Kim Petras (キム・ペトラス) 4枚目のEP「Slut Pop」。
前作「Coconuts」から2カ月。彼女から提示されたのは既にレコーディング済みだと言われるアルバムではなく、全てが新曲で構成されたEP。
タイトル名、そのジャケットも露骨に刺激的ですが、内容も同様に過激です。
Slut Pop 収録曲概要
「Slut Pop」収録曲は以下の通り。
- Slut Pop
- Treat Me Like A Slut
- XXX
- Superpower Bitch
- Throat Goat
- They Wanna Fuck
- Your Wish Is My Command
タイトル曲からしてですが、なんちゅう曲名だと感じるものばかりを連発。その表現としてはジャンルは全く異なりますが、Steel Pantherを思わせる形。
歌詞もかなり露骨で、全曲にEマーク(Explicit Content = 露骨な表現)が付いているのも、聞けば納得! このEPからYouTubeで年齢制限付いた動画もあります。
少年少女であれば、つい夜に一人で隠れて聞きたくなる刺激的な内容です。
Slut Pop
EPタイトル曲「Slut Pop」。(1曲目)
すごい曲名ですが、このEPで見せる世界観をそのまま表現したような曲。1曲目にあるだけでなく、タイトル曲としたのにも納得です。
Do it right now
now, now, now-now-now
「今それをしな、今x5」。女王様からの、命令のような形。あまり嫌な気がしないのは、認識としてはなくとも、Mっ気が自分にも隠されていたのかも…。
もし1度気になってしまったら、このEPを最後まで聞きたくなってしまうオープニングにぴったりな曲です。
XXX
私が求めてるのは「XXX」。(3曲目)
個人的にこのEPで1番刺激的だと感じた曲。もし仮に英語としてそのまま意味ができずとも、きっとこれはエロいこと言っているんだと気付くと思います。
子どもがいる場面だと、大人に耳を塞がれてしまう曲でありそうです。
Sex me, I’m horny, I’m horny
「セックスしたい。ムラムラするのx2」。なんちゅうこと歌うんだと…。それでも欲望のままを言葉にするのは、ある意味素直であるということ。
思春期の男の子とか、あなたのしたい方法で行為を。加えて私のしたい方法でもなんて言われたら、ドキッとしちゃうのは必然かもしれませんね。
中学生ぐらいの時に自分がこの曲を聞いていたら、きっと何を言っているのか辞書でめちゃくちゃ調べていたことでしょう。で、女の人も求めるのかって…。
また、跳ねるリズムが、ドキドキする心を表現しているかのようです。
Superpower Bitch
私は「Superpower Bitch」。(4曲目)
ジャケットのイメージとあうのが、この曲であるという方が多そう。加えて表現的に露骨な内容は、逆にここまでいくと清々しささえ感じてしまいます。
英語だからあれですが、日本語にしたらテレビは勿論、ラジオとかでも放送は無理でしょうね。収録曲概要で記述した年齢制限が付くのは、この曲の動画。
個人的にログインしてYouTubeを利用しないこともあり見てないので推測でしかないですが、この曲の歌詞の内容であればなんか納得してしまいます。」
I wanna see how big it gets, gets
「それがどう大きくなるか見たいの」。ビッチだと公言した後に、男性が興奮すると変化する部分を見たい。加えて大きくカチコチになるのを待ちわびている。
まだこれはこの曲の中でソフトな部分で、もっと深くに進んだ部分も表現。通常は言葉にするようなことではないからこそ、ビッチ感がハンパないです。
また、強制ではなく自ら好んでというのが、よりエロさにつながっています。
Throat Goat
まるで私は「Throat Goat」。(5曲目)
これは英語ならではの比喩でしょうか。ヤギってそんな吸ったら離さないのかと思いつつ、めちゃくちゃにエロい表現となっている曲。
女性にしてもらう行為として男性で嫌いな人はあまりいないでしょうし、その姿を聞いていると想像してしまいます。
This throat Lady Gaga
Boys say Hallelujah
「この喉はレディーガガ。男の子はハレルヤと言うわ」。これはレディーガガがエロいというよりも、きっと私の喉は特別なのよ! という感じでしょうか。
男の子がハレルヤというのは、「おっ!」と思わず声をあげてしまうという感じかなと。これはエロい曲。ムラムラしてる時は、余計にでしょう。
また、音楽的にも面白いことが1つ。アタックの部分は異なるのですが、リズムパターンが次の曲「They Wanna Fuck」と同様。
このことが曲としてだけでなく、行為が先に進んでいくのも想像させます。
Your Wish Is My Command
これは「Your Wish Is My Command」。(7曲目)
ドSな女王様から、あなたは私に命令されたいんでしょ? の問いかけ。ある意味で犬になりたい人は、思わず興奮してしまう問いかけでありそうです。
Want a man to take control all night
Can you push me to the limit?
Can you take me to the finish line?
「一晩中支配してもらいたいの。限界まで追い詰めて、私をフィニッシュラインまで連れていってくれる? 」。いじめるのではなく、受け手として喜びたい。
自分にはよく分からない世界ですが、Sとしてよくイメージするところのムチやロウソクで攻めるのではなく、私を気持ちよくさせてみなさいと。
これにはなるほどというか、こういう形もあるんだなと、興味深く感じてしまいました。知り得ない世界だからこそ、すごく面白いです。
また、「Throat Goat」「They Wanna Fuck」での手法と同様に、この曲は2曲目「Treat Me Like A Slut」とリズムパターンが同様。
そのことでつながりを感じさせるのですから、面白い表現。「Treat Me Like A Slut」はMで、「Your Wish Is My Command」はSに変化。
これは人はSとMのどちらにもなり得ると言っているのかもですね。
あとがき
タイトル、ジャケットに劣ることない表現を音にも込めたEP。Wikipediaの説明にも書いてありますが、実に成人的な内容になっています。
彼女はトランス女性ですが、ここまで振り切るというのも面白い! これは逆に中途半端に表現を行ってしまうと、変にいやらしくなっちゃうんでしょうね。
また、刺激的な内容がどうしても前に出てきてしまいますが、ただ単に露骨で表現を連発しているだけでなく、音楽的なクオリティーが高いのも聞き所の1つ。
楽曲部分でも記述しましたが、リズムパターンが凄く面白いです。通常であれば同アルバム中では避けることも、恐らくあえてしています。
このことがいい意味で何かあしらわれているようにも思えますので、Mっ気のある方はいじめられているようでたまらないかも…。素直に面白い内容のEP。
アルバムは先行シングルで見せている延長線の表現だとは思いますが、このEPを経てどんな見せ方をしてきてくれるのか楽しみです。
以上、『Kim Petras:Slut Pop ~あなたはこの私を満足させられるかしら~』でした。
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JOE (ジョウ)
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