高槻かなこ (たかつき かなこ) 3枚目のシングル「Before the Nightmare」。
前作「Subversive」から9カ月半。前作は病気療養中のリリースとなりましたが、無事に活動を再開しての復活作。
彼女の持つ良い部分を生かした3曲は、これでいいいんだよ! と感じさせてくれます。
Before the Nightmare 収録曲概要
「Before the Nightmare」収録曲は以下の通り。
- Before the Nightmare
- 嘘つきダーティ
- Love myself, All myself
- Before the Nightmare (Off Vocal)
- 嘘つきダーティ (Off Vocal)
- Love myself, All myself (Off Vocal)
Aqoursはもちろん、BlooDye、ソロでアーティスト活動をする彼女。特にBlooDye、ソロではできるからこそ、良く言えば幅が広かった表現。
それとは逆に悪く言えば焦点が定まっていなくて、かなり散漫でした。今作で言えば焦点を絞ってきた形で、ぎゅっとサウンドが引き締まっています。
しかも彼女が得意というか、秀でている部分で。復活作というのもあると思いますが、これはとてもいい傾向と言えるのではないでしょうか?
BlooDyeは幅を広げすぎたのがウイークポイントとなり、逆に何を表現したいか分からなくなっていましたし…。ソロはうまい形で進めて欲しいですね。
Before the Nightmare
テレビアニメ「ブラック★★ロックシューター DAWN FALL」エンディングテーマ「Before the Nightmare」。(1曲目)
悪夢を見る前に。見たくない夢や現実を見るのは、その多くは突然ではなく、行ってきた行動が大きく影響。だからこそ、するべきことをしておく。
それでも見るのであれば、逆に乗り越えることもできそうです。
君を知りたいと願い追いかけるほど逃げていく
追うほどに、その手から逃げていく。思いの他によくあること。ある意味で葛藤でもありますが、それを引きづらないことが必要でありそうです。
何故? が強くなればもどかしさが貯まり、悪夢にも繋がりますので…。
夜明けの鐘を Before the Nightmare
悪夢を見る前に、夜明けの鐘を鳴らす。眠って居る時に見る悪夢であるからこそ、起きてしまえば見ることもない。至極当然なことだったりします。
当たり前のことに気付く。見逃しがちな灯台もと暗しにしないことが、見たくもない悪夢を体験することを防げることにもなるのではないでしょか。
歪んだサウンドで攻撃的な楽曲。彼女の少しかすれた歌声に似合います。
嘘つきダーティ
近づかないで「嘘つきダーティ」。(2曲目)
実にファンキーで、ライブでこそ映えるであろう楽曲。描かれているのは日常に本音と建前は付き物だけど、思っていることが言えない場面は多いもの。
だからこその不満であり、もどかしさでありそうです。
水の中で叫ぶ『嘘つきめ』
何故? 言えない
空気の振動で伝わる音。当然のように水の中では、その声は伝わらない。聞こえないと分かっている中で不満を言うのは、ダーティーそのもの。
ただ、誰かではなく、これは自分に対して。嘘つきダーティとは何よりも自分自身のことでありそうです。面白い表現をした歌。
楽曲のプレイ自体も面白いですし、プレイヤー目線の方の方が好きな方が多そうです。
Love myself, All myself
今まで足りなかった「Love myself, All myself」。(3曲目)
彼女自身が作詞作曲をした楽曲。恐らくはというか、十中八九病気療養とも関係した思いが含まれた内容。だからこそなのか、載せられた言葉がリアルです。
私と、
もうひとりの私がいるってこと
感じてる
心の中と現実の自分。人は多かれ少なかれ2面性を持っているからこそ、そのバランスが崩れると、どうしていいのか分からなくなってしまう…。
差が小さければなんとかなっても、大きければ余計に危うい状態。自分はそうでもないので想像ですが、仮面ライダーリバイスの世界観が近いかもです。
心に住み着く悪。バランスが取れていればいいですが、逆に失うことになっても大二のようになってしまう。正義であれば正しいでないのは難しいですね。
今踏み出す一歩を
大切に Love myself, All myself
2面性を排除や否定をするのではなく、含めて自分なのだから愛する。行き過ぎも問題かもですが、誰かよりもまずは自分をというのは必要でありそうです。
自分自身に対してできないのに、誰かを愛することは無理ですから…。
カップリングではありますが、彼女にとっては一番歌う意味のある楽曲でありように感じました。
あとがき
Aqoursの21年末のライブで復活。CSで放送されたので見ましたが、病気療養の影響であるのでしょうけれど、かなり顔がパンパンになっていました。
それはストレスで食べたのか薬の影響なのかは分かりませんが、完全とは言わないまでも今作では戻した姿に。症状の改善とプロ意識を感じさせます。
その上で表現する音も焦点が絞られているものですし、いい傾向と言えるのはないでしょうか。実際、カバーを含む4枚のソロの中で一番出来がいいです。
好きだから、できるからと、秀でているは同じ行うでも全く異なるもの。よい物を持っているからこそ、伸ばすべき部分を表現していくことを望んでいます。
以上、『高槻かなこ:Before the Nightmare ~夜明けの鐘を鳴らせ! ~』でした。
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高槻かなこ:Before the Nightmare ~夜明けの鐘を鳴らせ! ~ ←今ココ
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