Nicori Light Tours (ニコリライトツアーズ) 1枚目のEP「Trigger」。
前作「蜃気楼Girl / コマンド疑似恋愛」から2カ月。バンド初のツアー「Nicori Light Tours LIVE TOUR 2021 Trigger」を直前に控えた中での1枚。
タイトル「Trigger = 引き金」の通り、何か始まりを予感させます。
Trigger 収録曲概要
「Trigger」収録曲は以下の通り。
- 砂漠の果実
- 蜃気楼Girl
- コマンド疑似恋愛
- white margaret
- サイハテ
結果的に前作が先行シングルになった形です。Janne Da Arcで活躍したyou (Gt)とkiyo (Key)のバンドという話題性はあっても、始まりの勢いは必須。
ツインボーカルのインパクトもありましたから、うまく生かされた感じです。
また、熱いファンであれば遡ってでも聞きますが、ちょっと興味があるぐらいでならば触れるチャンスを逃がします。ツアー前ですし、ベストな対応でしょう。
加えてアルバムでなく曲の少ないEPとしたのは各曲の色を濃くし、より大きな「Trigger = 引き金」になって欲しいという思いが含まれているかもです。
実際ライブで5曲では足りないですし、恐らくアルバムの選択肢もあったと思いますから…。勢いを切らないそう遠くない時期に、続く音源もあるかもです。
単曲がメインで、長過ぎるアルバムは埋もれやすい現在。海外ではキュッとしまった内容が増えてきていますが、EPというのは良い選択肢でありそうです。
砂漠の果実
未来を想像させる存在「砂漠の果実」。(1曲目)
鍵盤をフィチャーしたハイテンポなジャジーな曲。ツインボーカルだからこそ成立するであろう部分に、音が絡みあって成立する世界観に興味を引かれます。
音源よりも、ライブの方が断然映えそうな曲。先行配信となったシングルの前に持ってくるというのは、それだけ自信があるということもありそうです。
過去にすがらないと
誓ったあの日まで
経験してきた思い出は大切。ですが、過去にすがっていたらそれ以上のことはできません。今であり、未来を俺たちは見るんだという思いなのでしょう。
過去は変えられないけれど、未来は作ることができますから。
きらびやかな砂漠の果実
誰もが争い手に入れたがる
本来はそこには存在しないであろう物。その数が少ないのは当然のこと。音楽を表現するのでもリンクしていて、生き残っていけるのは極一部の人たちだけ。
趣味で歌えれば、演奏ができればでない限り、多くの人たちに聞いて欲しいと思うのは必然。その上で長くとなると、実現するのは本当に難しいです。
これはNicori Light Toursが、砂漠の果実のような存在になりたいということかも。音楽を表現する人たちは多くても、特別となると極端に少ないですから…。
white margaret
君への想い「white margaret」。(4曲目)
白いマーガレットの花言葉は「秘めた愛」。と言っても知られずとも君をではなく、この想いを伝えて一緒に時を過ごしたい…。
秘めておくことは、もう僕には出来ないよという感じでしょうか。
花びら
「好き」と「嫌い」にゆれて
花びらを1枚ずつちぎりながら「好き、嫌い、好き…」と行う恋占い。マーガレットの花びらは基本的に奇数のため、好きから始めれば嫌いにはなりえません。
自分はそうなんだ! と初めて知りましたが、結果が良い方向になるのは分かっていても花びらの占いをしてしまうのは、恋するがゆえでしょうか。
ねえ「愛してる」
それ以上の愛の言葉を探し
いつか伝えたいんだ
“愛してる”は、時として軽くも重くもなる言葉。たった一言であるからこそ、そこに込められる思いはもっと適した言葉があるのかなと思ってします。
君が僕にとって特別だからこそ、感じてしまうこと。これは確かに愛ですね。
サイハテ
そこに見えるのは…「サイハテ」。(5曲目)
始まりがあるからこそ、終わりがある。永遠はないからこそ、どう考えて行動をしていくのか。人それぞれの受け取り方で、いろいろな想像ができます。
最初のEPの終わりにこの曲を持ってきたのには、隠された意味合いがあるのかも…。それはきっとメンバーのみが知る由というところなのでしょう。
春夏秋冬
季節がハラリハラリと終わって逝く
時が過ぎるのは、誰もが一緒のこと。生き金、死に金があるように、時間でも同じことが言えます。どちらにせよ戻すことはできませんが…。
“終わって逝く”と言う表現は、もっとできることがあったのに思いでしょうか。
この未来未熟なまま進むのか
時とともに人それぞれに残された時間が減っていくからこそ、どう過ごすのか。苦い経験したことを、どうするのかという思いが含まれてもいそうです。
その状況としては、メンバーも悔いが残るであろう形で解散したJanne Da Arc。同じようにはしないという思いも含まれているかも知れませんね。
あとがき
全然EPとも表現する音とは関係ないのですが、ボーカルのko-hei。仮面ライダードライブで、仮面ライダーマッハを演じた俳優 稲葉友にめっちゃ似ています。
シリーズを小さい頃から継続して見ているからこそ、最初に見た瞬間に「おっ!」と思いました。実はこういう引っ掛かりは、音楽に必要だったりします。
音楽を表現するアーティストは多くても、サブスクなとでさらっと聞く人が増えてきた現在。さらっと通り過ぎて終わらないためには、引っかかりも重要です。
また、一時期多かったですが随分減ったツインボーカル。いい意味での引っかかりと、それを強みにして突き進んで行ってくれることを期待しています。
昨今のロックバンドだと珍しく、日本語に注力した歌詞も面白いですよ。
以上、『Nicori Light Tours:Trigger ~きっかけはここに解き放たれた~』でした。
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JOE (ジョウ)
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