高槻かなこ:Subversive ~永遠に途切れることがない心の葛藤~

高槻かなこ:Subversive邦楽レビュー
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高槻かなこ (たかつき かなこ) 2枚目のシングル「Subversive」。

前作「Anti world」から10カ月。途中アニソンのカバー作「King of Anison EP1」を挟んでリリースされました。カバーも含む厳密な通算だと4枚目。

声優でAqoursBlooDyeとしても活動する彼女。シングルで3曲と少ない中で、表現したいことがこれでもかと溢れている内容です。

Subversive 収録曲概要

「Subversive」収録曲は以下の通り。

  1. Subversive
  2. 金魚
  3. soda
  4. Subversive (Off Vocal)
  5. 金魚 (Off Vocal)
  6. soda (Off Vocal)

歌詞は前作同様、彼女自身が作詞。3曲どれも異なる曲調もですが、こだわりを強く感じさせます。声優さんに多くなってきました、アーティスト肌です。

また、前作では知らないとどう読むのだろう? や、複数ワードの3曲でしたが、今作では全てワンワード。この変もなんらかの意図があるのを想像させます。

Subversive

テレビアニメ「100万の命の上に俺は立っている」第2シーズンエンディングテーマ「Subversive」。(1曲目)

心の中にある葛藤。ループする音でありながら、全く同じでなかったりと、聞いていて不思議な感覚に囚われる曲。いい意味で変態的な要素があります。

Subversive conflicted 歯車の中でも
Subversive conflicted 運命は変わり続けるわ

先が見えることであっても、全く同じにはならない。そのことが面白くもあり、歯がゆいという感覚を感じる理由にもなっていそうです。

もっと短くできるのでしょうけれど、言い聞かせるかのように1つずつ説明をしていく歌詞は独特です。曲としてだからこそ、成立する部分があります。

How many 同じ刻を過ごしたって
痛みはそれぞにあって

同じものでも、人によって受け取り方は変わるもの。そこが人ならではの面白い部分であるのですが、逆に衝突が生まれる理由でもあります。

「Subversive conflicted = 破壊的な葛藤」を表している部分かなと。見て文章的に変な感じだなと思ったら、文法的には正しくないけれど、あえてだそう。

音の響きはうまくハマっていますし、よく練って書いたものなのでしょう。

歌詞の感じも含め、彼女が好きだと公言する、韓流要素強めの曲。ですが、よくある語尾を強くする形ではないので、守備範囲外の方でも聞けるかも…。

多分ギリギリのラインなのですが、興味深いバランスを保っている曲。余韻を残すという意味で、エンディングテーマに器用というのは納得です。

金魚

僕は「金魚」。(2曲目)

興味深い世界観が表現されている曲。歌詞の書き方も少し変わっていて、ワンフレーズではなく、ブロックで1つの表現になっているのが興味深いいです。

僕は人間に作られた金魚だから

印象的なフレーズ。パートが進むごとに、少しずつ変化が異なる表現をしているのもポイント! このことが”だけど”の意思があることも感じさせます。

何がしたいの? 問いかけたりしないで
風や波に流されて ゆらゆら何も考えず浮遊

水槽の外からが全てを見られている自分。意思はあっても、それを表現してしまったら別の金魚に置き換えられてしまうかもしれない。

それなら思われるまま、何も考えすにいたいということなのかも…

昔から鑑賞用として、人為的な改良をされてきた金魚。歌詞を見ていると、比喩として表現しているように感じます。恐らく描いたのは自身のことでしょうか。

心の中の思いを描いていると考えると、思っている以上に深みのある曲です。

soda

しゅわしゅわとはじけていく「soda」。(3曲目)

おしゃれポップな曲。この単曲だと気付きづらいかもですが、器用過ぎるからこそ、いろいろな表現をしてくれます。その中に含まれるのは、不安な心情。

楽しさを描いている中にですから、面白い表現をしてくる人です。

ソーダ弾ける前に飛んでいかないでね
夏の刺激さしゅわしゅわしゅるるだららら aw

最後は日本語にもなっていないのですが、逆に心情が込められているように聞こえるから不思議です。楽しさは炭酸を同じように、薄れるからでしょうか。

君と過ごす日々は楽しいからこそ、思う不安。感覚的には分かりかねない部分もありますが、実際そう考える人も多いのではないでしょうか?

どこを焦点と見るかで、聞こえ方が変わってくるであろう歌です。

あとがき

今作リリース直前に、病気療養がアナウンスされた彼女。パーソナリティのラジオは最初は代役、その後終了となりましたが、音源予定変更は避けられました。

見た目は強そうな部分もありますが、ラジオを聞いると繊細さが垣間見えた彼女。活動の幅も広いからこそ負担が多く、参ってしまったのかもですね。

またAqoursはCVしてですが、ソロとBlooDyeでは中心人物。やりたいことも沢山あり、わりとできてしまう器用さが、逆に問題になりえたのかも…。

良くいえば何でもできる人。悪く言えば器用貧乏。活動を再開できた際には、少し焦点をしぼった方がいいのかもしれません。

パーマンのコピーロボットみたいなものはなく、体と精神は1つなのですから…。音的にも今は広過ぎるくらいなので、絞った方がうまくいきそうです。

 

以上、『高槻かなこ:Subversive ~永遠に途切れることがない心の葛藤~』でした。


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