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Iron Maiden:The Number of the Beast ~その体に666を刻む~

Iron Maiden:The Number of the Beast洋楽レビュー
洋楽レビュー

Iron Maiden (アイアン・メイデン) 3枚目のアルバム「The Number of the Beast」。

前作「Killers」から1年2カ月。ボーカルがポール・ディアノからブルース・ディッキンソンに変わり、明らかにバンドとしての進化を迎えた1枚。

メタルを聞く、弾くのであれば、今からでも触れない理由は何もありません。

The Number of the Beast 収録曲概要

「The Number of the Beast」収録曲は以下の通り。

  1. Invaders
  2. Children of the Damned
  3. The Prisoner
  4. 22 Acacia Avenue
  5. The Number of the Beast
  6. Run to the Hills
  7. Gangland
  8. Hallowed Be Thy Name

邦題では「魔力の刻印」と名付けられた今作。昔のアルバムのあるあるですが、年齢が高めの方には邦題、そうでない場合はまんまタイトルが伝わるという…。

現在は洋盤に邦題が別途付けられることは少なくなってきましたが、これも時代変化として考えると、音楽がより面白く感じてしまいます。

また、特筆するべきは、ボーカルの変更。ポール・ディアノ時代もかっこよくはあるのですが、格段に上がった表現力の差には驚かされます。

現在のライブでも今作から楽曲が選択されるのは、必然なことと言えそうです。

Invaders

彼らは「Invaders」。(1曲目)

リフからリフへ。頭にこの曲があるからこそ、1枚を通して最後まで聞いてしまう勢いがあります。その勢いがあるのも、ボーカルが大きく関係しています。

Invaders… Fighting!
Invaders… Marauding!

「侵略者…戦い! 侵略者…略奪」。曲中で表現されるのは外からですが、聞けば耳の奥深くに入り混んでくるのは、これも侵入者と言えそうです。

ギター、ベースを弾く方は、丸覚えをしちゃっていいかも…。弾いて楽しいだけでなく、いろいろなテクニックも使われているので、技術的に向上しますよ。

Children of the Damned

悲しい「Children of the Damned」。(2曲目)

続けざまに勢いのある曲にしてもいいのに、そうはしていない。逆にそれだけ切らないという自信があるからでしょうか、実に絶妙な曲順です。

アルバムが同じ内容で、ボーカルがポール・ディアノだったら違ったかも…。

You’ll burn again tonight
Children of the Damned

「今日も燃える、忌まわしき子どもたち」。未来ある子どもたちがいるという嘆きは、今の世界的状況にもびっくりするほどに当てはまります。

そんな意図はなくても、時を経て重なる部分があるのは音楽の面白さ。しっかりと世界観が描かれているからこそというのも、大きなポイントです。

また、正直に言えばタイミングがズレているギター・ソロ。それが嘆きであり、音の生々しさにもにも繋がっているのが面白く感じてしまいます。

The Number of the Beast

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アルバム・タイトル曲「The Number of the Beast」。(5曲目)

ボーカルの違いが、アルバムの中でも特にこれでもかと出た曲。バンドの顔が変わるのは危険性もありますが、うまくいった事が聞いてすぐに分かります。

666, the number of the beast
666, the one for you and me

「666,獣の数。666,あなたと俺のもの」。666は不吉な数字としても言われますが、メタルだからこそあえて使い、バンドとして向上もしてしまう。

結果としてかっこいいのですから、いい感じです。ボーカルの力量が必須な曲なので、セッションするとブルースと違いに愕然とすることになりますよ。

リフも満載ながら、ボーカルあっての曲。それをアルバム・タイトル曲にしたというのは、大きな意図と出来に自信があったからこそではないでしょうか。

Run to the Hills

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進むべきは「Run to the Hills」。(6曲目)

思わず一緒に歌いたくなる曲。ヘビーなサウンドであっても、良い意味でのポップさ。Iron Maidenというと、この曲を思い浮かべる方も多そうです。

Run to the hills, run for your lives

「丘へ走れ、命がけで」。行動をするのであれば、全力で。山ではなく、丘となっていることで、全てに対してと受け取れるのが興味深い所。

この熱さは男というよりも漢。それでいてめちゃくちゃポップ。Iron Maidenのライブといったら、是非とも選曲からもれずに聞きたい曲の1つです。

Hallowed Be Thy Name

いつの日か「Hallowed Be Thy Name」。(8曲目)

起こってほしくないことに限って、実現していく世界。アルバムの中でも描かれている世界は、何を意味しているのかと想像する要素が多い曲。

最後にあるからこそ、その面白みが増している形でもあります。

Hard to stop the surmounting terror
Is it really the end, not some crazy dream?

「恐怖がなくなるのは難しい。これは本当に終わり、狂った夢ではないのか?」。現実を夢ではないかと思ってしまう。そんな場面はよくありそう。

「Children of the Damned」もですが、今に通じる部分が出てくるのが、この曲で描かれている面白さかもしれません。

夢か現実かは分からなくなっているけれど、あなたの名前を残したいというのは、男ならではの弱み。強さだけになっていないのが、またいい感じです。

全てが強い人なんて、実際にはいないですから…。曲順や描かれている内容を含め、改めて聞いてもよく考えられているアルバムです。

あとがき

ほぼ間違いなくクリックなんて聞いていないであろう、生々しいバンドならでは音。LPでも持っていますが、たまに聞くとデジタルではない良さがあります。

また、思わず弾きたくなるフレーズが満載。特にメタラーは年齢が上の方とセッションする時に覚えておくと、場が盛り上がること請け合いです。

2021年は17枚目「Senjutsu」がリリースされ、振り返りでIron Maiden のアルバムを思っている以上に聞くことが多い1年でした。

やっぱりというかその中でも1番聞いたのが今作でしたので、2021年最後のレビューに選ぶのは必然だったかも…。リリースは1982年なんですけどね。

もちろんオンタイムではなく、自分が初めて聞いたのもほぼ間違いなく2000年を優に超えてからなのですが…。その時の音を記録した、音楽ならではです。

 

以上、『Iron Maiden:The Number of the Beast ~その体に666を刻む~』でした。


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JOE (ジョウ)

Guitar、F1を筆頭にモータースポーツ全般、野球(巨人)が好きな、ジャンルを問わない音楽マニア。日々記事更新中で、SNSは基本オマケ。 もっとプロフィール & あぶまいについて

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