夏川椎菜 (なつかわ しいな) 1枚目のEP「Ep01」。
ソロ初のライブ、ツアーをさらに盛り上げるためのEP。その目的から4月にリリースされた1枚目のアルバム「ログイン」から、短期間での発売となりました。
彼女はアイドルマスターなどにも出演している声優さん。音楽活動はソロの他に、雨宮天ちゃん、麻倉ももちゃんとのユニット TrySailでも活動中!
このEPの目的の通り、ライブが盛り上がりそうな曲が詰まった内容です。
Ep01 収録曲概要
「Ep01」収録曲は以下の通り。
- ワルモノウィル
- グルグルオブラート
- HIRAETH
- キタイダイ
- ロジックルーパー
タイトルの「Ep01」は、EPの1枚目だからだと思いますが、面白い名前の付け方。EPとも、Episode (エピソード)とも取れます。
このタイトルの意味は、次のEPがリリースされる時に分かるかも…。ちょっとした部分ではありますけれど、こういう遊び心は気にならずにはいられません。
トラックリストも面白く、カタカナの真ん中に英文字(ウェールズ語)タイトルがサンドイッチ。曲名を見ただけでも、遊び心が感じられます。
ワルモノウィル
メロディーの使い方が面白い「ワルモノウィル」。(1曲目)
ハロウィンのような不思議なメロディーが面白く、リード曲であるのも納得! 歌詞が面白く、メロディーに負けていないのもポイントです。
「ウィル = will = 意志」ということだと思いますが、今までの自分はいい子で今はわるい子なの? の聞いてくるのは、興味深く面白い。
謙虚や遠慮がちのおとなしいいい子からの変化は、自分の意志であると考えると、面白みがさらに増して聞けるようになってくる曲。
気持ちの変化が面白く表現されている歌詞は、聞いていて気になります。
グルグルオブラート
本当の気持ちを隠しているのは嫌! と歌った「グルグルオブラート」。(2曲目)
オブラートに包むという言葉はありますけれど、前にグルグルが付いていることで、より本当の気持ちを隠している嫌気が伝わってきます。
オブラートというと子どもに苦い薬を飲ませるために使う薄いシートですが、今もあるんですかね? 味はないんですが、それだけを食べるのが昔好きでした。
ボンタンアメに薄いオブラートが巻いてあって、東京駅の六厘舎(つけ麺屋)の横の全国物産お土産の店にいつも売っているので、つい買ってしまいます。
自我が目覚めてくると言われたことだけをするのは嫌ですから、この曲での嫌気が指してきたという気持ちは、痛いほど分かりますね。
この曲のテーマは「ワルモノウィル」とつながっているともいえます。
HIRAETH
ウェールズ語で「望郷、郷愁、憧れ」の意味を持つ「HIRAETH」。(3曲目)
思い出だからこそ、優しく穏やかなメロディ。土地柄というか、言語に合わせたケルト音楽の雰囲気も持っているのが、興味深く聞けます。
眠りが覚めるまで
また会えたらいいね さよなら
同じ場所に戻るのではなく、そのままの思い出であってほしいという感情でしょうか。ずっと大切にしたい思いであることを感じさせます。
なぜウェールズ語の言葉を選んだかは分かりませんが、声優さんならではの表現を感じる優しい歌です。
キタイダイ
パンクロック「キタイダイ」。(4曲目)
カタカナになっていることで、言葉の見え方が変わるなと感じた曲。期待大をキタイダイとカタカナにしているだけなのに、面白くなっています。
つまらない毎日を繰り返し過ごすのではなく、恥を忘れて期待大な日を過ごしたいと歌った思いは、ロックだから嫌みがなく聞ける形になっていますよ。
女の子が「ブチかましていけばいいんだよ」と歌うのは、意外性があって面白い! 期待大なのは自分に対してだから、やるよ! っと感じですよね。
反抗や反発には大きな力が生まれるので、自分への期待大。いいと思います。
ロジックルーパー
頭の中で繰り返される迷いを歌った「ロジックルーパー」。(5曲目)
ロジックは論理や論法。ルーパーは繰り返されることを指しますが、いい曲名を付けたなと聞いていて感じる曲。
この迷ってしまう気持ちは理想が高すぎたり、なんでも100点を目指す完璧にしなければとするほど、入り込む迷いだと思います。
なんてないことも奇跡なんだから忘れないでという歌詞は、共感してしまう人も多いのではないでしょうか? 続かない無理はしちゃダメですよね。
何もしないというのは問題外ですけれど、自分なりに何かを頑張って過ごしているのが奇跡だし、幸せとなる未来はおとずれる感じがします。
迷うことがあっても、ずっとである必要はないよ! と歌っているかのようです。
あとがき
5曲とも思いを歌ったという共通点に気付いて聞くと、より興味深く感じるEP。タイトルが「Ep01」と、面白いだけではありませんでした。
ソロツアーを盛り上げるためということですが、起爆剤になる要素はしっかりと含んでいる内容。リリースの目的にしっかりとあったEP。
曲調やタイトルの面白さに気を引かれる人が多いかと思いますが、共通点である思いを自分に合わせて聞いてみてください。格段に興味深い形になりますよ。
リリース直後に聞いた時は、面白いけれどまとめずらいなと感じた内容。5曲にある共通点「思い」に気付いてからは、一気に記事が書けました。
聞くだけの楽しみ方もありますが、最大限とするには、少しだけ深くEPで表現している世界に入り込んでみることをオススメします。
以上、『夏川椎菜:Ep01 ~思いは自分の意志で変えて進むことができる~』でした。
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