Lady A (レディ・エー) 配信シングル「Champagne Night (From Songland)」。
ジャケットでの表記上は既に変更済ですが、改名前のLady Antebellum (レディ・アンテベラム)名義でリリースをした最後のシングル。
曲名からのイメージの通り、聞いていて楽しくなる曲です。
Lady Antebellum → Lady A 改名
触れずには通れない、バンド名の改名について。
ジョージ・フロイド 暴行死事件の後、奴隷制度での人種差別を想像させるということで、6月11日にLady AntebellumからLady Aと短縮した名前に改名。
Antebellumがラテン語で、戦前。アメリカでは南北戦争以前を指し、過去を懐かしむ意味にも捉えられ、そのことで奴隷制度を思わせるとか。
日本人からすると連想を膨らませ過ぎにも感じますが、お国柄という感じでしょうか。その意図はなくても、すぐに改名したバンドの決断力も興味深い所。
この選択はカントリーだからで、メタルであればきっと変更しないでしょうね。音楽の違いともいえますが、名称として問題のあるバンドは多いですし…。
F1、Formula E で、メルセデスがシルバーから黒にカラーチェンジ。ジョージ・フロイド事件は日本で感じているよりも、大きな問題となっています。
改名で発生した別の問題
短縮した名前に改名して一件落着かと思いきや、発生した別の問題。
すでにブルースシンガーAnita White(アニタ・ホワイト)がLady Aとして20年以上活動していたため、商標としての問題が発生しました。
よくある名前だけ登録していたではない、活動をしているからこその権利ではありますが、1000万ドルという相手を見たからこそ主張をした形へと発展。
複雑な形ではなく、よくありそうな名前だけに、やり過ぎ感もします。以前、XがX JAPANに改名するしかなかったことを、思い出させました。
当事者目線になると見え方が変わってくるとはいえ、Lady Antebellum 側も改名する際に隙があった感もいのめません。もう退けない状態でしょうけど…。
Champagne Night (From Songland) 概要
「Champagne Night (From Songland)」は、完全なるオリジナルではなく、Madeline Merlo 「I’ll Drink to That」のリワーク。
作曲のコンペティション番組「Songland」からというのも、興味深い形。楽しい夜であるのは変わりませんが、歌詞が大きく変わっているのもポイント!
形はいろいろと変わっても、オーディション番組が今も盛んなアメリカ。日本でよくあるモノマネが主でないのは、要約だけを見ていても面白く感じます。
Champagne Night (From Songland)
![]() | 「Champagne Night」 フルMVをApple Musicで観る |
Lady Antebellum 名義での最後のシングル「Champagne Night (From Songland)」。
楽しむということは変わりませんが、聞いていくとなるほどねと感じる曲。特別なことをしなくても、有意義な時間を過ごすことはできると思わせてくれます。
曲名だけ見たらこの表現の発想はなかった、やられたと思う人は多いかも。
To have a real good time
We’re drinkin’ beer on a champagne night
「本当に楽しい時間を過ごすために、ジャンパンナイトにビールを飲むんだ」。多くの人はお祝い事であっても、本当に特別な時にしか飲まないシャンパン。
ビールで十分に楽しめるじゃないか! 格好つけて気取らなくても楽しい夜、1日は過ごせるということを気付かせてくれます。無理は不要という感じ。
「Drinking night」や、「beer’s night」じゃ意図が異なってくるでしょうし、「Champagne Night」とは込められた思い通りのいい曲名ですね。
贅沢をするのは時には必要かもですが、プチで何度もできた方が楽しくない? と、問いかけられているかのよう。ありそうであまりない、面白い表現です。
MVも普段の生活でありながら楽しさを全面に出しているのは、見ていてニコッとしちゃいます。この感じは、バンドの活動初期の雰囲気に近いかも…。
あとがき
7枚目のアルバム「Ocean」が寂しさを伴う内容だったので、より楽しさを感じる曲。カントリーにはこういう楽しげであるのが、やっぱり似合いますね。
寂しさで心にチクっと突き刺さるのも、このバンドのよさと強みですが…。
また、Lady Aへの改名。この記事の投稿時点では、今も商標に対して裁判が行われている状態。裁判大国だからとはいえ、あまりいい感じはしないですね。
うまく折り合いがついて、いい形で双方が音楽活動できることを期待したいと思います。もしかしたら、再度改名をするなんてこともあるかも…。
以上、『Lady A:Champagne Night (From Songland) ~気取らずに楽しもうよ~』でした。
『Lady Antebellum』をApple Musicで
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2008/4/15 release 1st Album
Lady Antebellum:Lady Antebellum ~伝えたいのは心にある思い~
2010/1/26 release 2nd Album
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2012/10/22 release Christmas Album
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2019/11/15 release 7th Album
Lady Antebellum:Ocean ~あなたと過ごせた日々が幸せだった~
2020/4/13 release Digital Single
Lady A:Champagne Night (From Songland) ~気取らずに楽しもうよ~ ←今ココ
2020/10/30 release Christmas Album
Lady A:On This Winter’s Night (Deluxe) ~もっと楽しくなるために~
2021/3/12 release Digital Single
Lady A:Like a Lady ~そこに音楽があるからこそ歌うんだ~
JOE (ジョウ)
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