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SIA:Music ~この音が小さくとも何かのきっかけになればいい~

SIA:Music洋楽レビュー
洋楽レビュー

SIA (シーア) 9枚目のアルバム「Music – Songs From and Inspired By the Motion Picture」。

前作のクリスマス・アルバム「Everyday Is Christmas」から3年3カ月。今作はSIA自らが監督を務める映画「Music」のサウンド・トラック。

単純に音ととして。またはストーリを含めてと、聞き手によっていろいろな楽しみ方ができるアルバムです。

Music 収録曲概要

「Music – Songs From and Inspired By the Motion Picture」収録曲は以下の通り。

  1. Together
  2. Hey Boy
  3. Saved My Life
  4. Floating Through Space
  5. Eye to Eye
  6. Music
  7. 1+1
  8. Courage to Change
  9. Play Dumb
  10. Beautiful Things Can Happen
  11. Lie to Me
  12. Oblivion (feat. Labrinth)
  13. Miracle
  14. Hey Boy (feat. Burna Boy)

サブタイトル「From and Inspired By the Motion Picture = 映画に触発された歌」の通り、映像とストーリーがリンクすることが前提の内容。

日本はまだ未定ですが、出身地オーストラリアでは2021年1月に映画が公開済み。全米でも2月から公開予定。伴ってMVもまだ増えていきそうな気がします。

また、ちょっと面白いなと思ったのは、チャリティーソング「Courage to Change」も収録。恐らく作成中に、映画内容の修正があったのでしょう。

SIA自らが監督を務めるからこそでもあり、意図していなくても、本来音楽は固定されることなく自由なものだからということも、表現しているようです。

Hey Boy

Apple Music Movie IconHey Boy (feat. Burna Boy)
フルMVをApple Musicで観る

一人でいないで、こっちに来なよ「Hey Boy」。(2曲目)

エレクトリックなポップで、1度聞いたらすぐに覚えてしまう曲。派手な感じがしますが、音数としては少なめに絞られているのも特徴です。

Damn you’re so sexy, got me wanting more

「すごく君はセクシーだ。もっと欲しくなってきた」。単にさぁこっちに来なよ! ではなく、君ってめっちゃセクシーだねと、しっかりと褒めてから誘う。

孤独だ、自分はダメだと思っている人も、気持ちよい方向へと変われる言葉。一緒にの意味は同じでも、自信をもって楽しむことができそうです。

Floating Through Space

David Guettaとのコラボソング「Floating Through Space」。(4曲目)

昨年も「Let’s Love」で一緒にやっていますし、恒例となったコラボ。お互いの相性がいいのが、この曲を聞いていても十分に分かります。

24/7 and 365
You made another day, made it alive

「24時間365日。あなたは別の日を作って生かした」。毎日を過ごしていたら、沈む日もある。別の日を作ったというのは、気持ちの切り替えかなと。

We’re all floatin’ through space

「私たちは宇宙に浮かんでる」。地上に押さえつけられるのではなく、感情が高まって浮き上がるのも、宇宙まで。見える景色が大きく変わってきそうです。

比喩の言葉でははありますが、つっかえることなく伝わってきます。

Music

アルバム・タイトル曲「Music」。(6曲目)

自分たちから見る、聞く目線ではなく、音楽側からという面白い表現の曲。確かにいろいろな表現があることを考えると、音は生きている気がしちゃいます。

Music, I’m your dearest friend

「音楽、最愛の友達」。恋人ではなく、友達というのがいい感じ。何気なくであっても、多くの人が毎日触れ合うものだから、妙に納得です。

See, I won’t let you down, we’re together now

「見て。私はあなたを失望させないし、今一緒にいるよ」。ジャンルや表現は人それれぞれで好みがあっても、生きていく中で欠かすことのできない音楽。

自分は一人だ。孤独だという時も、さりげなく近くにいてくれることでしょう。歌詞を見て納得してしまうものがあるし、思いがすごく優しい曲です。

1+1

もっと大きなものになる「1+1」。(7曲目)

数字で計算したは2だけれど、相乗効果で際限なく大きくなる。そんなことないからと思わず、あると信じたら、現実でも起こりそうです。

特に一人ひとりが見た目も性格も異なる人であれば、なおさら…。

Let the beat take you today
Baby, this is magic

「今日はビートに乗るよ。これはマジックだから」。君と出会うこと、一緒にいることも奇跡であり、めぐり合わせ。楽しいと思ったもん勝ちです。

感情がある人だらかこそ、思いが重なる。「1+1」。良いタイトルですね。

また、MVが楽しいのもいい感じ! 同じことを日本人がしたらわざとらしくなりそうなのに、見ていたら、素直に笑顔になってしまう形。興味深いです。

Beautiful Things Can Happen

見方を変えられたら…「Beautiful Things Can Happen」。(10曲目)

一聴は悲しいのですが、それだけに収まらない曲。1回ではなく、繰り返して聞く事で、印象が変わってくるのが、その表現も含めて興味深い。

Beautiful things can happen anywhere

「美しいことはどこにでも起こり得るの」。死を含めて悲しいできごとも、見方を変えれば、新たな始まりとも受け取れる。難しいけれど、1つではない見方。

汚れる行動であっれも、きれいにするためと思ったら感覚も変わりますよね。

また、例え間違っていても1つの意見や報道がさも当然のように広まる今のネット社会だからこそ、多様性を持つというのは必要なことなのかもしれません。

MVを見て面白いなと思ったのは、「Leslie Odom Jr.」が歌っていること。アルバムの音源で歌うのはSIAですが、きっと映画に合わせてということでしょう。

異なるのはこの1曲だけかもしれないし、もっと他もあるかもしれない。気になるからこそ、映画「Music」に興味を持ってしまうのは、必然なのかも…。

Lie to Me

その嘘は誰のためのもの? 「Lie to Me」。(11曲目)

通して聞いた時に、今人的に1番最初に引っかかった曲。復唱される「Lie to Me = 嘘をつく」が、明るさが多いからこそ響くものがありました

There’s a hungry ghost living insidе of me

「お腹をすかせた幽霊が私の中にいる」。差はそれぞれであっても、表と裏があるからこその人間。マイナス面を持った、心の中にいる自分のことかなと。

弱さがあるからこそ、嘘を付いてします。しかも自分に…。歌詞としては短いですが、分かっているけれど嘘を言ってしまう寂しさも含めて、興味深い曲。

偽りの思いではなく、素直になることが必要なんだと感じさせてくれます。

Miracle

すぐには訪れないからこその「Miracle」。(13曲目)

よく曲である、全てのことが奇跡ではない形。「Music」の世界観としてはそう表現することもできたはずですが、あえてしていないのが面白い。

ボーナス・トラックを除けば、最後の曲。しっかり引っかかりを残しています。

I don’t wanna quit before the miracles

「奇跡の前にやめたくない」。奇跡はないと否定するのではなく、起こることを待ってる。信じ続ける、あると思って行動するからこそ、訪れるのでしょう。

ないと思っていたら、きっと起こらない。今はまだだけど、これからだからと行動を促す表現は、いいアルバムの終わり方だと感じました。

その上で、少し変化のある「Hey Boy (feat. Burna Boy)」がボーナス・トラックとして続く。全体を通して聞くからこその、面白みがあります。

あとがき

サウンド・トラックが前提にあるからこそ、全てがつながっているのが聞いていて興味深いアルバム。映画と重なった時に、どうなるのか興味津々です。

バンドでよくあるコンセプト・アルバムとも、また少し異なる形。既存の映像が面白いことをしてきた、SIA 。映画「Music」 は、是非とも見てみたいですね。

「Beautiful Things Can Happen」のMVのように、歌い手がSIAに固定されるわけではなさそうなのも、興味を引かれる大きなポイント!

また、まだ詳細は分かりませんが、2021年に続く10枚目のアルバム「Reasonable Woman」をリリース予定。聞く前から実に興味深いタイトル。

現在の世界的な状況から予定通りに進むとは限りませんが、今作とは異なった表現になることは間違いありませんし、すごく楽しみ!

「Music」 ジャケット同様、結果的にニコッとしてしまうような音楽をきっと聞かせてくれることでしょう。

 

以上、『SIA:Music ~この音が小さくとも何かのきっかけになればいい~』でした。


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JOE (ジョウ)

Guitar、F1を筆頭にモータースポーツ全般、野球(巨人)が好きな、ジャンルを問わない音楽マニア。日々記事更新中で、SNSは基本オマケ。 もっとプロフィール & あぶまいについて

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