ゴールデンボンバー 4枚目のオリジナル・アルバム「もう紅白に出してくれない」。
2019年も大きく話題を振りまいてくれたゴールデンボンバーの、1年を締めくくるアルバム。2月の「ガガガガガガガ」から始まり、まさに怒とうでした。
他のアーティストであれば付けないアルバム・タイトルも面白いですが、おまけトラックを含む16曲で、ゴールデンボンバーの1年を振り返ることができます。
アルバム・ジャケットはシンプルですけれど、内容はカラフルな1枚です。
もう紅白に出してくれない 収録曲概要
「もう紅白に出してくれない」収録曲は以下の通り。
- 令和
- 首が痛い
- ガガガガガガガ
- LINEのBGMにしてるとモテる曲
- かまってちょうだい///
- ぼくの世界を守って
- 振動
- タツオ⋯嫁を俺にくれ
- 私すっぴんブスだから
- 君のスカートが短くて
- つよいぞ!ロボヒップ
- 暴れ曲
- 犬じゃあるまいし
- ぺしみずむ
- さらば
- タツオ⋯嫁を俺にくれ(鬼龍院翔 Vocal ver.)
圧巻なのは「令和」から始まり「タツオ⋯嫁を俺にくれ」までの8曲がシングル、配信曲で攻め、後半の大半がアルバム初収録曲であること。
最初に見た時はどうかな? と感じていたのですが、これがまたうまいことハマっています。さらっとはめたようで、よく考えられた曲順です。
ボーナス・トラックをおまけトラックというのも、ゴールデンボンバーらしい! また、もっと”らしい”のは、CDの製造工程。
動画にも収められて公開されていますが、4万3千枚のジャケット(歌詞カード)の全てにメンバーが触れているというのは、他にやる人がいないですよね。
タイトルにジャケット、内容、製造まで面白さが詰まったアルバムです。
私すっぴんブスだから
後ろ向きではない思いが込もった「私すっぴんブスだから」。(9曲目)
ビジュアル系で化粧をするキリショーだからこそ、女性の思いがわかる曲。
私すっぴんブスだけど
すれば明るい人になれる
後ろ向きにならないのは、全く別の人になるのでなく、良い私になれるからでしょうか。デリケートな話しだと思うのですが、ポップな曲は自然と聞けます。
自分は元美容師なので普通の男性よりも興味もあり、今でもできることも多いですが、女性はキレイになると表情が変わってくるんですよね。
「逃げないでね ちゃんと愛してね」にも、愛を感じさせます。
君のスカートが短くて
妄想した心が面白い「君のスカートが短くて」。(10曲目)
2014年に動画として公開され、今回初音源化された曲。思春期の男の子はもちろん、アイドルファンには得に気持ちが手に取るように分かります。
特にアイドルファンは自分の推しの露出が高いと、声に出しますからね…。
多くの男性が肌の露出が他の人に見られたくないというのは、付き合う前の方が断然に強いので、他の人に見られたくないんだ! の気持ちに共感できました。
他の人に見られたくはないけれど、自分はスカートの中も見たい気持ちが歌詞から感じられる。切ない思いだからこそ、聞いていて面白く感じます。
つよいぞ!ロボヒップ
ゴールデンボンバー全国ツアー2018「ロボヒップ」主題歌「つよいぞ!ロボヒップ」。(11曲目)
ダークな曲調に、全てを破壊して新たに始める歌詞が興味深い。とても短い歌詞ですけれど、込められた思いを多く感じてしまいます。
また、メインメロディーにめちゃくちゃ似ている曲があるのに、思い出せないです。おそらく昔のお化粧系、ビジュアル系バンドの曲だと思うのですが…。
歌詞が意味深長なのも加えて、聞き覚えのあるメロディーだからこそ気になります。それにしてもロボコップではなく、ロボヒップというのが面白いですね。
犬じゃあるまいし
成長して変わりたい思いを歌った「犬じゃあるまいし」。(13曲目)
切なさの中に希望の思いと、ポップセンスがあふれた曲。他のビジュアル系バンドではまず聞けない、歌謡曲も好きだからこそ作れる曲かなと。
いなたい感じがするのは歌謡曲の要素であり、切なさと希望の歌詞がうまくのっています。「だから」ではなく、「あるまいし」というのがいいですね。
自分に発破をかけることで奮起をするのは、きっと今から変われる曲。無理に変わろう! 頑張ろう! ではなく、前を向きたくなる背中を押してくれますよ。
「らふぃおら」は君に対してでしたが、この曲は自分への応援(奮起)曲ですね。
ぺしみずむ
曲名だけを見た時に1番イメージがわかなかった「ぺしみずむ」。(14曲目)
「ぺしみずむ = pessimism = 悲観主義」。知っている英単語であっても、ひらがなにしただけでどんな意味か思い浮かばなくなるとは、言葉は実に面白い。
悲観主義と書いてしまうとネガティブにも受け取れるので、曲名をひらがなにするというのは、センスを感じさせます。歌詞につながる優しさですね。
好きになったんだから仕方ない
僕は君が好きだ
好きなることに理由なんていらないですから、すごくいい歌詞。君のどんな過去があろうと、今出会ったからこそ、好きになったんですから…。
恋の歌は多くありますが、キリショーがどんな恋をしてきたのか気になります。
さらば
本編の最後を飾る「さらば」。(15曲目)
6分53秒という、ゴールデンボンバーでは珍しく長尺の曲。歌詞に込められているメッセージは、いろいろな思いを感じ去せてくれます。
心から穏やかに生きて行こう
叶うなら永遠に消えない
世界へ
聞く人によって解釈は変わってくるでしょうけれど、このさらばは2019年のことであり、平成のことかなと自分は感じました。
残る悔いは未来じゃもう要らない
「令和」の歌詞にもつながる部分もあるので、変わってから過ごした期間も含めてのアンサーソングのようにも聞こえるのは考えすぎでしょうか?
聞かせることもできる、ゴールデンボンバーならではの曲です。
タツオ⋯嫁を俺にくれ(鬼龍院翔 Vocal ver.)
おまけトラック「タツオ⋯嫁を俺にくれ(鬼龍院翔 Vocal ver.)」。(16曲目)
オリジナルの樽美酒研二ではなく、キリショーが歌い直したバージョン。歌い手が変わったことで思いの他に表情が大きく変わったので、びっくりしました。
キリショーも切ない曲は天下一品ですが、樽美酒研二バージョンも切なさが伝わってきて、甲乙がつけがたい感じになっています。少し意外な感じがしますね。
作詞作曲を樽美酒研二が行っているのも影響していると思いますけれど、これから幅を広げるためにも、これかの曲の作成も期待したいなと感じました。
タイトルからギャクのようにも思われますが、エッチな部分を含めて、男性の素直な気持ちが込められていますよ。
あとがき
「もう紅白に出してくれない」と面白いアルバム・タイトルですが、いろいろな曲と世界感で、聞いてより楽しめる1枚。
話題の中にい続けるのは大変であるのに、当たり前のように振りまいてくれるゴールデンボンバー。その中で、繰り返し聞きたいアルバムを作ってくれました。
メンバーは紅白に出られないことを悲観的には思ってはいないようですが、来年こそ出てくれるのを期待したいですね。出たら間違いなく盛り上がりますし…。
アルバム・ジャケットに「紅色」が含まれていないのは、男性で白組というだけでなく、出場できた時のためにとってある気がしました。
紅白再出場記念、スペシャルジャケットで「紅色」なんて見てみたいですね。
以上、『ゴールデンボンバー:もう紅白に出してくれない ~出たっていいんだよ~』でした。
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