Scott Stapp:The Space Between the Shadows ~こんな俺どうだい?~

Scott Stapp:The Space Between the Shadows洋楽レビュー

Scott Stapp(スコット・スタップ) 3枚目のアルバムである「The Space Between the Shadows」。

間にArt of Anarchyの活動をはさみましたが、2枚目のアルバム「Proof of Life」から、ほぼ6年振りと久しぶりのリリースとなりました。

スコット・スタップは全世界で3,500万枚以上のセールスを記録している、Creedのボーカリストです。フィルターがかかったような声が特徴です。

Creedでの活動を含めてインタビューなどを見ていても、かなり男っ気が強く、少し我が強いようなイメージがあります。個性のかなり強い人ですね。

久しぶりのリリースとなったソロ・アルバムは、求められているものと新しい引き出しを提示した、スコット・スタップらしいアルバムになっていました。

The Space Between the Shadows 収録曲概要

「The Space Between the Shadows」の収録曲は以下の通りです。

  1. World I Used to Know
  2. Name
  3. Purpose for Pain
  4. Heaven in Me
  5. Survivor
  6. Wake up Call
  7. Face of the Sun
  8. Red Clouds
  9. Gone Too Soon
  10. Ready to Love
  11. Mary’s Crying
  12. Last Hallelujah

1枚目、2枚目のアルバムと同様のコンパクトな楽曲ぞろいとなっていて、12曲で45分にまとめられた聞きやすいアルバムになっています。

ソロアルバムだからこそ、演奏よりも自分の歌をより聞かせたいという思いもあるでしょうね。実際、演奏よりも歌が耳に入ってくるアルバムになっています。

内容もCreedという大きな経歴があるからこそ、求められるものが何か分かっている内容です。過去と現在が混じり合っているような内容になっていました。

欲しがられる部分を見せつつ、こんな引き出しもあるよという感じですね。プロデューサーが見せ方を知っている、とても有能な方であるのが分かります。

Purpose for Pain

今回のアルバムからのシングルである「Purpose for Pain」。(3曲目)

スコット・スタップにイメージにピッタリの曲になっています。ファンのみんなは「これが欲しいんだろ?」という回答のような曲です。

得意なタイプの曲なんでしょうけれど、少し重みを持たせたこのタイプの曲は、スコット・スタップのカッコよさが引き出された曲ですよ。

ギターソロが、Mark Tremontiが弾きそうな感じがしました。だからこそこの曲を聞くと、Creedをまたやってくれないかなと思ってしまいましたよ。

現状は望みはうすいですけれど、再々結成をいつか期待してしまいます。

Face of the Sun

Creedが今も活動していたらというのをイメージをさせる「Face of the Sun」。(7曲目)

ミディアムテンポの少し重めで、スネアがはねるのを曲間でずっとキープしているこの曲。これも求められているからこそ、作られた曲ですよね。

Creedの新曲ですといわれたら、思わず信じてしまいそうな曲です。

「Face of the Sun = 太陽の顔」という歌詞は読んでも自分には少し難しくて理解できなかったですけれど、テーマが面白いと感じました。

Gone Too Soon

スコット・スタップのイメージが少し変わるようなバラードの「Gone Too Soon」。(9曲目)

「Red Clouds」は歌うのがイメージができるロックバラードでしたが、この曲は友人との早すぎる別れを歌った曲です。

男らしさ全開ではなく、切なさをしっとりと歌った優しい歌声が聞けます。こういう曲も歌えるんだなと、聞いていてびっくりしてしましました。

スコット・スタップは曲によって表情を変えられるボーカルですが、本当にうまいなと感じさせてくれます。アルバムの中でも特に印象が残った曲です。

Mary’s Crying

聖母マリアの涙を拭き取りたいと歌った「Mary’s Crying」。(11曲目)

憎しみや争いで悲しい出来事が起こって、聖母マリアは泣いている。泣いている姿なんて見たくないからこそ、涙を拭き取りたいんだと。

聖母マリアであろうと、俺は悲しみから支えてやるんだというのは、男らしさですよね。力強い歌声でありながら、優しさが伝わってくる歌声です。

スコット・スタップの包容力の強さが、伝わってくるよう感じがしました。

あとがき

従来のイメージも残しつつ、変化も見せてくれるアルバムになっています。

特に9曲目の「Gone Too Soon」からラスト12曲目の「Last Hallelujah」の流れは、このアルバムで1番聞いて欲しい部分です。

スコット・スタップの新しい面であり、こんな引き出しもありますよという底の深さを見せつけているように聞こえるからです。

スコット・スタップとしても、今回のアルバムで1番聞かせたい部分ではないでしょうか? 持っていたイメージの固定概念が変わる気がしますよ。

Creedもそうでしたが、ずば抜けて突き刺さる曲はありません。ですが、アルバム全体でチクチク突き刺してくるという、スルメアルバムになりそうです。

バンドのメンバーの個性があればもっと強く突き刺さりそうですので、他メンバーがおまけとならない状態になれば、より力強くなりそうな気がしました。

久しぶりのソロ・アルバムは、充実度がとても高いアルバムです。

 

以上、『Scott Stapp:The Space Between the Shadows ~こんな俺どうだい?~』でした。

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