Rina Sawayama:RINA ~ここで始まった私の歌を聞いて~

Rina Sawayama:RINA洋楽レビュー
洋楽レビュー

Rina Sawayama (リナ・サワヤマ) 1枚目のEP「RINA」。

アルバム「SAWAYAMA」で注目を集めている、イギリスで活動する日本人シンガー。なぜこの写真を選んだ? というジャケットも印象的な、始まりの1枚。

彼女の表現する音は、見た目のインパクトよりもっと特徴的です。

RINA 収録曲概要

「RINA」収録曲は以下の通り。

  1. Ordinary Superstar
  2. Take Me as I Am
  3. 10-20-40
  4. Tunnel Vision (featuring Shamir)
  5. Time Out (Interlude)
  6. Alterlife
  7. Through the Wire (Interlude)
  8. Cyber Stockholm Syndrome

リストだけ見て面白いのは、「Interlude = 間奏」と付く2曲。聞いてみても確かに続きをより際立たせるものではあるのですが、SE的ではありません。

1曲としてもちゃんと成立する形。ここで引っかかっているのですから、まんまとはめられている感じ。面白い表現をするシンガーです。

音は完全に洋楽なんですけれど、日本の要素がちょいちょい入るのもポイント!

Ordinary Superstar

本来は交わることのない言葉の組み合わせが面白い「Ordinary Superstar」。(1曲目)

スーパースターは特別な存在であるのに、「Ordinaly = 普通」ですから。1曲目の時点でこれは面白いかも? と感じさせてくれます。目の付け所がいい感じ!

I’m just an ordinary superstar
I’m just like you

「私は普通のスーパースター。あなたのよう」。自分だけではなく、あなたもというのが面白さを増すだけでなく、想像をふくらませてくれます。

普通の人であるのに、大きく見せようとする人。オーラーなんてないのに着飾って自分は違うんだぞ! と見せようとする承認欲求の強い人たちもいる日常。

ビジュアルがいい意味で普通の彼女が歌うからこそ皮肉でもあり、変に変えようとしなくてもいいんじゃない? でもあるように聞こえました。

MVが若干パロディーのような表現であるのも面白い! 見せ方のセンスですね。

Tunnel Vision (featuring Shamir)

シャミールをフィーチャリングしたデュエット「Tunnel Vision (featuring Shamir)」。(4曲目)

視野が狭くなった世界。孤独ではあるんだけど、支えてくれる人が出てくることで、少しずつ変わっていく未来。デュエットである良さが出ています。

I’m not ill, I’m just driven (just driven)

「私は病んでいるのではなく、運転させられているだけ」。少しの変化さえあれば、変わることができるんじゃないか? という形にも聞こえます。

曲のタイプは全く異なりますが、男性が高音パートを歌うというのは、平井堅「怪物さん feat.あいみょん」を思い出させます。

1人だけで歌っているMVを見ると、微妙にあいみょんと似ていますよね。歌う言語、内容も異なりますが、歌姫の2人。見ていて面白く感じました。

Time Out (Interlude)

ゲーム音楽のような「Time Out (Interlude)」。(5曲目)

「Interlude」と付くように、60秒と短い曲。ふわふわとした感じが、聞いていて心地がいいです。発展させることもできるのに、あえてであるのも感じます。

‘Cause baby all I needed is time

「赤ちゃんが必要なのは時間だけだから」。ここに続く言葉は「Time out」。矛盾する形であるのが、面白みを増しています。

1日が24時間であるのは、誰もが共通。短くても思っている以上に深さを感じる曲。思わず口ずさみたくなるのも特徴です。

Alterlife

洋楽でありながら歌謡曲の要素が含まれている「Alterlife」。(6曲目)

いなたさがあるのは、日本人には懐かしく、海外の人には新鮮かも…。歌っている内容は、怖がっていないで少し変わってみようよ! と背中を押してくれる曲。

This is my
(Alterlife, alterlife, alterlife)
You know what to do

「これは私の(アルターライフ) あなたは何をするべきか知っている」。変わらなきゃや、やることも知っているのに、行動ができない人へのメッセージ。

聞いた人の背中を押すだけでなく、私は変わっていくよ! と宣言のように聞こえるのも興味深い曲。想像できることが多くある分、いろいろ発見がありますよ。

自分が男性だからかもですが、MVで映る胸のポッチ。日本人ではあっても、海外生活が長いからこそであるのを感じさせます。見ちゃうのは男の性ですね。

Cyber Stockholm Syndrome

興味深いテーマを扱った「Cyber Stockholm Syndrome」。(8曲目)

誘拐、監禁事件で、犯罪者と被害者が生存戦略として心理的なつながりを築くことを指す、ストックホルム症候群。サイバーがあることで、少し異なる表現に。

ネットで常につながれる現代だからこそ生じる思いが、曲になっています。

Happiest whenever I’m with you online

「あなたとオンラインでいる時がいつも幸せ」。ある意味ではネット中毒。SNSもですが、つながっていないと不安に思い、いると安心してしまう感情。

状況は全てが同じではないでしょうけれど、ストックホルム症候群に似ています。孤独を感じないための手段は、束縛でもあり、生きるためでもある。

曲調もポップであるからこそすっと入ってきますが、興味深いテーマ。肯定も否定もするのではなく、ありのままというのが聞いていて面白く感じます。

あとがき

ファーストネームが先にくる海外だからこそ始まりのEPが「RINA」で、続くアルバムが「Sawayama」。シンプルですが、いい選択じゃないでしょうか。

話題になっているからこそアルバムを先に聞いたのですが、あるなら掘り下げて聞きたくなってしまう自分。聞いてみたら、やっぱり面白いサウンドでした。

海外での生活の方が完全にながいからこそ違うアーティスト名にもできたと思いますが、そのままにしているというのも興味深く感じました。

個人的に誕生日が1日違いというのも、なんとなく親近感で引かれた部分。日本から海外ではなく、イギリスから発信。面白いアーティストが出てきましたよ。

 

以上、『Rina Sawayama:RINA ~ここで始まった私の歌を聞いて~』でした。


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JOE (ジョウ)

Guitar、F1を筆頭にモータースポーツ全般、野球(巨人)が好きな、ジャンルを問わない音楽マニア。日々記事更新中で、SNSは基本オマケ。 もっとプロフィール & あぶまいについて

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