Dirty Loops (ダーティ・ループス) 3枚目のEP「Phoenix」。
本作にも収録「Work Shit Out」「Next To You」「Rock You」を配信リリースしていますが、まとまった音源としては「Loopified」から6年7カ月ぶり。
正に待望と言う言葉がぴったりの1枚であり、EPのタイトルは「Phoenix = フェニックス」。不死鳥のごとくバンドが蘇ったと感じずにはいられない内容です。
Phoenix 収録曲概要
「Phoenix」収録曲は以下の通り。
- Rock You
- Work Shit Out
- Next To You
- World On Fire
- Breakdown
- Old Armando Had A Farm
- Bitten By The Kitten
- Coffee Break Is Over
- Pink Power
4曲目以降が初収録の新曲。少し変わっているのは、6曲目以降は「SONGS FOR LOVERS」として動画をアップしていたインストゥルメンタル。
ギターレスというだけでも独特なものがありますが、テクニックとしてもレベルの高いメンバーが集まったダーティ・ループス。興味深いことをしてくれます。
しかも「SONGS FOR LOVERS = 愛する人への歌」。表現する音がプログレであるのがなんともセクシーであるのも、大きな特徴です。
歌入り、インストが違和感なくハイクオリティな形で両立するバンドというのは、珍しいかも…。シングルでも楽しめましたが、まとまった音源はいいです。
World On Fire
寂しくなってしまったからこそ「World On Fire」。(4曲目)
他のアーティストでもよく使われれる「World On Fire」というタイトル。よくある本来の意味での世界ではなく、あくまでも自分のというのが興味深い。
I never thought that I would miss you
I never thought that I would care
「君がいなくて寂しいとも、気になるとも思っていなかった」。そばにいなくてもいいと思っていた人が、いざいなくなったら寂しかったですから…。
強がりに自ら気付いてしまったからこその寂しさ。その思いは強くなるばかりで、世界に火を付けるまで向かっていってしまう感情があります。
そこにあるもの。特に人は同じではないですし、いることが当たり前だと思うのは違うんだよとの思いなのかも。後からの後悔をしないために。
MVでジョナ・ニルソン含めメンバーが笑顔でプレイしてしすが、表現している世界は切なさがある曲。そのギャップが面白く興味深いのですが…。
Breakdown
切ないバラード「Breakdown」。(5曲目)
孤独となり絶望を感じているからこその、いっそのこと壊れてしまえばいいのに…という感情。分かりかねる部分がありますが、寂しい思いです。
I’m about to breakdown
「俺は壊れようとしている」。見方を少し変えてみると、「brokedown = 怖割れた」ではないので、元に戻るための術なのかもしれませんね。
しようの状態であれば取り返せても、壊れたら戻れないですから…。ここまでの寂しい感じは今までになかったので、バンドの新境地にある曲ともいえます。
Old Armando Had A Farm
ベースとドラムのバトルと同調する「Old Armando Had A Farm」。(6曲目)
インストで歌詞がないので曲名から想像すると、年老いたアルマンド(人物名?)は農場を持っていたという感じでしょうか。
予期せぬことが起こるであろう農場ののひっちゃかめっちゃ感が出ていて、聞いて楽しくなってしまいます。バトルでもあるけれど、しっかり同調もする。
聞いていても楽しいですが、ここまで弾けたり、叩けたら面白いでしょうね。
Bitten By The Kitten
ファンクとタイトルがなんともかわいい「Bitten By The Kitten」。(7曲目)
ロック・バンドで「子猫に噛まれた」なんて曲名を付けるのは、ダーティ・ループスくらいかも…。噛まれたら痛いんだけど、嬉しさも表現された曲。
子猫をそのままを受け取ってもありですが、女の子のことを比喩として表現しているのかもですね。もうこの子はかわいいなぁという感じで。
Coffee Break Is Over
さてやるぞ! の感情と行動「Coffee Break Is Over」。(8曲目)
コーヒーの休憩タイムは終わって、一気に開放させる形。しっかりと休憩をしたからこそ、パワーがみなぎっていることを想像させます。
聞いているだけでも気づきますが、リズム含めてとんでもないテクニックを使っている曲。それであるのに、いやらしさを感じさせないのも特徴です。
Pink Power
セクシー感が漂う「Pink Power」。(9曲目)
聞いていると思わずリズムと取りたくなるし、気持ちが高ぶってくる気がします。セクシーでも、いやらしい感じではないのもポイント!
今作に収録された4曲の中では一番シンプルな形ですが、だからこそそれぞれの音がクリアに全面に出てきているのも興味深い。ドキドキ感を感じますよ。
あとがき
歌入り、インストゥルメンタルのどちらもがいい感じ。こんなに待たせないでくれるとうれしいですが、ダーティ・ループスらしいカッコいい音です。
ギターが含まれていないのに、ギタリストが聞いてもカッコいい! 聞く専門の音楽ファンだけでなく、楽器を弾く人ほどドキドキしてしまうサウンド。
現在の状況ら中止になってしまった来日公演が来年正常の形で実現するとともに、あまり間を開けすぎない感覚での音源リリースを期待しちゃいます。
音楽ファンであれば、このセクシーでカッコいい音は聞かないと損ですよ。
以上、『Dirty Loops:Phoenix ~不死鳥のごとく蘇った音~』でした。
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JOE (ジョウ)
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