H.E.R.O.:Humanic ~強くなりたかったのは、癒やされたかったから~

H.E.R.O.:Humanic洋楽レビュー
洋楽レビュー

H.E.R.O. (ヒーロー) 1枚目のアルバム「Humanic」。

デンマーク出身のロックトリオのデビュー・アルバムです。ベースは不在なので、ライブ時はサポートが入る形のバンドなっています。

メンバーの過去に大きな経歴のない新人バンドなのですが、DIZZY MIZZ LIZZYのサポート、日本でもSLASHのオープニング・アクトを努めているんです。

新人らしからぬ楽曲のレベルの高さと、ポップとロックが融合しているサウンドは、今後に展開に期待ができます。

バンド名の通り、ロック界のヒーローになるかも…。本当に経歴のない新人か? と思わせる楽曲は、今のうちに聞いておきたいサウンドです。

Humanic 収録曲概要

「Humanic」収録曲は以下の通り。

  1. This Means War
  2. Desire
  3. Dangerous
  4. Hope
  5. Human
  6. Fear
  7. Listen
  8. Fall Apart Together
  9. Higher
  10. Break You Down
  11. Superpowers

シンプルな曲名と同じく、分かりやすい曲であるのが特徴になっています。ポップでありながら、過剰になり過ぎていないモダンなロックです。

ヘビーな要素と、ポップな要素の絶妙な組み合わせは、聞いていて楽しく感じます。重苦し過ぎる要素はないのも特徴です。

聞きやすだけでなく、しっかりとロックしているのが、サポート・アクトに選ばれる理由になっているのではないでしょうか? 聞いていて面白いバンドです。

This Means War

オープニング曲「This Means War」。(1曲目)

淡々としたリズムの中に、うねるフレーズが印象に残る曲。聞いてすぐに印象に残りますので、オープニングにぴったりといえます。

この曲の感じは、ありそうであまりないですね。だからこそ印象に残ります。

Kick me, hit me harder
Fight till it’s over

「私を蹴って、激しく叩く。終わるまで戦いを」。曲名の「This Means War = これは戦争を意味する」は、攻撃されるからこその意味だと感じました。

争い、戦争をいうのは、理由があるから始まるんです。「自然に始まるわけがないことを知ってるでしょ? 」と、問いかけているような気もします。

重いテーマをさらっと聞ける形にするのは、やっぱりロックを感じました。

Desire

欲望について歌った「Desire」。(2曲目)

ミディアムテンポの曲に、「欲望」というテーマが合っています。アルバムの中でも1番ヘビーで、重さを感じられる曲です。

I’m bigger, better, stronger now

「私は大きく、よく、今、強くなっていく」。欲望はどんどんと強くなっていくというのを段階にして強調することで、うまく表現されている歌詞です。

日本語の歌詞でも、この段階で強調するという方法は使えそうですね。聞いていても楽しめますが、バンドマンに歌詞、曲どちらも参考になりそうな曲です。

Dangerous

サビが印象的な「Dangerous」。(3曲目)

何が「Dangerous = 危険」なんだろう? と歌詞を見ると、世界に失望して心が闇に落ちていく過程なんです。自分が危険な状態ということでした。

A hero so dead and defeated

「死んで敗北したヒーロー」。望みがなくなったのがよく分かる歌詞です。バンド名でもありますが、ヒーローを感じる歌詞がちょいちょい出てきます。

バンド名自体がバンドのコンセプトになっているんでしょうけれど、しつこくならずに少しずつ曲中にヒーローを感じさせるのは、とても面白く感じました。

今アニマックスで「ワンパンマン」の再放送を見ているのですが、テーマ曲に似合いそうな感じの曲。流れているのが、情景で浮かんできちゃいましたよ。

Listen

アルバムの中で最もポップな「Listen」。(7曲目)

ヒーローが生まれていく、過程を感じさせてくれる曲です。

Cause you don’t wanna hurt no more

「あなたが傷つくのを見たくない」。原動となる思いですよね。「Listen = 聞く」のは心臓の音ですが、穏やかであってほしいと思いかなと感じました。

あなたに穏やかであってほしいからこそ、爽やかでポップな曲が似合います。このバンドだからこそ、想像が沸き立つ歌詞が面白く興味深いです。

Break You Down

サビで「Break you down = あなたを壊す」と繰り返し復唱するのが印象的な「Break You Down」。(10曲目)

日本のアーティストも日本語の歌詞を復唱させることで強調させる場合がありますが、英詩であっても復唱するのは印象に残りますね。

「Break you down = あなたを壊す」と意味深長な曲名であり、フレーズですが、全体を見るとより想像が膨らんでくる歌詞です。

The light in my shine lets you turn into the night
before i die

「私の輝く光であなたを世に変える。私が死ぬ前に…」。この曲のあなたというのは誰かではなく、闇に落ちていくもう1人の自分のことなんじゃないかと。

まだ心が生きているうちに自分自身で、全てを終わらせる。元はヒーローでも闇に落ちていく場合もありますから、余計にそう思ってしまいました。

曲だけでなく、いろいろな解釈ができる歌詞も面白い曲です。内容から、3曲目「Dangerous」の続きを感じる曲でもあります。

Superpowers

アルバムのラストを飾る「Superpowers」。(11曲目)

曲名から歌詞の内容を含めて、ヒーローのバンドのテーマ曲と言ってもいいような曲。演奏はヘビーなんですけれど、聞きやすくなっています。

You bring me back my superpowers
Heal me Heal me

「あなたは私の力を取り戻す。私を癒やして」。自分が力を手に入れてヒーローになるのは、あなたを助けたいでけでなく、自分が癒やされたかった…。

変にカッコつけるではなく、リアルなヒーロである気がしました。とてもポップな曲なんですけれど、しっかりロックしているのもポイントです。

あとがき

ポップで爽やかなモダンロックなんですが、行き過ぎてはいないです。ポップ過ぎる手前で留めているのが、面白く感じるバンドですよ。

歌詞の強調の仕方や、復唱することでより印象に残るのも、このバンドの特徴です。くどく聞こえないのは、クリストファー・スティアネの声質もありますね。

モダンでポップ過ぎないロックは、日本でも浸透していく可能性が高いです。早めにチェックしておいた方がいい、デンマーク出身のロックバンドですよ。

 

以上、『H.E.R.O.:Humanic ~強くなりたかったのは、癒やされたかったから~』でした。


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JOE (ジョウ)

Guitar、F1を筆頭にモータースポーツ全般、野球(巨人)が好きな、ジャンルを問わない音楽マニア。日々記事更新中で、SNSは基本オマケ。 もっとプロフィール & あぶまいについて

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