藍井エイル (あおい エイル) 2枚目のアルバム「AUBE」。
アルバム・タイトルはフランス語で「AUBE = 夜明け」という意味。今回は夜明けから次の夜明けまでを描くというテーマで制作されたアルバム。
コンセプトアルバムというところまではいっていませんが、テーマがあるというのは1枚の中で芯が通っていますし、聞いて分かる方が多いと思います。
内容も無理やりではなく、なるべくしてなった成長が聞けるアルバムです。
AUBE 収録曲概要
「AUBE」収録曲は以下の通り。
- dawning
- サンビカ
- 近未来交響曲
- シリウス
- アストラル
- SAILING
- コバルト・スカイ
- nayuta gride
- 惑星の唄
- 翼の行方
- 虹の音
- Daydream
- KASUMI
- A New Day
オープニングを飾るインストゥルメンタル「dawning」はその他が完成した後に制作を依頼して最後にできた曲ですが、夜明けを感じさせるのにぴったり!
最初は入っていたドラムの音を抜いたそうですが、確かに入っていた感じがしました。プラスではなく、マイナスで雰囲気を高めるというの面白いです。
聞いてみても明けから次の夜明けまでを描くというテーマを「dawning」からラストの「A New Day」までで、うまく表現がされています。
近未来交響曲
ありそうでなかった特徴のある曲名の「近未来交響曲」。(3曲目)
理想に届くように、希望的な観測で未来への扉を叩くという、ポジティブな感じがあふれた曲。運命は自分で決めるんだというのがいいですよね。
誰もが運命を待っていてきますが、待っているだけでは夢と希望に満ちた未来があるかというとそうではありません。自分で動かないと思わさせてくれます。
夜明けというアルバムのテーマにも、ぴったりです。
シリウス
5枚目のシングルで、テレビアニメ「キルラキル」のオープニングテーマ「シリウス」。(4曲目)
未来へ願いごとは全部この手で叶えるんだ! という、自分の意識改革のような曲。立ち止まっている時間も、泣いている時間もないからという強さですね。
星は手を伸ばしても届かないからとあきらめてしまわずに、さらに手を伸ばしていくんだというのは、確かに後ろを振り返っている暇なんてありません。
シリウスというとおおいぬ座の恒星で、1等星の輝く星。太陽を除くと地球から見える最も明るい恒星のように、自分は輝けるんだと願いが感じられます。
詞だけでなく、曲にも迷いがないストレートな曲には励まされますよ。
アストラル
アルバムの中で1番ロックな「アストラル」。(5曲目)
イントロからアウトロまで、文句なしにカッコいい曲。ギタリストはもちろん、バンドをしている人ならコピーしたくなってしまうのは間違いありません。
夢の続きは見たくてもなかなか見られませんが、見られないことを嘆かず、どうにかしてやろうという思いが伝わってきます。
アニメでよく表現されるループする世界。なんとか抜け出そうとしているのが打ち込みのループではなく、ロックナンバーというのがいいですね。
「アストラル = Astral = 星の世界」という曲名も、繰り返される(ループ)と考えると、面白みがより増す形になっていますよ。
虹の音
6枚目のシングル「虹の音」。(11曲目)
虹は見るものですから、虹の音というのは曲名からして興味深い。音が何かといえば、虹の輝きとともに聞こえてきた色彩のメロディーのことだという。
藍井エイル本人の作詞ですが、すごくいい! この曲名が虹色や虹が見える景色であれば意味合いが違いますし、全く違う形になっていたはず。
ボーカルは歌えればという部分もありますが、しっかりとした歌詞を書けて思いを伝えられたらやっぱり強いですし、独自な部分が出てきます。
伸びのある声も含め、彼女の良さがよく現れている曲。最後が「ありがとう」と終わるのも心からのという感じがして、すごくいいなと感じました。
KASUMI
アルバムのリード曲「KASUMI」。(13曲目)
孤独な状況ではあるけれど、キミの声は霞むことなく聞こえるんだという、希望が感じられる曲。孤独の中にも希望があるというのが、いいですよね。
2回目のサビが終わってからのCメロが、最も重要度の高い曲。絶対に孤独でも私は折れないんだ! という思いがより強く感じられます。
夜明けをただ待つのではなく、夜明けがくるまで自分を探して諦めないんだというのは、聞いていて背中を押される人はきっと多いのではないでしょうか?
孤独な状態の明るさではないですが、歌詞はとてもポジティブな曲です。
あとがき
1枚目の「BLAU」もいいアルバムでしたが、「AUBE」もすごくいいです。変な力がこもっていないのも、良さが引き出っています。
丸一年という間隔でリリースされましたが、大きな変化のあったというのが、アルバムを聞いていても感じ取れます。
夜明けから、また次の夜明けまでを描くというテーマで作られたこのアルバム。うまくテーマに沿って作られているのが、聞いていて分かるのがいいです。
制作の意図が通して聞くことで伝わってきますので、最初から最後まで通して聞くことを強くオススメします。その方がより楽しんで聞けますから。
歌そのものでいえば現在の彼女の方がうまく歌える気がしますが、この空気感は当時の藍井エイルでしか出せないものになっていると思います。
新しく何かを始める時や、始めたことが計画通りにうまく行っていない時に聞くと、何かよい変化が生まれるきっかけになりそうなアルバムです。
以上、『藍井エイル:AUBE ~夜明けとともに新しい光が指す場所へ~』でした。
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JOE (ジョウ)
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