Motley Crue (モトリー・クルー) 3枚目のアルバム「Theatre of Pain」。
前作「Shout at the Devil」から約1年9カ月ぶりとなる、1985年にリリースされました。サウンドがグラム・ロックよりになっているのが特徴。
要素はどのアルバムでも感じますが、一番強く感じる内容になっています。
Theatre of Pain 収録曲概要
「Theatre of Pain」収録曲は以下の通り。
- City Boy Blues
- Smokin’ in the Boys Room
Mötley Crüe, Michael Lutz, Cub Koda, Randy Nicklaus & Michael Preston - Louder Than Hell
- Keep Your Eye on the Money
- Home Sweet Home
- Tonight (We Need a Lover)
- Use It or Lose It
- Save Our Souls
- Raise Your Hands to Rock
- Fight for Your Rights
- Home Sweet Home (Demo)
- Smokin’ in the Boys Room (Alternate Guitar Solo-Rough Mix)
- City Boy Blues (Demo)
- Home Sweet Home (Instrumental)
- Keep Your Eye on the Money (Demo)
- Tommy’s Drum Piece from Cherokee Studios
10曲目までが本来の形で、以降は再発時に追加されたボーナストラック。基本はデモでコレクター向けな曲ですから、本編以外は聞かなくてもいいかも…。
本作はリリース前年のヴィンス・ニールが飲酒運転で起こした事故により死亡した、ハノイ・ロックスのドラマー ラズルに捧げられたアルバムです。
City Boy Blues
オープニング曲「City Boy Blues」。(1曲目)
「Shout at the Devil」で聞けたハードロックとは異なるんだと、感じさせてくれる曲。完全にグラム・ロックよりになっています。
I got the city boy blues x4
「シティーボーイブルースを手に入れた」。重要な部分の歌詞を繰り返すのは変わっていませんが、曲調の変化で印象が大きく異なります。
最初は微妙に感じるかもですけれど、徐々に入り込んできます。
Smokin’ in the Boys Room
![]() | 「Smokin’ in the Boys Room」 フルMVをApple Musicで観る |
ブラウンズヴィル・ステーションのカバー「Smokin’ in the Boys Room」。(2曲目)
オリジナルを知らない方であれば、モトリー・クルーの曲だとしか思わないかも…。マリリン・マンソン「Sweet Dreams 」のような感じですね。
Everybody knows that smokin’ ain’t allowed in school
「誰もが喫煙は学校でしちゃダメなのは知っている」。だからこそ、悪ぶってみたい反抗期として、男の部屋で喫煙するという情景が面白い。
喫煙が問題視される現代社会では生まれなかってあろう曲は、時代の背景を感じさせます。個人的にタバコは大嫌いでも、この曲は大好きです。
Louder Than Hell
ミディアム・テンポのハードロック「Louder Than Hell」。(3曲目)
「Shout at the Devil」の流れをくむ曲は、好きな人が多いかも…。ヴィンス・ニールの歌声が生かされていて、カッコいい!
Some like the violence
Some like submission
「暴力が好き。服従のようなもの」。最後に地獄よりも好きと言っちゃうのが、よりハードロックな感じを強めています。
タメのあるリフは、古めかしさはあってもギタリストはきっと好きなはず!
Home Sweet Home
![]() | 「Home Sweet Home」 フルMVをApple Musicで観る |
美しいロックバラード「Home Sweet Home」。(5曲目)
モトリー・クルーといえば、まず思い浮かべる方も多い名曲。優れた曲を多く持っているバンドですが、特に優れた色あせることのない代表曲。
Take me to your heart
「あなたに寄り添いたい…」。この思いがあるからこそ、甘く温かい家に帰りたくなる。曲がカッコいいだけでなく、思いも優しい。
バットボーイズなモトリー・クルーが歌うからこそ映えますね。印象的なピアノのフレーズは、鍵盤を弾いていると弾きたくなります。
X 「ENDLESS RAIN」を好きな方は、間違いなく気にいりますよ。
今のMVにも通じる、前置きのあるストーリーが見られるPV。先に背景があるからこそより曲を引き立てているので、見ることをオススメします。
Use It or Lose It
アルバムの中で一番ハードな「Use It or Lose It」。(7曲目)
古いタイプのハードロックですが、疾走感があり、カッコいい! 今の形でアレンジをし直したら、もっといい感じに変わりそうな曲です。
You better use it don’t throw it away, hey
「うまく変わるから捨てないで」。少しだけ弱い男の部分を見せるからこそ、より興味深く聞こえます。
捨てないで! の思いの通り、生まれ変わることを期待しちゃう曲。埋もれているかもですが、展開次第で面白くなりそうであるのは間違いありません。
あとがき
メンバー全員が薬物、アルコール中毒の問題を抱えた中で制作され、あまり納得のいく作品ではないとニッキー・シックスが語ったアルバム。
確かに全体像でみると、中途半端であるようにも聞こえます。「Home Sweet Home」がなかったら、ちょっとやばかったも…。
通して聞いて、ベストな1枚とあげる方は少ないかもしれません。それでも今も続く名曲が含まれているというのが、興味深く感じます。
楽器を弾く人が「自分だったらこうアレンジするな」という感じ聞くのが、最も楽しめる形かもしれません。駄作と決めつけるのは、まだ早い!
全体を通して聞くのは必聴でなくても、欠かせないアルバムです。
以上、『Motley Crue:Theatre of Pain ~この痛みをあなたに癒やしてほしい~』でした。
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Motley Crue:Theatre of Pain ~この痛みをあなたに癒やしてほしい~ ←今ココ
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