SHISHAMO:SHISHAMO 6 ~君がいるから私は自然体でいられる~

SHISHAMO:SHISHAMO 6邦楽レビュー
邦楽レビュー

SHISHAMO (シシャモ) 6枚目のアルバム「SHISHAMO 6」。

前作「SHISHAMO 5」から約1年半ぶり。間にベスト・アルバムを挟んでも、リリースペースが変わらないですね。

メジャーになってからのオリジナル・アルバムが番号になっているのは、今回も変わらず。あまり他のバンドがしないからこそ、個性になっています。

最初はシンプルで味気ない気もしましたけれど、継続すると個性ですね。数字の表記が異なりますが、同様はSIAM SHADEぐらいしか思い浮かばないかも…。

ベスト・アルバムを挟んだのでもしや? と思いましたが、ブレませんでした。その点も含めてもSHISHAMOは面白い!

今回も女性3ピースバンドだからこその、サウンドを聞かせてくれています。

SHISHAMO 6 収録曲概要

「SHISHAMO 6」収録曲は以下の通り。

  1. 天使みたい
  2. ひっちゃかめっちゃか
  3. 君の大事にしてるもの
  4. 二酸化炭素
  5. 忘れてやるもんか
  6. ハネノバシ
  7. 今だけは(demo.朝子宅にて)
  8. 真夜中、リビング、電気を消して。
  9. フェイバリットボーイ
  10. キスをちょうだい
  11. またね
  12. 君の隣にいたいから
  13. 曇り夜空は雨の予報

曲名だけを見ても、SHISHAMOっぽさがある感じがします。特別な言葉を使わなくても、一覧で見た時に個性が出るのは継続しているバンドならでは。

インタビューで語っていますが、11曲に戻したかったそう。でも減らすことができなくて、13曲になったそうです。聞くとその話も納得しちゃいます。

曲を減らせなかったけれどレコードようなA面、B面がある形になっていて、6曲目までがA面、7曲目以降がB面だとか。確かにこれも聞いて納得しちゃいます。

ただ曲数や曲順ではなく、アルバムに込められた思い。バンドを感じました。

天使みたい

オープニング曲「天使みたい」。(1曲目)

勢いのある曲がオープニングをアルバムでは飾ることが多かったので、意外性のあった曲。勢いではない、インパクトがあります。

ぎゅっとしても ちゅってしても

すごく耳に残るフレーズ。男性目線の歌詞ですけれど、リアル男性だとなかなか出てこない歌詞でしょうから、より印象が残ります。

「まるで天使みたい」。言葉には出さなくても思ってしまう思いですね。

SHISHAMOをコピーする女の子は多いと思いますが、この曲のタメは少し難しいですよ。テクニックではなく、組んで長いバンドならではの曲です。

ひっちゃかめっちゃか

早口の語りが曲名をしっかりと表している「ひっちゃかめっちゃか」。(2曲目)

印象的な早口の語りは、インタビューを見るとおしゃべりなんだそう。よくある早口やラップと異なるのは、リズムがジャストなんです。

ひっちゃかめっちゃか感はしっかりと出ているのにリズムがしっかりと合っているのは、曲を提供されて歌うのではないバンドだからこそですね。

楽器を弾く人は特に感じることだと思いますが、演奏とはズレて独自のリズムになっている早口やリズムは、気持ち悪く感じますから…。あるあるですね。

SHISHAMOのバンドとしての、がっつりした面白さを感じる曲です。

君の大事にしてるもの

私が君の1番でありたいという思いの「君の大事にしてるもの」。(3曲目)

君に好きな物があるのは分かっている。それでも私は君が1番なんだから、君も私が1番であってよという、ヤキモチですね。気持ちがすごく分かります。

今はあまり聞かない表現になりましたが、ギターは女性に例えられることがよくあります。特にレスポールはシェイプから、女性と見られていました。

この曲の女性にはギターという物であっても、大きなライバルだったわけです。

ねえ、レスポール
あのたとさ、初めて目が合った気がしたよ

バラバラになったレスポールを見ての言葉は、ギター好きとして怖いです。私が1番であってほしい気持ちはわかっても、壊されたら切ないですね。

この曲を聞くと「ギターと私どっちが大切なの? 」と言われたことを思い出しました。当時は自分も若かったですけれど、即答で「ギター」と答えましたよ。

その結果は壊れはしなかったですけれど、ギターをガチ蹴りされました…。

忘れてやるもんか

アルバムの中でもメッセージの強い「忘れてやるもんか」。(5曲目)

女の子を大切にできない男性に対しての、怒りがある曲。

全員漏れなく死ねばいいのに

強いメッセージ。サビに向けてふつふつと思いをため込んでいるからこそ、サビに感じるパワーを強く感じます。この構成は曲として面白いです。

メッセージも強いと同時に、アルバムの中で演奏が1番面白く感じました。歌詞に込められた思いを増幅させるためのワウ。新たなうまい使い方ですね。

女の子を大切にしていない男性は、この曲を聞いて考えを改めましょう。

ハネノバシ

始まった一瞬で心を引き付かせるポップな「ハネノバシ」。(6曲目)

「忘れてやるもんか」から間髪を入れずに始まる曲は、雰囲気を一変することで楽しい気分にさせてくれます。SHISHAMOらしい曲。

こういう優しく楽しい気持ちになれる曲は、聞くと安心しちゃいます。アルバムのA面というか一部の締めとしては、この曲しかない感じがしました。

昔と変わらず週末に君と会えるのは
私の人生の財産のひとつ

言葉には出さない思いだと思いますが、この気持ちはステキ! また週末に君と会う時間のために、平日も頑張れちゃう。かわいらしい女の子の感情です。

世の男性のほとんどは、こんな女の子の思いにはキュンキュンとしちゃいますよ。

君の隣にいたいから

“君”に対してのありがとうを感じる「君の隣にいたいから」。(12曲目)

これでもかと透明で、爽やかな曲。聞いていて笑顔になっちゃいます。

どんな時でも前を向いてる
そんな君になりたくて

シンプルですけれど、今の私があるのは”君が隣にいたから”と分かります。無理にありがとうの言葉はなくても、感謝を感じる。いい歌詞ですね。

MVを見るとより感じますが、”君”の対象が1つではなく、友達でも家族でもあり、恋人でもある。特定していないからこそ、広い優しさを感じます。

曇り夜空は雨の予報

アルバムのラストを飾る「曇り夜空は雨の予報」。(13曲目)

心の中の思いが歌詞になったような曲で、気持ちが伝わってきます。自分は男なので異なる部分もあっても、思いが情景として浮かんでくるよう。

この曲は女性目線ですけれど、男性目線のアンサーソングも聞いてみたいです。コレサワの「たばこ」「恋人失格」ではないですが、広がりそうな曲ですよ。

これだけがただ、真実なの
分かるでしょ?

疑問形ですけれど、分かっていてほしいなという思いですよね。天気が大切なんかじゃない! 2人でいることが大切なんだよというのが、かわいらしい。

曲を作った時から最後に入れる曲と決めていたそうですが、アルバムのラストにぴったり! むしろこの曲しか、今回のラストは飾れません。

少し余韻の残る感じが、アルバムを聞いたという感じをさせてくれます。すぐに繰り返してではなく、アルバム全体を思い返してから聞きたい感じです。

しっかりと聞き終わった感じがするのは、いい締め方ですね。

あとがき

バンドらしさもあり、メッセージやいろいろな思いもある、いいアルバム。BGMとしても聞けるし、内容に深くのめり込んでも聞けます。

どちらもできるアルバムって、思いの他に少ないんですよね。女性3ピースバンドという構成も面白いですし、曲もいい。SHISHAMOは興味深いです。

13曲で59分とオリジナル・アルバムの中で1番長尺なのですが、聞いていて長さがあるように感じません。曲と、曲順が大きく影響していると思います。

曲が集まったのではない、アルバム。SHISHAMOはいいバンドです。

 

以上、『SHISHAMO:SHISHAMO 6 ~君がいるから私は自然体でいられる~』でした。


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JOE (ジョウ)

Guitar、F1を筆頭にモータースポーツ全般、野球(巨人)が好きな、ジャンルを問わない音楽マニア。日々記事更新中で、SNSは基本オマケ。 もっとプロフィール & あぶまいについて

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