Dirty Loops (ダーティ・ループス) 1枚目のアルバム「Loopified」。
このバンドの特徴はなんといっても、ギターが入っていません。
変化球の特殊系かと思いきや、聞けば「なんだこのカッコいいバンドは! 」となるのが間違いなしの内容になっています。
ギターが入っていなくてもこれだけのものが作れるんだというのは、ギタリストをしてはショックですけれど、とにかくカッコいい!
メンバーの演奏のテクニックもハンパがないのに、いやらしさを感じさせなのもポイント。次元がかなり高いですけれど、大きな参考になります。
楽器を弾かない人にも、聞いて素直にカッコいいんだなと思えるアルバムです。
Loopified 収録曲概要
「Loopified (Japanese Complete Edition)」 収録曲は以下の通り。
- Hit Me
- Sexy Girls
- Sayonara Love
- Wake Me Up
- Die For You
- It Hurts
- Lost In You
- Take On the World
- Accidentally In Love
- The Way She Walks
- Crash and Burn Delight
- Roller Coaster
- Automatic
- Got Me Going
- Circus
- Rolling In the Deep
- Baby
- Just Dance
- What Makes You Beautiful
- Ta Fete
- Where’s the Beat
- Afterglow
1枚目のアルバムで22曲も収録されているのには理由があります。最初にリリースした本来のアルバムに、カバー曲のEP、新曲が追加されているから。
アルバム・ジャケットは、ジョジョの奇妙な冒険の荒木飛呂彦さん作。CDでは2枚組でリリースでしたから、正にJapanese Complete Editionと言えますね。
アルバム・ジャケットが気になってジャケ買いした人も多いと思いますが、後悔しないどころか、大当たりを引いたという感じになれる内容の1枚。
78分という長尺を感じさせずに一気に聞けるだけでなく、耳をこらしてしっかり聞くのもよし、作業中の流してBGMにもなるアルバムです。
Hit Me
![]() | 「Hit Me」 フルMVをApple Musicで観る |
オープニングを飾るのは1枚目のシングル「Hit Me」。(1曲目)
始まりの5秒でわかるカッコいい曲。タイトルの通りですが、まさ「Hit me = ピンときた! 」という感じ。
演奏はかなり難しいことをしているのですけれど、テクニックを見せびらかすというわけではないので、ただただカッコいい曲として聞けます。
ギタリストなので基本的にバンドスタイルでギターがメインの曲が圧倒的に好きなのですが、なくても完全に成り立っているんです。
また、無理にギターの音をマイナスにしているのではありません。
ギターレスだからこそ、かぶせて弾くとより楽しめる曲になっています。ギタリストはアレンジ力を試すのに、最適な曲といえるかも…。
あまりにカッコいいので、ベースをコピーしたんですが、自分には無理でした…。これだけ弾けるとセクシーな感じになるでしょうね。
Sexy Girls
曲名にも含まれているようにセクシーな「Sexy Girls」。(2曲目)
「Sexy Girls」とは、クラブにいる女の子。実際にクラブでかかっていても、何の違和感もない感じの曲になっています。
ギターが入ると邪魔になりますから、ギターレスであるバンドの良い部分がしっかりと聞ける曲。スラップで弾くベースが、セクシーでしかありません。
「Even when the DJ’s gone I’ll keep the music on just for you on」なんて、クラブならではの口説き文句ですね。しかも違和感がないからこそすごい!
「DJがいなくなっても、あなたのためだけに音楽を届けるよ」ですから…。さらっとすごい歌詞ですけれど、すごくセクシーでカッコいい曲です。
Lost In You
分からないくらいにあなたに迷い込んでしまうと歌った「Lost In You」。(7曲目)
男目線のあなたが気になってしょうがないという、ラブソング。
Dirty Loopsとしてはシンプルな構成の曲は、よく聞いてみると歌詞だけでなく、演奏もあなたという迷路にハマっている感じがするんです。
男性に多いどっちつかずの煮え切らなさですけれど、気になってしょうがないんだという気持ちがよく分かる曲になっています。
聞いて気になる曲ですが、難易度が高すぎてコピーしようとは全く思わないです。ベースに耳がよくいきますが、ドラマーもハンパなくうまいですよ。
The Way She Walks
彼女の歩き方について歌った「The Way She Walks」。(10曲目)
日本語タイトルであったら、おそらく付ける人がいないんじゃないかという曲名。間奏ではジャズっぽいフレーズも含まれていて、カッコいいです。
歩き方というのは人それぞれで異なるので、注目してみると面白いんですよね。姿が見えなくても、歩く音が聞こえれば覚えている人であれば分かります。
この曲で歌っているのは、歩き方や歩く音であっても彼女だと分かるぐらい彼女のことが好きで気になるんだとなっている気がしました。
いつも失われると歌っているのは、あなたに心をどんどんと奪われていくという意味だと自分は受け取りましたが、本当の意味はどうなんでしょうか?
演奏もカッコいいですけれど、歌詞も男性の心が分かる面白い曲です。
Automatic
宇多田ヒカルのデビュー曲、かつ代表曲のカバー「Automatic」。(13曲目)
そもそもが日本の歌姫の曲であるのがチャレンジングであるのに、確実に比較される代表曲をカバーするのは本来であれば無謀な行為。
…のはずなのですが、Dirty Loops版の「Automatic」はとてもいいです。カバーであるのに、完全にオリジナルと競っているように聞こえるんです。
どちらがでなく、双方ともに優れた曲という感じで聞けますよ。宇多田ヒカルのファンも、このカバーは納得して聞けるのではないでしょうか?
Dirty Loopsはもともとが有名アーティストのカバーをYouTubeにアップして注目されましたが、「Automatic」はその中でもいい感じです。
あとがき
Dirty Loopsは聞いていてカッコいいだけでなく、聞きながら楽器を弾きたくなってしまうバンド。楽器のを弾かない人も、もちろん楽しめます。
ギターレスであるの参考になる部分は多いので、特にギタリストに聞くことをオススメしたいと感じるアルバムです。
隙間という隙間に音を詰め込み過ぎてしまう、ギタリストは特にですね。
しっかり聞き込んでも楽しめる内容ですし、BGMとしても成り立つのは、内容がとてもいいという証拠ではないでしょうか?
Dirty Loopsは音源のリリースが遅いのでやきもきしていたのですが、今年は久しぶりの新曲「Works Shit Out」がリリースされています。
他の新曲もだけでなく、近い将来に2枚目のアルバムが聞けるのではないかと期待せずにはいられません。来日したら、ライブをぜひみたいバンドです。
始めから終わりまで楽しめるこのアルバム。ぜひ一度聞いてみてください。
以上、『Dirty Loops:Loopified ~繰り返して聞きたい音がここにある~』でした。
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JOE (ジョウ)
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