Official髭男dism:エスカパレード ~この音がこれからの常軌となる~

Official髭男dism:エスカパレード邦楽レビュー
邦楽レビュー

Official髭男dism (オフィシャルヒゲダンディズム) 1枚目のアルバム「エスカパレード」。

配信EP「LADY」から約半年ぶりとなる、ヒゲダン初のフルアルバム。同時に、インディーズラスト作品となっています。

初が2つ続くと3つ目もあるということで、1枚目のシングル「ノーダウト」と同時リリース。さらにメジャー・デビューとなりました。

シングル、アルバムの同時発売。シングルでメジャー・デビューするというのはGLAYがデビューした時と同じで、かなり珍しい方式となっています。

どちらも優れた楽曲をすでに演奏していて、一気に人気が爆発してファンを獲得している共通点。時代は異なりますが、興味深いです。

「エスカパレード」と名付けられたアルバムは、1曲1曲にそれぞれ聞き応えがあります。趣味趣向が人で異なっても、これは売れますわなと感じますよ。

エスカパレード 収録曲概要

「エスカパレード」収録曲は以下の通り。

  1. 115万キロのフィルム
  2. ノーダウト
  3. ESCAPADE
  4. LADY
  5. たかがアイラブユー
  6. されど日々は
  7. 可能性
  8. Tell Me Baby
  9. Second LINE
  10. Driver
  11. 相思相愛
  12. ブラザーズ
  13. 発明家

「エスカパレード」というアルバム・タイトルも特徴的ですけれど、収録されている14曲も、曲名を見ただけで気になる感じになっています。

難しい言葉や長い言葉ではないのに、見ただけで気になるというのは、よく考えられているのがわかります。聞くと、もっと興味が強くなりますよ。

115万キロのフィルム

オープニング曲「115万キロのフィルム」。(1曲目)

これからの恋愛を映画に見立てた曲は、一緒に生活をしていくことでいろいろなできことが見られる壮大な記録になりそうです。とてもいい歌詞ですね。

曲名にある、気になる115万キロには意味があります。映画は1秒24コマで、通常映画で使われる35ミリフィルムの1秒の長さは、1.5フィート = 45,72cm。

1秒で24枚撮影。ゲーム用のモニターなどだと240フレーム(コマと同様)なんてものもありますけれど、フィルムは思いの他に少ないんですよね。

1秒のフィルムの長さから、どんな時間になるのか計算をしてみます。

  • 45,72(cm) x 60(1分) x 60(1時間) x 24(1日) = 3950208cm
  • 3950208cm x 365(1年) = 1441825920cm
  • 1441825920cm x 80(年) =115346073600cm
  • 115346073600cm = 115万3千4百6十.736km

答え115万キロ = 80年記録ができるフィルム

ちゃんと意味があって計算がされている数字。ヒゲダンは面白いですよね。

人生は、80年から100年と変わり続けています。相手と生まれた時から一緒にいることはないので、20歳を過ぎて出会えばフィルムが足りる計算です。

キャストが増えたりとありますが、子供ができて出演者が増えていくと考えると、結婚前提の恋を対象としているのは間違いありません。

映画にするというテーマの歌詞、115万という数字も面白く、曲もいいという三拍子そろっているからこそ、聞いていてとても気持ちが優しくなれます。

ESCAPADE

アルバム・タイトルと同じかと思わせて、実は異なる「ESCAPADE」。(3曲目)

エスカパレードは「ESCAPARADE」。この曲はRAがない「ESCAPADE」。「ESCAPADE = 常軌を逸した脱線行為、とっぴな行為、いたずら 」。

エスカパレードというのは造語だと思いますが、まさに「ESCAPADE」という感じになっています。ヒゲダンは面白いですね。

この世界に敷き詰められた夢も叶えて、あふれかえった矛盾を全部解決する。当たり前ではない常軌を逸した行為だからこそ、できるのかもしれません。

エスカパレードというアルバム。作り出す曲で音楽の世界を変えて行くぞ! という決意の曲ではないかなと、この曲を聞いていて感じました。

だからといっても重くするのではなく、最後に手を取り合って踊りませんか? とさらっと楽しい感じになっているのがいいですよね。

いろいろな解釈ができるので、アルバムの中でも面白いなと感じた曲です。

たかがアイラブユー

曲名を見て気になった「たかがアイラブユー」。(5曲目)

愛が深まっていく様子を歌った曲は、聞いても歌詞を見ていても面白いです。単に大好きではなく、ケンカをする様子が入っているのもいいですね。

言葉遊びがいろいろと入っているのですが、歌詞を文字で見ないと分からない部分。聞くだけでなく歌詞を見ることをオススメします。

軽く言っているけれど、たかがではなくなっているのもいい感じ。演奏が面白いことをしているので、楽器を弾く人にも聞き所の多い曲ですよ。

相思相愛

長く付き合った彼女との別れを歌った「相思相愛」。(11曲目)

曲名からは相思相愛なんてラブラブの恋の歌なんじゃないかなと思うかもしれませんが、切ない失恋の男心を歌った曲。

長く付き合っていればすれ違うことも出てくる。すぐに対処ができていれば修復が可能だったことも、時がたてば難しくなくなってしまいます。

「ごめんな」と謝ってもどうにもならなくなって、別れることに…。長く付き合ったからこその、多くある別れの原因ですよね。

男性は一度付き合い初めたらずっと好きであってくれると思っていますから、思いもしないところでさよならを切り出されてしまうこともある。

相思相愛ではなくなり、お別れだけどもっと幸せになってというのは、男の優しさというよりも、ずるさだと思います。別れても好きな人という…。

男性はよっぽどのことがない限り、一度付き合った女性のことはいつまでも好きです。自分は変わらないから、少しでも好きでいて欲しい。ずるいですよね。

同じようなことは経験があるので、とても共感ができる歌詞です。

発明家

ラストを飾る「発明家」。(13曲目)

エジソンの名言「Genius is one percent inspiration, 99 percent perspiration.」を当てはめて楽しく歌った曲に聞こえます。

天才は1%のひらめきと、99%の汗。または99%の努力とも言われますけれど、自分を含めてみんなが努力の天才にはなれるんだというのはいいですね。

言葉のイメージから泥臭いものに思われますが、前に進んでいくためには必ず必要なもの。していますではなく、”楽しく前に行こうか”は、実にポジティブ。

作詞作曲するというのは発明に似たところがあります。発明家というのは音楽を作っていく、ヒゲダンが歌っているのがぴったりに感じました。

ポップでポジティブな曲は、アルバムのラストにもぴったり! 無理やりな前向きさではないのも、聞いていていいなと思いましたよ。

あとがき

「エスカパレード」までのミニ・アルバムやEPも面白く、独自の世界が聞けましたが、フルとなるとより色濃くなりますね。

アルバムは2枚目「Traveler」からヒゲダンの世界に入る方が多いと思いますけれど、1枚目もぜひ聞いておくべき内容です。

1度気にいると、さらにEP、ミニ・アルバムも気になって聞いてしまうこと間違いありません。ヒゲダンは奥が深いですよ。

自分もしっかり聞いたのは「Pretender」が最初。続いて他の曲もレビューも兼ねて聞いていったら、どんどんと深みにハマっていきましたから…。

ジャンルうんぬんではなく、いい音楽は聞いて楽しくなれます。この「エスカパレード」はもちろん、オススメです。

 

以上、『Official髭男dism:エスカパレード ~この音がこれからの常軌となる~』でした。


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JOE (ジョウ)

Guitar、F1を筆頭にモータースポーツ全般、野球(巨人)が好きな、ジャンルを問わない音楽マニア。日々記事更新中で、SNSは基本オマケ。 もっとプロフィール & あぶまいについて

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