Lady Gaga:Chromatica ~争って戦うのは自分の頭の中だけでいい~

Lady Gaga:Chromatica洋楽レビュー
洋楽レビュー

Lady Gaga (レディー・ガガ) 6枚目のアルバム「Chromatica」。

途中サウンド・トラックをはさみましたが、前作「Joanne」から約3年7カ月ぶり。当初の発売予定日よりも遅くなりましたが、無事にリリースされました。

延期が発表された時は早くても秋、年末のリリースになるかと思われましたが、思いの外に早くに聞けたアルバム。ストーリーのあるポップで優れた内容です。

Chromatica 収録曲概要

「Chromatica」収録曲は以下の通り。

  1. Chromatica I
  2. Alice
  3. Stupid Love
  4. Rain On Me (with Ariana Grande)
  5. Free Woman
  6. Fun Tonight
  7. Chromatica II
  8. 911
  9. Plastic Doll
  10. Sour Candy (with Blackpink)
  11. Enigma
  12. Replay
  13. Chromatica III
  14. Sine From Above (with Elton John)
  15. 1000 Doves
  16. Babylon

アルバム・タイトルになっている「Chromatica」は3つのインストゥルメンタルに。箸休めではなく、曲のつながりとなる重要な役割になっています。

16曲と曲数は多いですが、時間にしては43分とコンパクト。ギュッと引き締まった内容になっているのも特徴です。

注目度も高いですが、曲順、内容を含めてさすがな内容ですよ。

Alice

「Chromatica I」と溶け込んだ形で始まる「Alice」。(2曲目)

曲順を見た時は「Stupid Love」じゃないの? と思ったぐらいですが、聞けばこの位置にあるのが納得する曲。聞けば、アルバムに引き込まれちゃいます。

My name isn’t Alice
But I’ll keep looking, I’ll keep looking for Wonderland

「私の名前はアリスじゃない。でも、私はワンダーランドを探し続けるの」。特別な人でなくても、思いさえあれば大丈夫と言っているかのよう。

同時に、アルバムの幕開けが始まったのを感じさせます。この曲があるからこそ、より「Stupid Love」が前に出て聞こえてきます。

Rain On Me (with Ariana Grande)

アリアナ・グランデとコラボをした「Rain On Me (with Ariana Grande)」(4曲目)

聞いていてビートが気持ちがいい曲。2人の優れたボーカリストがいるからこそ、クオリティが高くなっています。MVもカッコいい!

Let it wash away my sins (It’s coming down on me)

「私の罪を洗い流して(私に降りかかる)」。「Rain On Me = 私に雨」で濡れるだけでなく、リセットして新しく始めたいということなのかも…。

ノリがよくさらっとも聞ける曲ですが、深く集中しても楽しめます。

Free Woman

自分自身のために歌っているように聞こえる「Free Woman」。(5曲目)

この曲では女性ですけれど、対象を男性に切り替えても成立しそうな曲。主張の強さというよりも、言い聞かせている感じなのがポイントの気がしました。

I’m still something if I don’t got a man
I’m a free woman (Oh), oh-oh (Be free)

「男がいなくてもなんとかなる。私は自由な女(自由になる)」。強くなるためのおまじないのようにも聞こえたのは、自分だけでしょうか?

歌詞が面白いので、聞くだけでなく単体で見てみることをオススメします。

Fun Tonight

曲名を見た時と聞いてからでは印象が異なる「Fun Tonight」。(6曲目)

楽しい夜の歌かと思いきや、「I’m not havin’ fun tonight = 今夜は楽しくない」。こういう意外性が、音楽ファンは特に感じそうな曲。

Maybe it’s time for us to say goodbye ‘cause

「多分別れをいう時が来たから…」。それは楽しくないわなと。さらっと聞いていても切なさを感じますが、特に揺れるビブラートは寂しく聞こえました。

911

寂しげな「Chromatica II」に続く「911」。(8曲目)

この曲も「Fun Tonight」と同様に、曲名を見た時と曲調の印象が異なる人が多いのではないでしょうか? 9.11はアメリカ同時多発テロ事件の数字ですから…。

Can’t see me cry, this is the end (Ooh)

「泣いている私が見えない。これが終わり」。悲しい出来事であるのは変わらない。だからこそ立ち止まるのではなく、強くなっていこう! じゃないかなと。

9.11に関係する曲は多くありますが、”pop”と歌詞に出てくるのは異例じゃないでしょうか。忘れるのではなく、引きずり続けるだけじゃないのがポイント!

歌詞を見れば思いは通じますが、チャレンジであり、新機軸の曲に聞こえます。

Sour Candy (with Blackpink)

ブラックピンクとコラボをした「Sour Candy (with Blackpink)」。(10曲目)

アリアナ・グランデ、エルトン・ジョンはなんとなくわかっても、ブラックピンクとコラボをするとは…。きっと意外に思った人も多いはず。

読めなかったですけれど、歌詞に韓国語が入っているのにもビックリ!

S-sour candy (Sour candy)
Take a bite, take a bite (Uh)
Sour candy

「サワーキャンディ。噛んで、噛んで。酸っぱいキャンディ」。表面的な見た目だけじゃなく、中身を知らないと分からないよと言っているのかも…。

いろいろな捉え方ができたり、分からない部分もあるからこそ面白い曲。日本のアーティストも絡めるようになったらもっと面白いのに! と思っちゃいました。

Enigma

ワンワードであっても曲名から引かれる「Enigma」。(11曲目)

「Enigma = 謎」。先日ちょうど自分の好きなテレビ「アメリカお宝鑑定団ポーンスターズ」で同名の暗号機を見ていたので、聞く前に一番気になった曲。

聞いても面白くて、アルバムの中でもオススメをする1曲です。

I’ll, I’ll be your enigma

「私は…。私はあなたの謎になる」。あなたの恋人に今夜にもなれるのに、謎になるというのが面白い。聞いて不思議な要素を含んでいるのも、謎ですよ。

Sine From Above (with Elton John)

エルトン・ジョンとコラボをした「Sine From Above (with Elton John)」。(14曲目)

後半の展開の変わりを含め、聞いていて面白い曲。いろいろなアーティストとコラボをするエルトン・ジョン。確実にアルバムのキーになる曲に出てきますね。

Healed my
Heart, heard a sine

「癒やされた心。サインを聞いた」。「Chromatica III」で新しい展開を迎えていますが、変化を心で感じた瞬間でしょうか。とても面白い曲です。

Babylon

アルバムのラストを飾る「Babylon」。(16曲目)

メソポタミア地方の古代都市で、世界遺産リストにも登録されたバビロン。繁栄した都市であっても、一歩間違えれば衰退するよとの思いを感じる曲。

だからこそ、争うのではなく、平和でありたいと聞こえました。レディー・ガガの今までの曲にはなかった低音域で歌うからこそ、余計にでしょうか。

Battle for your life, Babylon

「あなたの人生をかけた戦い。バビロン」。先人の過去の間違ったといは言わないまでも、違う選択肢ができたことがあるのだからとの思いを感じます。

メッセージ性の強い曲でありながら、自然に聞ける。アルバムを締めるのにぴったりな曲。余韻をのこさずにスパッと終わるのも、意味があるのでしょうね。

あとがき

リリース前から期待値の高いアルバムでしたが、すごくいい! 聞き方はそれぞれで異なっても、強制をしない平和でありたいと感じる内容です。

レディー・ガガ自身はまだリリースしたくなかったとインタビューで語っていますけれど、暗くなっている時だからこそ楽しみをくれました。

自分がMVを記事内に貼るのは基本公式の物だけにしていますが、見るとトップアーティストだからこそ、現時点でも違法動画がかなりアップされている…。

流出も含めて、思いの他に早いリリースになったのかもしれませんね。いくらか対策はされているんでしょうけれど、まだ無法地帯のYouTube。

アーティストのためにも、整備されるのを期待します。

従来ファンはもちろん、多くの人にアピールできる内容。アルバムを通してで考えると、6枚の中で一番楽しめるのが「Chromatica」になりそうです。

 

以上、『Lady Gaga:Chromatica ~争って戦うのは自分の頭の中だけでいい~』でした。


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JOE (ジョウ)

Guitar、F1を筆頭にモータースポーツ全般、野球(巨人)が好きな、ジャンルを問わない音楽マニア。日々記事更新中で、SNSは基本オマケ。 もっとプロフィール & あぶまいについて

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