DOLL$BOXX (ドールズボックス) 1枚目のミニ・アルバム「high $pec」。
1枚目「DOLLS APARTMENT」から、ほぼ5年ぶりとなる2017年にリリースされました。
5年ぶりというのは大物外タレかというぐらいの、リリースペースですよね。
DOLL$BOXXは現在はソロやUnlucky Morpheusで活動中のボーカリストFukiと、Gacharic Spinが融合してできたガールズバンド。
双方が活動があるから仕方がないのですが、久しぶりの音源となりました。曲数はミニ・アルバムで少なくても、濃く濃縮されたカッコいい音が満載です。
high $pec 収録曲概要
「high $pec」収録曲は以下の通り。
- Shout Down
- Sub-liminal
- HERO
- 世界はきっと愛を知ってるんだ
- Dragonet
ミニ・アルバムで曲数は少ないですが、熱い曲ばかりの収録。バラードも欲しいところですが、次回に期待を残すということでしょうか。
FukiとGacharic Spinの融合は「1 + 4 = 5」ではなく、10にも20にもなっています。5年ぶりで色あせるどころか、より濃いバンドとなって帰ってきました。
DOLL$BOXXとしてバンドとしての勢いが感じられる、ミニ・アルバム。1枚目の延長線を含みつつ、新しい要素も聞かせてくれますよ。
Shout Down
オープニング曲「Shout Down」。(1曲目)
1枚目のアルバム「DOLLS APARTMENT」をさらに発展させた激しい曲で、DOLL$BOXXが戻ってきたと感じさせてくれます。
「Shout Down」にはいろいろな意味がありますが、この曲での意味をいえば「黙らせる」でしょうね。聞いたら、確かに黙るしかないです。
はなのデスボイスが、カッコよさに華を添えてします。通して文句なしのカッコよさで、復活のオープニング曲としてもぴったりです。
Sub-liminal
休符が特徴的なリフが面白い「Sub-liminal」。(2曲目)
存在しているのに存在に気付かない、でも何か存在しているという混乱を歌った曲。歌詞がこのアルバムの中で1番の難しさがありますが、面白いです。
サブリミナルに惑わされている状況が、うまく歌詞に現れています。
あるべき場所にあるラップパートと、続く間奏は特に楽器を弾く人であればドキッとしてしまうような、高揚感を感じられるようになっています。
聞けば聞くほどカッコよさが増してくる曲。今作からの新しい要素が1番感じられます。聞いていてしびれてしまいます。
HERO
ヒーローになれなかった事を歌った「HERO」。(3曲目)
希望のヒーロが登場したり、自らがなる曲はよくありますけれど、なれなかった事を歌うのは珍しい気がします。
だからこそ、思っている言葉をかけられなかったという気持ちが、痛いほどに伝わってくる曲。一瞬でも救いになるヒーローにもなれなかった…。
一つの取る行動で状況が変わったんじゃないかと思わせてくれる歌詞。切ないけれど次は思っているだけでなく、行動をしようと気持ちが動くます。
実際のヒーローが英雄になっているのは、ためらいがもしあったとしても、一歩踏み出す勇気があったからですよね。考えさせられる思いです。
世界はきっと愛を知ってるんだ
FukiとはなのWボーカルが特に印象的な「世界はきっと愛を知ってるんだ」。(4曲目)
コーラスではなく歌える複数のボーカリストがいるのは、強力であるのが存分に分かる曲。Gacharic Spinのメンバーはやばいですね。
さらにFukiという稀代のボーカリストが加わるわけですから、強力にならないわけがありません。だからこそ、希望の曲であるのに強さを感じます。
強く願えば、強く行動をすることができれば、願望であっても実現できる。きっと知っているではなく、分かっているですよね。
ギターを含めて弾きまくりで、強い願いと勢いで最後まで突っ走る曲は、カッコいいという言葉が似合います。音数が多くてもクリアであるのもポイントです。
Dragonet
ミニ・アルバムのラストを飾る「Dragonet」。(5曲目)
一聴では向いているように聞こえる「世界はきっと愛を知ってるんだ」ではなく、この「Dragonet」ラストに持ってきたことに、意味を感じます。
終わってしまうのではなく、私たちはDOLL$BOXXをして現実に存在しているんだと、彼女たちの意思表示のように聞こえる曲だからです。
「Dragonet」という普段は姿をあまり見せない存在ですが、最後の歌詞にある「僕ら 生きていくんだ」というのはDOLL$BOXXのことかなと。
歌詞の内容にあてはめてみると、より存在が面白く感じる曲です。
あとがき
久しぶりのリリースとなったこのミニ・アルバム。ブランクを一切感じさせない、期待以上の内容でリリースをしてきてくれました。
DOLL$BOXXとしては止まっていても、それぞれの活動がバリバリの現役だったからこその、この収録内容と結果ですよね。
個人の好みもありますけれど、それぞれの活動よりもDOLL$BOXXの方が圧倒的にカッコよくて好きです。メインバンドではないのが、本当に惜しいなと。
ガールズバンドは増えていますが、トップクラスのカッコよさですよ。
次のDOLL$BOXXの活動、音源のリリースは今回のように5年ぶりとはならず、もっと早く楽しませてくれることを期待したいと思います。
ガールズバンドが好きならば、聞いて損はないです。逆に聞かずにスルーしてしまうのは、もったいないと言わざるしかありません。
DOLL$BOXXというカッコいいガールズバンド。熱く震えながら聞きましょう!
以上、『DOLL$BOXX:high $pec ~延長線ではない存在の進化~』でした。
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2012/12/12 release 1st Album
DOLL$BOXX:DOLLS APARTMENT ~必然だった5人の融合~
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DOLL$BOXX:high $pec ~延長線ではない存在の進化~ ←今ココ
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JOE (ジョウ)
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