってとなっちゃうところですが、本当にやりそうな気がしてしまうからこそ面白いです。ツキは俺たちにあるという感じ。
捕らえ方としては下を向くなよ。大きな気持ちを持って行動すればツキも付いてくるし、最高にハッピーな時間が訪れるよということなのかも…。
Blast Off
ここから「Blast Off」。(9曲目)
空を越えて、宇宙まで。飛べるところまで行くよ! というのは、シルク・ソニックのことを指しているようにも聞こえます。
We’ll watch the world go crazy from outer space
Blast off into the sky
「宇宙から世界の熱狂を見るんだ。空に向かって発射される」。やりたいことも抑える必要がある今から、今後は以前のように戻るように変わっていく。
それは光、音なのかは分かりませんが、眺めのいいものになりそうです。もしくはそうあって欲しいという、願いなのかもしれませんね。
また、聞き方によってはノイズのようなローファイと、上モノのエフェクトはハイファイな感じ。浮遊感も感じさせますし、聞いていて面白いミックスです。
飛び立つというのはアルバムの最後にあるのも納得ですし、シルク・ソニックは1枚ではなくまだその旅を続けていくようにも受け取れます。
2人はすごくいい組み合わせだと思いますし、お互いのソロをしつつで活動を継続していってくれることを期待です。
あとがき
以前のインタビューではアルバムは来年で、シングルを出し続けると語っていました。ですが、その話は一転してこうしてリリースされた形です。
これはショーを見せると言う意味で、まとまった音を聞かせたい! という判断でしょうか? それともこの先に続く表現ができたからなのかもしれませんね。
冒頭にも記述しましたが、このグルーブ感は邦楽アーティストでは聞けない音でありめちゃくちゃ気持ちがいいですから、聞くほどに興味が深くなります。
まだ海外アーティストが来日というのは難しいかもですが、シルク・ソニックは是非見てみたい存在! 来てくれることを期待しています。
また、プレイヤーも再現するのは難しくとも、参考になるプレイが満載な内容。2人が組む時にバンドと表現していたのも、その音を聞けば納得です。
以上、『Silk Sonic:An Evening With Silk Sonic ~このショーをあなたに~』でした。
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