L’Arc〜en〜Ciel (ラルク アン シエル) 2枚目のアルバム「Tierra」。
前作「DUNE」から1年3カ月。持っていた独自の世界観を広げてきました。
リリース元のKi/oon Sony Recordsといえば先にXがいましたけれど、お化粧系、ビジュアル系からのデビューでは珍しい大手のレーベルでした。
当時でもビデオという、珍しいデビュー方法。インパクトの強い内容でありながら、今も変わらず新鮮な気持ちで聞けるアルバムです。
聞いて楽しめるだけでなく参考になることも多く、バンドマンにもオススメする1枚。今も通して聞けるカッコよさに、きっとビックリしますよ。
Tierra 収録曲概要
「Tierra」収録曲は以下の通り。
- In the Air
- All Dead
- Blame
- Wind of Gold
- Blurry Eyes
- Inner Core
- 眠りによせて
- 風の行方
- 瞳に映るもの
- White Feathers
10曲で52分の中に、いろいろな物語を感じさせてくれるアルバム。1曲1曲は短いわけではないですが、曲の長さを感じることはまずありません。
ロックではありますけれど、普段ロックを聞かない人にもアピールできる内容です。無理に手を指し伸ばしていない内容は、ロック好きにも楽しめます。
いろいろなバランスが上手くとれた、初期ラルクならではの音が聞ける”らしい”アルバムです。
In the Air
オープニング曲「In the Air」。(1曲目)
スペイン語で「Tierra = 地球、大地」のアルバムのオープニングが「In the Air = 空の上に」という曲で始まるのは、とても興味深い。
リリース当時は何も考えずに聞いていましたが、意味合いを分かった方がより楽しめるようになった気がします。振り返って聞いたことによる面白さですね。
当時の他のバンドであればラストに持ってくるような曲を、最初に持ってこれるラルク。「Tierra」というアルバムが深く壮大であるのが、分かります。
Blurry Eyes
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1枚目のシングル「Blurry Eyes」。(5曲目)
アニメ「D・N・A2 〜何処かで失くしたあいつのアイツ〜」オープニングテーマのタイアップが付いたことで、後からリカットされたシングル。
日本ではアルバムからリカットは珍しかったので、面白い戦略をとっていたのが分かります。カップリングは「Wind of Gold」のリミックスでした。
「D・N・A2」の作者は昔はウイングマン、電影少女。近年だとZETMANを書いていた、ジャンプ世代であれば間違いなく誰もが知っている作者さん。
イントロが印象的で、1度聞いてしまったら気になってしょうがない曲。それ以上に印象的なサビは、誰もが虜(とりこ)になってしまいますよ。
アウトロのギターはカッコよくて、よくまねして弾いていたのを覚えています。
Inner Core
怪しげな雰囲気と、アルバムの中で1番激しい「Inner Core」。(6曲目)
当時のドラマー SAKURAが書いた曲。他の収録曲にはない魅力が面白いさとなっています。自分の内核を描いた歌詞もカッコいい!
メインになる曲ではありませんが、アルバムの中のフックになっていました。完全に分からないけれど、何かカッコいいで止めているのがさすがかなと。
突っ込み過ぎて何をしたいのか分からないことになっている、最近のビジュアル系バンドにこそ聞いて欲しい曲。カッコよさと理解不能とは異なります。
眠りによせて
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デビュー曲「眠りによせて」。(7曲目)
少し当時でも変わった方式で、ビデオデビューとなった曲。シングルCDではなく、VHSのビデオカセットでデビューとなると、対象がラルクぐらいかも…。
ボサノバ調で当時でも新鮮でしたが、今も新鮮に聞こえます。曲自体も優しいですが、「いつか また これるかな」と、優しさであふれています。
VHSのジャケットが、「Tierra」のアルバム・ジャケットと似た雰囲気でした。
風の行方
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切なさが愛おしくなる「風の行方」。(8曲目)
全てがサビへの導入のために作られたとしか思えない曲は、切ないのに繰り返して聞いてしまいます。アルバムの中で1つだけ選ぶなら、この曲を選びます。
これをしっかりと歌えるボーカリストは、少ないのではないでしょうか?
やっていることはシンプルで静かな曲。シンプルだからこそ深く心響いてきます。国立競技場でも披露されましたが、野外がとても似合う曲ですよ。
White Feathers
アルバムのラストを飾る「White Feathers」。(10曲目)
優しいけれど単に最後というだけでなく、次へのつながりを感じる曲。
1曲目にラストにもできる「In the Air」を持ってきているからこそ、重要度が上がっている曲。これ以上はない形となっています。
Please tell me the way to the sky
コーラスで「空への道を教えて」。未来を思わずにはいられません。安易に翼を広げて飛んで行きたいわけではないのが、思いが強くなっています。
聞くほどにいろいろな思いが浮かんでくる曲。7分58秒とラルクの中でかなり長い部類に入りますが、長さを全く感じさせないのもポイント!
あとがき
1994年にリリースと25年の時をへていますが、全く色あせることなく聞けるアルバム。MV(当時はPV)も、古さは感じても雰囲気があります。
L’Arc〜en〜Cielは振り返って聞きたいアルバムが数多くありますが、その中でも今も新鮮に聞けるという意味では1番かもしれません。
人によって聞いたタイミングで思いれのアルバムは変わってくるでしょうけれど、もし聞き逃しているのであれば聞くのをオススメします。
今だけでなく、その時々に合わせてこれからも新鮮に聞けそうな1枚です。
以上、『L’Arc〜en〜Ciel:Tierra ~大地と空は変わらず見守ってくれる~』でした。
L’Arc〜en〜Ciel 関連記事
1993/4/10 release 1st Album
L’Arc〜en〜Ciel:DUNE ~静かなる切なさの中にある強い想い~
1994/7/14 release 2nd Album
L’Arc〜en〜Ciel:Tierra ~大地と空は変わらず見守ってくれる~ ←今ココ
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