Nightwish:HUMAN. :II: NATURE. ~私たちはここで生まれ天へと帰っていく~

Nightwish:HUMAN. :II: NATURE.洋楽レビュー
洋楽レビュー

Nightwish (ナイトウィッシュ) 9枚目のアルバム「HUMAN. :II: NATURE.」。

前作「Endless Forms Most Beautiful」から約5年ぶり。ボーカルがフロール・ヤンセンに変わって2作目。強力であり、壮大な内容です。

じっくりと長い間、楽しめるアルバムをリリースしてきてくれました。

HUMAN. :II: NATURE. 収録曲概要

「HUMAN. :II: NATURE.」収録曲は以下の通り。

  1. Music
  2. Noise
  3. Shoemaker
  4. Harvest
  5. Pan
  6. How’s the Heart?
  7. Procession
  8. Tribal
  9. Endlessness
  10. All the Works of Nature Which Adorn the World – Vista
  11. All the Works of Nature Which Adorn the World – The Blue
  12. All the Works of Nature Which Adorn the World – The Green
  13. All the Works of Nature Which Adorn the World – Moors
  14. All the Works of Nature Which Adorn the World – Aurorae
  15. All the Works of Nature Which Adorn the World – Quiet as the Show
  16. All the Works of Nature Which Adorn the World – Anthropocene (Including “Hurrian Hymn to Nikkal”)
  17. All the Works of Nature Which Adorn the World – Ad Astra

今作は通常とは異なる、ダブルアルバム。9曲目までが歌入り、以降が8つ章で「All The Works Of Nature Which Adorn The World」を表現しています。

タイトルにもある通り「HUMAN」、「NATURE」で分ける。ナイトウィッシュという、バンドならではの内容であるといえます。

別々にリリースすることもできたと思いますが、一緒であるからこそ対になるだけでなく、聞いていてより興味深くなる内容。面白いバンドです。

Music

オープニング曲「Music」。(1曲目)

3分オーバーの長いインストパートから、歌が始まります。使われている音色を含めて、音楽の始まりを感じさせる曲。

Time and silence

「時間と沈黙」。インストパートも含めて、音楽が生まれるまでには時間が必要だといっているかのようです。にしても、難しい曲から入るなと…。

Noise

先行配信されていたリード曲「Noise」。(2曲目)

アルバムを全体を聞いても、強く印象に残ります。ナイトウィッシュらしいといえる曲は、待っていましたという感じじゃないでしょうか?

To decoy the human voice
Brain insomniac, paranoiac

「人の声をお取りにする 脳の不眠症、偏執症」。まさにノイズです。眠れなくなり、不安や恐怖をかんじるからこそ、さらに大きくなる…。

曲自体も面白いですが、歌詞の世界感を表現しているMVが面白いです。ノイズといっても人によって異なること、見ていて狂気を感じます。

Harvest

アルバムの中で一番ポップな「Harvest」。(4曲目)

収穫を迎えることで、喜びと生きるを表現した曲。ケルト音楽であるのも興味深いのですが、全てがハッピーではなく、寂しさを感じるのも特徴です。

Water the field, surrender to the earth

「大地に水をまき、地球に降伏する」。私たちは好き勝手ではなく、生かされているからこそ、寂しさも合わせて感じるのかもしれません。

How’s The Heart?

問いかけに意味を感じる「How’s The Heart?」。(5曲目)

「Harvest」と同じくケルト音楽なのですが、印象が異なる曲。違って聞こえるのは「心はどこにあるの?」と、すぐに答えられない質問だからなのかも。

Night will come but not to stay
Why?

「夜はきても とどまらない そうして?」。人として生まれて交わっていくからこそ、相手の気持ちを知りたい。実際はどうなの? という気持ちに感じました。

この曲は感情にプラス、言葉が生まれる意味を歌っているのかもしれません。

Tribal

歌入りで一番短い曲「Tribal」。(8曲目)

「Tribal = 部族、民族」。人が集まれば集団となる。だからこそ、混乱と争いが生まれるという感じでしょうか? 歌詞も短いですが、深みのある曲。

Suck the aureate tongue

「華麗な舌を吸う」。部族になるからこそ、独特なしきたりができる。面白い表現であると同時に、怖さも感じる曲です。統制もされますよね。

今回のアルバムの中にあまりない、ハードな曲です。

Endlessness

歌入りでは最後となる「Endlessness」。(9曲目)

「HUMAN = 人間」と表現してきた歌入りの曲の中で、「Endlessness = 無限」となるのが、興味深い。

Follow me into the dark
To the birth of everything

「暗闇の中で私に従ってくれ 全ての誕生へ」。人は生まれて死んではいくけれど、血を残し繰り返していくからこそ、無限なのかも…。

7分オーバーの曲ですが、長さを全く感じずに聞ける不思議さがあります。

All the Works of Nature Which Adorn the World – Ad Astra

ダブルアルバムのラストを飾る「All the Works of Nature Which Adorn the World – Ad Astra」。(17曲目)

ナレーションが入る壮大なインストルメンタル。

「All the Works of Nature Which Adorn the World = 世界を彩る自然のすべての作品」で表現をしているのは、この曲をするためだった気がします。

天文学者カール・エドワード・セーガン著書「Pale Blue Dot」から抜粋をしたナレーションを含めて、他のバンドとは別次元の世界を聞かせてくれました。

「Ad Astra = 天へ」。私たちが自然中での生きていく上でいろいろな事が起こり、 終幕を向かえた者は天へと帰っていく…。

終わりがあるからこそ、はかなくも美しいと自分は受け止めましたが、聞く人によって印象が変わってくるかもしれません。違うからこそ、面白いのですが…。

あとがき

歌入りの曲は「Noise」はMV。その他は全てがリリックビデオが制作されています。それだけ、バンドにとって力が入った重要なアルバムといえそうです。

コンセプトがあってのアルバムですので、通して聞くことをオススメします。もしくは9曲目まで、それ以降と分けてもいいかもしれません。

テーマ的には難しいかもしれませんが、歌入りは音だけでなく、MVとリリックビデオがあります。映像と一緒に見た方が理解をしやすいかも…。

今のナイトウィッシュだからこそ表現できた世界。聞いてすぐにどうこうではなく、何回も聞いて長く楽しめるアルバムになりそうです。

この「HUMAN. :II: NATURE.」の世界だけを表現した、ライブもきっと開催されるんじゃないでしょうか?

 

以上、『Nightwish:HUMAN. :II: NATURE. ~私たちはここで生まれ天へと帰っていく~』でした。


『Nightwish』をApple Musicで

The following two tabs change content below.

JOE (ジョウ)

Guitar、F1を筆頭にモータースポーツ全般、野球(巨人)が好きな、ジャンルを問わない音楽マニア。日々記事更新中で、SNSは基本オマケ。 もっとプロフィール & あぶまいについて

コメント