Motionless In White:Graveyard Shift ~感情が永遠に回り続ける~

Motionless In White:Graveyard Shift洋楽レビュー
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Motionless In White (モーションレス・イン・ホワイト) 5枚目のアルバム「Graveyard Shift」。

前作「Reincarnate」から約2年7カ月。バンドの高まった評価を受け、メジャーレーベルRoadrunner Recordsに移籍をしての1枚。

アルバム・ジャケットからしてインパクトがありますが、聞ける曲も負けずに劣らずの内容になっています。

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Graveyard Shift 収録曲概要

「Graveyard Shift」収録曲は以下の通り。

  1. Rats
  2. Queen For Queen
  3. Necessary Evil (feat. Jonathan Davis)
  4. Soft
  5. Untouchable
  6. Not My Type: Dead As Fuck 2
  7. The Ladder
  8. Voices
  9. LOUD (Fuck It)
  10. 570
  11. Hourglass
  12. Eternally Yours

このバンドの特徴ですが、曲名に分かりづらい言葉は使われません。見た目は一般的には取っ付きにくくても、曲に関してウエルカムな感じ。

また、ヘビーなサウンドでありながら、聞きやすいのもポイント。といってもよくある歩み寄ってくるんじゃなく、拒絶することはないという感じです。

見た目もありますが、ビジュアル系を聞く人は抵抗がなく、いつの間にかハマってしまう魅力を持っていますよ。クリーボイス時の声は、好きな人が多そう…。

Rats

イントロの音階の使い方が面白く、引きこまれてしまう「Rats」。(1曲目)

最初はMarilyn Manson ? と思わせつつ、サビまでくるとバンドならではの曲に。アルバムで重要な1曲目に、あえて引っかかりをつけるのは面白い。

ミディアム・テンポでありながら疾走感を感じるのも、興味深い曲。リズムの強調の仕方が絶妙なので、きっと楽器を弾く人ほど面白いなと思うはず!

Everyone’s got a secret
Tell me all about yours

「誰もが持っている秘密。あなたの全てを教えて」。ラットといえばいろいろな研究で使われる存在。歌詞をしっかりと見ていくと、面白みの増える曲です。

言葉のチョイスの仕方がとても面白いのもポイント!

Necessary Evil (feat. Jonathan Davis)

ジョナサン・デイヴィスをフィーチャリングした「Necessary Evil (feat. Jonathan Davis)」。(3曲目)

Korn の要素を持った曲。まるっきりそのままにしないのは、敬意も含まれているからじゃないでしょうか。重くなり過ぎない、ヘビーさ。

クリスの声質も分かっての曲で、「Necessary Evil = 必要悪」。歌詞のテーマに必要な全てが重なっていく。じっくりと聞くほどに面白くなる曲。

I want to know

「知りたい…」。全てが正義でないからこその、感情。よくある特別な言葉だからこそ本心であり、面白みが増しています。

Soft

曲名とのギャップがある「Soft」。(4曲目)

アルバムの中でも特にヘビーな曲。Slipknot の要素がありつつ、サビにくるとバンド独自のサウンドになる。構成も面白く、とてもカッコいい曲。

If you’re so wise, then why are you so soft?

「そんなに賢いのに、なぜそんな軟弱なの? 」。曲がヘビーであるからこそ、完全に皮肉であり、もっとなんとかしてくれよという強い感情。

英詩だからこそ表現ができる曲は、日本語にない面白さがありますよ。

Voices

発するのではない言葉「Voices」。(8曲目)

曲名として多く使われますが、他とは異なり、頭の中の声というのが面白い。シンプルな言葉だからこそ、チョイスの仕方が興味深くなります。

They’re pulling me under
Voices, voices

「彼らは俺を引っ張っている。声、声」。自分にだけで、他の人には聞こえることのない声。幻聴でもあり、自身の意思の可能性もある言葉。

エフェクトが強くフランジャーで振られている音が感情を表しているようで、興味深く聞けます。使いづらい音色であるのに、この曲にはピッタリ!

歌詞はもちろん興味深いですが演奏も面白いので、ヘッドホンで聞くのをオススメします。

LOUD (Fuck It)

アルバムの中で毛色が異なる「LOUD (Fuck It)」。(9曲目)

浮いてしまうのでなく、面白い存在になっているのが興味深い。曲名の印象とは異なるライトな感じであるのも、聞いていて気になってしまいます。

What are you waiting for?

「何を待っているの?」。”自分の意思で動かなきゃダメじゃない? “という感じで、「Voices」で聞こえる声は自分の本心であるようにも思えてくる。

1曲で考えるよりも、セットとした方が楽しめる方は多そうです。

570

意味深長なタイトル「570」。(10曲目)

数字で見ても、歌詞の内容からも分からないからこそ、気になる…。意味は必ずあると思いますが、何なんでしょうね。

Beguiled, betrayed, it’s the price we pay, as trust will be our tomb

「惑わされ、裏切られた。それは俺たちが払う代償」。罪があるかこその数字でありそう…。とはいっても、分からないからこそ、興味を引かれます。

個人で弾くんじゃなく、バンドで合わせたら楽しそうな曲ですね。

Eternally Yours

アルバムのラストを飾る「Eternally Yours」。(12曲目)

ラブ・ソングのようなタイトルですが、思いが重い…。だからこそ「Graveyard Shift」という、アルバムの最後にくるべき曲。

To rot in this garden made of stones
Eternally yours

「石で作られたこの庭で腐る。永遠にあなたのもの」。生きていれば何かきっかけで離れることはあっても、死して墓の中であればずっと一緒にいる。

時が止まってしまうからこその、永遠に続く愛なのかもしれません。余韻を持ちながら曲が終わるのもピッタリであり、感情移入をしてしまいます。

あとがき

自分が好きなサウンド傾向でありますが、繰り返して聞いてしまうアルバム。完璧かと言われたらそうではなくても、平均点が高いのも特徴です。

何を表現したいのかしっかり伝わってくるのに、恩着せがましい部分はなし。聞いてすぐに分かる他のバンドの要素も含めつつ、オリジナリティがある。

メンバーがアルバムごとに少しずつ変わるのは玉にきずですが、興味深く面白いバンドであることに変わりはありません。カッコいいですね。

切なさに加えてジワジワと頭に入り込んでくる曲、メロディーの良さは、日本でもっと評価されていいバンドじゃないかなと。ライブが見てみたいですね。

 

以上、『Motionless In White:Graveyard Shift ~感情が永遠に回り続ける~』でした。


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