Greta Van Fleet:Anthem of the Peaceful Army ~2つが交わる平和を~

Greta Van Fleet:Anthem of the Peaceful Army洋楽レビュー
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Greta Van Fleet (グレタ・ヴァン・フリート) 1枚目のアルバムである「Anthem of the Peaceful Army」。

EPでリリースした前作「From the Fires」から約1年ぶりの音源は、初のアルバムとなりました。ロックバンドはアルバムがあってこそなので、待望のですね。

EPの印象とは変わっておとなしめの内容なのですが、じっくり聞いていくと面白みが増していく内容になっています。じわじわくるスルメアルバムです。

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Anthem of the Peaceful Army 収録曲概要

「Anthem of the Peaceful Army」 収録曲は以下の通りです。

  1. Age of Man
  2. The Cold Wind
  3. When the Curtain Falls
  4. Watching Over
  5. Lover, Leaver
  6. You’re the One
  7. The New Day
  8. Mountain of the Sun
  9. Brave New World
  10. Anthem
  11. Lover, Leaver (Taker, Believer)

フルアルバムであっても曲数をムダに増やさないのは、オールドロックが根底にあるバンドだからのような気がします。曲名もシンプルで男らしいです。

曲名にひねりなんて俺たちにいらないんだよ! と、言っている気がします。バージョン違いで「Lover, Leaver」が2回入っているのは、こだわりを感じました。

1度見せてから最後にまた見せることで、強い強調になっています。「Age of Man」から、「Lover, Leaver (Taker, Believer)」で起承転結な感じです。

海外のバンドとしては珍しいですが、わびさびを感じるようなアルバムですよ。

Age of Man

オープニング曲の「Age of Man」。(1曲目)

しっとりとしたメッセージ性を持った曲の始まりには、最初に聞いた時はびっくりした曲です。EPを聞いていた人であれば、なおさらではないでしょうか?

歌詞には新しい日が始まろうとしているのに、終わりが近づいているとは、意味深長な歌詞です。アルバムの中で1番長尺の曲であるのも、不思議な曲ですね。

1曲のみで判断する曲ではなく、アルバムのプロローグとして聞くと面白みが増してくる曲に間違いありません。ある意味でバンドの挑戦的な曲です。

The Cold Wind

前作のEPのイメージに近いオールドロックの「The Cold Wind」。(2曲目)

これ以上ないシンプルな曲で、潔さがいっぱいの曲です。実際は音の分離から分けてレコーディングしているでしょうけれど、1発録りの雰囲気があります。

牛飼いのことを歌った歌詞の曲は、イメージがわかないのでよく分からない部分もありますが、よく分からなくてもカッコよさを感じる曲です。

音数も音色数も少ないですし、なかなかマネができない曲に感じました。

When the Curtain Falls

アルバムからのシングルである「When the Curtain Falls」。(3曲目)

MVがよく流れていたので、ロック好きであれば見たことがある人が多いのではないでしょうか? 野外で光があるからこそ、メンバーの若さが分かるMVです。

1度聞いたら耳に残るギターリフと、ジョシュ・キスカの歌声が印象的で、ロックのカッコよさを感じられます。モダンロックではないカッコよさですね。

1度幕が降りるのは新たな始まりのために必要なんだというような歌詞は、なるほどねと思いつつ、若くしてよくこんな歌詞が書けるなと感心してしまいます。

カバー曲ではなく、現代のオールドロックとしてカッコよく聞ける曲です。

You’re the One

自分には君が必要なんだというラブソングの「You’re the One」。(6曲目)

好きだ嫌いだというラブソングとは、少し違います。自分にはどうしても君が必要なんだ。だから、戻ってきてくれという、男の弱さを歌ったラブソングです。

シンプルな曲で素直な思いだからこそ、思いが伝わってきます。自分のしてしまったことが原因と知っているからこそ、弱さであり優しい歌です。

アダルトな曲を若いメンバーが演奏して歌うというのは、興味深いですね。

Lover, Leaver (Taker, Believer)

アルバムのラストを飾る「Lover, Leaver (Taker, Believer)」。(11曲目)

5曲目にも「Lover, Leaver」として収録されている曲ですが、演奏が簡略化されているので、こちらが完全版といえる仕上がりとなっています。

「Lover, Leaver」の状態で3分34秒とラジオ向きの曲としては完結していますが、完全版も収録してくるというのはロックバンドならではのこだわりですね。

単語の並べた曲名は聞くだけではなく、歌詞も見なければ面白さが半減する曲です。終わりを迎えるというのは「When the Curtain Falls」に似ていますよ。

「When the Curtain Falls」に対しての、具体例という感じがしました。

アウトロとなるジャムをしている演奏を含めて、アルバムのラストを締めるのに最適な曲になっています。難しい演奏ではないですが、ジャムは面白いです。

あとがき

アルバムを通して感じるのは、ロックでありながら少しおとなしめな感じです。前作のEPがイケイケでしたから、変わったなと感じる人も多くいますよね。

多分おとなしく変わったのではなく、ライブで表現するのに不足している曲を増やしていったことが、今作がおとなしめになった理由ではないでしょうか?

アルバム1枚ではなく、グレタ・ヴァン・フリートとして必要な曲を作ったらこのアルバムの曲になった感じです。この部分はまだ若さを感じる部分ですね。

誰もが前作のEPを聞いているわけではないので、作品ごとに見せる要素はバンドに必要だと思います。作品が違えば、似た趣向の曲があっていいんです。

現代のレッド・ツェッペリンなんて比喩もされるグレタ・ヴァン・フリートですが、同じオールドロックでもAC/DCの作風も取り入れてもいい気がしました。

ロックバンドだからこそこただりはあると思いますが、聞き手が全て聞いている前提は怠慢でしかないです。今のバンドであり続けるには、改善が必要ですね。

アルバム内容が悪いのではなく、もっといいものが作れた気がします。よい作品を作れたのを聞くと、もっといいものをと期待してしまうは必然です。

来年リリースが決定している2枚目のアルバムは、どうなるでしょうか?

 

以上、『Greta Van Fleet:Anthem of the Peaceful Army ~2つが交わる平和を~』でした。

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