綾野ましろ (あやの ましろ) 2枚目のアルバム「Arch Angel」。
1枚目のアルバム「WHITE PLACE」から約3年ぶりという、リリースまでにかなりの時間をかけて制作がされたアルバムです。
アルバムまでにシングルを4枚は挟んでいますけれど、スローペースですよね。
アニメのタイアップ曲は多いですが、声優ではなくソロシンガーでゆったりとしたリリースペースは、彼女を大事に育てていこうという戦略がうかがえます。
これだけ歌えてビジュアルもいいので、納得な感じがしました。1枚目のアルバムからしっかりとしか進化を、十分に感じられるアルバムです。
Arch Angel 収録曲概要
「Arch Angel」の収録曲は以下の通りです。
- pixy breath
- NEWLOOK
- confession
- MATROSKA
- TRUE KISS
- 衝動
- starry
- Unleash
- ANGEL HORIZON
- caelum
- GET OVER
- アークエンジェル
アルバムまでにシングルが4枚リリース。既発の曲がカップリング曲も含めて8曲が収録され、アルバムのための新曲が4曲というのは少ないです。
ですからシングルを全て追っている人には新鮮味はかけるのですが、曲順はよく考えられています。そのおかげで、アルバムのまとまりがよくなっていますよ。
既発曲が多いとただ曲を集めただけのアルバムになる場合が多いですけれど、そう感じさせないのは、アルバムの中に必要な曲になっているからでしょうね。
欲をいえば新曲をメインにしてほしいですが、アルバムとして聞くと納得です。シングルを聞いていない人の方が、圧倒的に楽しめるアルバムです。
pixy breath
アルバムのオープニング曲「pixy breath」。(1曲目)
6枚目のシングル「starry」のカップリング曲です。カップリング曲がアルバムのオープニング曲を飾るというのはあまりないことですが、うまくはまっています。
アルバムの中の曲として聞いてみるとオープニング曲にぴったりなこの曲を、なぜかカップリング曲で先出しをしたんだろう? と感じてしまうぐらいの曲です。
6枚目のシングルがリリースされたのは18年1月ですが、リリース時にはすでに2枚目のアルバムとしての構想が出来上がりつつあったのかもしれませんね。
1曲目として聞き手の気を引かせるには、十分すぎる曲です。
TRUE KISS
カッコよさとかわいさが両立している曲の「TRUE KISS」。(5曲目)
曲と聞くとバンドサウンドでカッコよさがありますが、歌詞を見ると女性ならではのかわいさを感じられる曲です。少し強がっているけど、弱さがあります。
女性だからこその揺れている思いは、アルバムで1番興味深い歌詞でした。
同時にアルバムの中でも特に、バンドサウンドがカッコいい曲です。楽器を弾く人であれば、思わずコピーしたくなってしまう曲になっています。
楽曲の構成はヒット曲定番のものですが、やっぱりいいですね。
衝動
7枚目のシングルで、テレビアニメ「グランクレスト戦記」後期エンディングテーマ「衝動」。(6曲目)
衝動には目的を意識せずに行動をしようとする動きと、つき動かすことの意味がありますが、この曲の衝動は後者のつき動かすですね。
つき動く衝動であるからこそ、迷わずに立ち上がって前に進める。強い思いであると同時に、自らに言い聞かせて奮起しているようにも聞こえます。
最初は強がりだからこその衝動であっても、強く変わっていけそうな衝動です。
Unleash
ミディアムテンポでサビのメロディーが特徴的な「Unleash」。(8曲目)
メロディも特徴的ですが、3パターンある英詩の部分が1番伝えたい部分で、だからこそ行動をしなければいけないんだ、という感じがしました。
思いは考えただけでは基本的には伝わらないですから、言葉に出して伝えてよく話し合ってみようよと…。どう行動するべきなのか、考えてしまいます。
メッセージを伝えるミディアムテンポの曲は、彼女は抜群にうまいですね。
アークエンジェル
アルバム・タイトル曲であり、ラストナンバーの「アークエンジェル」。(12曲目)
優しさが伝わってくるピアノが印象的なバラード曲です。ピアノはアイドルグループのdropで以前活動していた、shizuka(杉野静香)ちゃんが参加しています。
ピアノを弾ける女性は多いですが、音大卒の元アイドルで、MVとレコーディングにも参加するのは珍しいですよね。経歴も含めて、今後が楽しみな存在です。
綾野ましろというと力強い曲が多い中で、生まれてきた意味を考えるというメッセージが強いバラード曲を歌えるのは、彼女の強みになっています。
しっかりと歌えなければ上辺だけの歌詞になってしまいますが、歌詞をしっかりと伝えることができているのは、聞いていてすごくいいなと感じました。
この曲が最後にあることで、アルバムのクオリティーが1段上がっていますし、また最初からアルバムを聞きたいという感じにさせてくれます。いい曲です。
あとがき
1枚目のアルバムから3年の間隔があることで、もともとが高い歌唱力が上がっているのと同時に、ビジュアルにも変化が見られます。
1枚目のアルバム・タイトルの「WHITE PLACE」のように白く何色にも染まれる透明感がある感じから、その場面によって色が付く感じに変わってきました。
髪形もショートからロングになりインナーカラーが入っているなど、音楽だけでなくビジュアルの変化も、見ていてとても興味深いです。
今後もいろいろな変化を歌でもビジュアルでも見せてくれると思いますが、どんな変化をこれから見せてくれるのでしょうか?
シングルメインではなく、アルバムメインの曲で聞かせられるようになったら、大きく成長すると思います。小さくまとまらないことを期待をしたいですね。
以上、『綾野ましろ:Arch Angel ~痛みではなく強いからこそ泣くんだ~』でした。
綾野ましろ 関連記事
2016/10/4 release 1st Album
綾野ましろ:WHITE PLACE ~まだ染まる前の始まりの景色~
2019/7/17 release 8th Single
綾野ましろ:GET OVER / confession / GLAMOROUS SKY ~トリプルA面? ~
2019/9/25 release 2nd Album
綾野ましろ:Arch Angel ~痛みではなく強いからこそ泣くんだ~ ←今ココ
2020/2/19 release 9th Single
綾野ましろ:Alive ~きっとあなたの目の前に希望はあるよ~
JOE (ジョウ)
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