逢田梨香子 (あいだ りかこ) 1枚目のEP「Principal」。
声優で、Aqoursでも活動する彼女のデビュー作。現在はソロ、別ユニットで活動するメンバーも増えてきましたが、Aqoursで先陣を切ったのはこのEP。
デビュー作であるだけでなく、新しいレーベルの第一弾アーティスト。制作側の大きな期待がこ込められているEPは、透明感がある希望の歌が聞けます。
Principal 収録曲概要
「Principal」収録曲は以下の通り。
- FUTURE LINE
- ORDINARY LOVE
- アズライトブルー
- 君がくれた光
- I will
曲名だけを見ても、濁りのない透明感。シングルというデビューの仕方もできたと思いますが、ある程度曲数のあるEPというのがうまくハマっています。
また、初のソロ音源として5曲というボリュームが、逢田梨香子という人を最初に表現するのに、ちょうどいい形になっている気がしました。
FUTURE LINE
曲名を含めて始まりにぴったりなリード曲「FUTURE LINE」。(1曲目)
聞いている人への応援歌であり、自分へもここから踏み出していくんだという思いが聞ける歌。一人じゃなく一緒にというのが、強さでありポイントかなと。
一緒に探したいと伝えよう
そこから物語が始まる もう一歩踏み出せる
何かをするには勇気がいる。それでも一歩踏み出すから未来という物語が始まるというのが、前に進んでいく理由になります。
ソロの一発目で、最初にくるのが「FUTURE LINE」。どんな未来を見せてくれるのか、楽しみになっちゃいます。明るい感じになりそうですよね。
4対3の画面比率のMVも、過去から未来へとの一歩を踏み出しているかのよう。映像の見せ方というのは、言葉にない表現ができて興味深いです。
表情が完全にナチュラルでなく、色合いも鮮明でないのが、またいい感じ!
ORDINARY LOVE
テレビアニメ「川柳少女」エンディングテーマ「ORDINARY LOVE」。(2曲目)
言葉に出して伝えてはいないであろう、恋する思いを歌った曲。「ORDINARY = 日常、普通」に続く言葉が「LOVE」とは面白い。
子供みたいにあなたが見つめると
あたたなかな気持ちがあるれる
恋というよりも、愛でしょうね。好きの思いが当たり前になっているからこそ、今の形が何かで壊れてしまうのを一番に恐れているのかも…。
「まったく違う私たち」とありますが、回りから見たら実は似ていて見えるなんてこともありそう。恋する思いがあなたに通じて、感情が同じだといいですね。
アニメは見たことがないですが、絵にうまくはまっているエンディングテーマであるのが想像できます。好きな思いの中に、切なさも含まれるのが恋ですね。
アズライトブルー
出会いも含めて神秘的な感じがする「アズライトブルー」。(3曲目)
意味合いとしてはアズライトも青。2つの言葉が異なる形でくっつくことで、より濃くなっていく色。一人では未完成というのも、表現しているかのよう。
どこまでも青く 澄み渡っていく想いをみつけたら
雨はもう 上がるから
澄み渡る想いとなるのは、あなたとの出会い。大切な人と時間が重なっていくことで、未来が見えていく。雨が上がり、天気になるという感じでしょうか。
多くの人、時代がある中で時間が重なるのは運命であり、奇跡。一人だけでは生きていけない弱さがあるからこそ、強くなっていけるのかもしれません。
完全な形でなくても、おぼろげに未来が見え始めて曲が終わるのがいい感じ!
君がくれた光
支えてくれる人たちへの感謝を歌った「君がくれた光」。(4曲目)
優しいメロディーに、伸びやかな歌声が印象な曲。白玉としっかりと切る部分が、聞いていて気持ちがいい歌。感情を表現しているようにも聞こえます。
本当は不安で 仕方なかった日も
さりげない態度で 背中押してくれた
君への感謝の思い。大きなことでなくても、さりげない態度というのが一番の励みになりますよね。また、君とは一人ではなく、多くの人のことなのでしょう。
この歌で「ありがとう」だと軽くなっちゃうので、「背中押してくれた」という表現もいい感じ! 同じ意味合いであっても、言葉はやっぱり面白いなと。
I will
しっとりとした中に、思いの強さを感じるバラード「I will」。(5曲目)
言葉を一つづつ思いこめているのが分かる歌。純粋なバラードを歌うのは初めてとのことですが、そんな感じをさせません。
逆に最初だからこそ、より丁寧な歌い方になったのかもですね。
戻れないこと時間のなかで
私たちはいつも進んでいく
同じようにみえて、少しずつ変わっていく未来。時が過ぎるととも思いも異なってきたりと、あの頃とは違うことも出てきます。
それでも大切にしたい、守るべきモノがあるからというのがピュア。純粋な思いだからこそ、より強く感じるのかもしれません。
帰国子女というのもありますが、英詩の部分がとても自然。これは今後の彼女のソロ活動の強みになっていきそうです。
未来への思いであっても、変に余韻を残さない終わり方もいいですね。
あとがき
このEPを皮切りに、活発になっていくソロ活動。期間的には短くても歌の表現が変化していくのが、興味深いです。グループだけとは異なるんでしょうね。
タイトルの「Principal = 主な、主要な」。一人だからこそ、歌の全てを表現する主役。本人の意向で決めたということですが、いい感じです。
この時点で「Principal」でなくても、これからなっていく。このEPで聞ける歌は背伸びをしていないからこそ、始まりとしてピッタリな感じがしました。
続く音源ですでに変化が出てきていますが、個人での音楽活動も期待しちゃいます。聞いていると包み込んでくれるような歌声は、気持ちがいいですよ。
以上、『逢田梨香子:Principal ~始まりは飾らない等身大の私~』でした。
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