Harem Scarem:Change the World ~一緒に世界を変えていこう~

Harem Scarem:Change the World洋楽レビュー
洋楽レビュー

Harem Scarem (ハーレム・スキャーレム) 15枚目のアルバム「Change the World」。

前作「United」から約2年10カ月ぶりとなるアルバムは、ハーレム・スキャーレムらしいという言葉が似合う、期待通りの内容です。

再結成後の再録アルバム「Mood Swings II」からの充実ぶりには、驚かされます。ロックでありながら、最後まで安心して聞けるんです。

ロックで安心というのは、ハーレム・スキャーレムだからこその褒め言葉であるのが、聞いてもらえればきっと分かりますよ。いいアルバムです。

【アバロンミュージックスクール】
アバロンミュージックスクールアバロンミュージックスクール

Change the World 収録曲概要

「Change the World」収録曲は以下の通り。

  1. Change the World
  2. Aftershock
  3. Searching for Meaning
  4. The Death of Me
  5. Mother of Invention
  6. No Man’s Land
  7. In the Unknown
  8. Riot in My Head
  9. No Me Without You
  10. Fire & Gasoline
  11. Swallowed by the Machine

11曲で44分の中に、ストーリーが込められているアルバムです。タイトル曲「Change the World」が1曲目にあるのが、重要になっています。

通して聞いた後にもう1度「Change the World」を聞くと、なるほどねと感じてしまう人が多くなるであろう内容です。

Change the World

アルバム・タイトル曲かつ、オープニング曲「Change the World」。(1曲目)

「Change the World = 世界を変える」とは、平和と調和の取れた世界。ロックでありながら、とても気持ちの優しい曲になっています。

Blocking all fear from your mind

「あなたの心から全ての恐怖を取り除いてやる」。優しい大人の男性だからこその思いを感じました。メロディーもいいですし、ギターソロが優しいです。

ポップな曲ですけれど、きっちりロックしているのもタイトル曲ですね。

Aftershock

ハーレム・スキャーレム節の曲「Aftershock」。(2曲目)

切ない思いが詰まった曲ですが、切なさがたまらない曲です。

I can’t handle that you’re gone

「あなたがいなくなったことを、理解できていない」。理解できないからこそ、「Aftershock = 余震」となっているのは、とてもうまい表現です。

意味合いがしっかりと通じますし、すごくいいなと思ってしまいました。切ないけれど、これから強く生きて行くための別れなのかな? と想像しちゃいます。

ドラマー ダレン・スミスはレッド・ドラゴン・カーテルではボーカリストとして活躍中ですが、MVを見るとドラマーであることがしっくりきますね。

The Death of Me

先行配信されていた曲で、「私の死」と意味深長な曲名の「The Death of Me」。(4曲目)

聞いてみると、聞く人によって異なった解釈ができる、興味深い曲です。「私の死」にもいろいろな意味がありました。

Now I know you won’t be
I know you won’t be

「今、あなたがいないことを知っている。あなたがいないことを知っているんだ」。言葉を繰り返すことから、あなたを失うからこその「私の死」かなと。

ピート・レスペランスのギターも、やりきれない悲しみを表現しているように感じました。どんな思いと解釈するのか、歌詞を見ながら聞いてほしい曲です。

Mother of Invention

ロックバラード曲「Mother of Invention」。(5曲目)

母との別れの曲とあると同時に、感謝を持って送り出す曲。ハリー・ヘスの歌声が心に響きます。男らしい声でありながら、優しい歌声がはまる曲です。

Just let love shine into your heart
Mind, body and soul

「愛をあなたの心に輝かせて。心、体、魂」。肉体は滅びてしまうけれど、まるで私たちの心の中にいるよと言っているようです。

単に「Mother」にするのではなく、「Mother of Invention =発明の母」というのが、興味深く感じました。生んでくれた母は、確かに発明の母かも…。

寂しい思いはあっても、聞いていて優しい気持ちになれるような曲です。

Riot in My Head

ギターリフがアルバムの中でも断トツにカッコいい「Riot in My Head」。(8曲目)

ハーレム・スキャーレムはメロディアスな曲が多いですが、ハードロックバンドなんだよと、再確認できるような素直にカッコいい曲です。

In my head
It’s a riot in my head

「頭の中。それは頭の中で大混乱なんだ」。争いが終わらないからこそ、頭の中でも混乱してしまうという、怒りの中にも切なさも感じてしまいます。

ありそうですけれどハーレム・スキャーレムにあまりなかった曲かもしれませんね。アウトロがなしでパツッと終わるのも、気持ちがいい曲です。

Fire & Gasoline

火とガソリンと曲名からはイメージが難しい「Fire & Gasoline」。(10曲目)

重いハードなイントロは、「Voice of Reason」の頃を思い出せる曲です。評価はイマイチでしたけれど、個人的には好きなサウンドの時期でした。

Time is burning like gasoline on fire

「時間はガソリンのように燃えている」。遊著なことをしていると、時間なんてすぐに過ぎていってしまうんだぜ! と言っている気がしました。

この1曲では単にハードな曲になってしまうかもですが、「Change the World」というアルバムのテーマの中で意味を持つ曲じゃないでしょうか。

Swallowed by the Machine

アルバムのラストを飾る「Swallowed by the Machine」。(11曲目)

「機械に飲み込まれた」の曲名だけでは「ん? 」となってしまいますが、自分を見失わないでとの思いを感じる曲です。人ではなく、機械に意味を感じます。

Their hunger grows
With no end in sight

「彼らの空腹は大きなる。終わりが見えないほどに…。このパートの歌詞ではオオカミと表現していますが、終わりが見えない空腹は機械そのもです。

特に9曲目「Fire & Gasoline」。この曲は1曲目のタイトル曲「Change the World 」へとつながる気がしました。世界を変える必要の意味があるんです。

この曲はアルバムのラストですが、もう1度「Change the World 」を戻って聞くことをオススメします。

あとがき

単純にハーレム・スキャーレムの新譜はカッコいいな! と聞くこともできますが、「Change the World = 世界を変える」の意味も感じるアルバムです。

1曲目に先に思い(アルバム・テーマ)を聞かせて、続く曲で補っていく。プレゼンをする時によく使う、PREP(プレップ)法の様な内容だなと感じました。

  • P=Point(結論)
  • R=Reason(理由)
  • E=Example(事例、具体例)
  • P=Point(結論を繰り返す)

あくまでも自然な形でというのが、聞いていて興味深く感じます。普通に聞くこともちょっと突っ込んでも聞ける、カッコいいロックアルバムです。

 

以上、『Harem Scarem:Change the World ~一緒に世界を変えていこう~』でした。


『Harem Scarem』をApple Musicで

Harem Scarem 関連記事

1993/7/2 release 2nd Album
Harem Scarem:Mood Swings ~吹く風がここで確かに変わった~

2020/3/6 release 15th Album
Harem Scarem:Change the World ~一緒に世界を変えていこう~ ←今ココ

コメント