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SID:ほうき星 ~今のゼロはこれからのプラスにしかならないから~

SID:ほうき星邦楽レビュー
邦楽レビュー

SID (シド) 35枚目のシングル「ほうき星」。

前作「delete」から9カ月強。収録された3曲のどれもが、他の誰かではなく、シドというバンドならではの音を聞かせてくれる1枚。

シングルではありますが、聞き所に加えて面白みが多い内容です。

ほうき星 収録曲概要

「ほうき星」収録曲は以下の通り。

  1. ほうき星
  2. siren
  3. 声色

リリース方法が少し変わっていたシングル。まず、11月23日にタイトル曲「ほうき星」を配信。その後は2週間おきに、「siren」「声色」を順にリリース。

絵のジャケットの書いた方は同じだと思いますが、タイトル曲とカップリングで女性が異なること。顔の向き、表情が変わっているのも特徴です。

実験的な部分もあると思いますが、あまり例を見ない形での表現でした。

また、作詞がマオであるのは共通ですが、作曲は楽器隊が1曲ずつ担当。全員が関わったシングルであるというのも、大きな特徴です。

メインコンポーザーがギターのShinjiであることは変わらないでしょうけれど、メンバーが全員曲が書けるというのは、大きな強みではないでしょうか。

作曲は異なっても、1枚のシングルにうまく収まっているのもポイントです。

ほうき星

ギター Shinji 作曲「ほうき星」。(1曲目)

優しさと、希望を感じさせる曲。ポジティブソングでありながら、無理矢理感がないのが、ステキ! 大人の男性だかこその、温かい思いを感じさせてくれます。

見えない明日に怯え 道に迷ったなら
君が信じた道 ただ照らすよ

迷ったなら俺に着いてこい! ではなく、君が信じた道を照らすよ。優しさと同時に、君は間違っていないと伝えるのは、諦めずに前に進む勇気になります。

適切な支え方を知っいる形。優しくて強く、温かく背中を押してくれるんです。

戻れないなら ゼロを楽しもう また始めよう

前に進もうとするからこそ、 積み上げてきたものが消えることもある。もったいないでも、後ろに下がるのでもなく、ゼロを楽しもう。いい言葉です。

その上で君だけがゼロではなく、僕が後ろから支えているからというのが、強さへとつながっていきます。誰かが後ろにいると思ったら、前に進めますよね。

君が悩んだり、迷っている姿は見たくない。だからこそ、ほうき星のように願いは叶えられなくても、支えることはできるからという宣言なのかもしれません。

siren

ベース 明希 作曲「siren」。(2曲目)

もがき苦しみ、先が見えないからこその思い。寂しさのままで終わるからこその、ロックの美学が表れている曲。切ないのが、逆にいいんです。

siren が鳴り響く 痛いよ 痛いよ
siren が鳴り響く 絶望に 終わりはあるの

消えてほしい音が鳴り響き、絶望に終わりが見えない…。聞けば分かりますが、「siren」の読み方はサイレン。試練ともかけているようで、興味深い。

悲しみのまま曲としては終わるのですが、永遠と続くことがないからこその試練。今は見えていないくても、光を探しているのが強さえとつながりそうです。

声色

ドラム ゆうや 作曲「声色」。(3曲目)

分かっていても、会えないことの寂しさ。その人にしかない声を求めてしまうということに、気持ちの強さを感じさせます。

会えない時間に 慣れてしまいそうで
思い出には 負けちゃいそうで

寂しいからこその、葛藤する思い。美しい思い出ほど加味される色がありますから、会えない期間に負けちゃいそうという感情が、痛いほど分かります。

現在の世界の状況は、思いの通りには行動が難しい状態。ついこの前までなら、会えていたかもと思わせるのは、状況を含めた歌詞であるからこそでしょう。

大好きな人の声というのは、特別な音。今も二人をつなぎとめてくれるだけでなく、出会えることがそう遠くない未来で実現することを期待してしまいます。

ドラマーがメロディーを生かしたこのタイプの曲を作れるというのは、大きなポイント! よく聞くとリズムに特徴があるので、なるほどねな部分もあります。

聞いていて思うのは、タイトル曲でもありだったと思わせるクオリティです。

あとがき

3曲のタイプは異なっていても、1枚のシングルをしてうまく収まっています。先行で1曲づつ聞いてきたからも、通した時のマッチさにビックリするかも…。

ビジュアル系に分類される中でも、他のバンドとは明らかに異なる音を聞かせてくれるシド。今作でもその点が変わることはありませんでした。

誰々のようなと別のバンドが思い浮かばないのは、やっぱり強みですね。音はポップよりであっても、ロックしているというのも大きな部分です。

2020年が「delete」だけでなく、やっぱりシドは面白いなと聞いて分かるシングルを出せたのは、きっと2021年につながっていくのではないでしょうか。

単に新曲というだけでなく、既存の音源を振り返りたくなるのもポイントです。

 

以上、『SID:ほうき星 ~今のゼロはこれからのプラスにしかならないから~』でした。


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JOE (ジョウ)

Guitar、F1を筆頭にモータースポーツ全般、野球(巨人)が好きな、ジャンルを問わない音楽マニア。日々記事更新中で、SNSは基本オマケ。 もっとプロフィール & あぶまいについて

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