Daughtry (ドートリー) ベスト・アルバム「It’s Not Over…. The Hits So Far」。
前作「Baptized」から2年3カ月。デビュー・アルバム「Daughtry」から4枚のアルバムから主要曲のピックアッププラス、新曲の2曲で構成。
それぞれの美味しいとこ取りをしていますので、入門編にぴったりな内容です。
It’s Not Over…. The Hits So Far 収録曲概要
「It’s Not Over…. The Hits So Far」収録曲は以下の通り。
- It’s Not Over
- Home
- Over You
- What About Now
- Feels Like Tonight
- No Surprise
- September
- Life After You
- Crawling Back to You
- Waiting for Superman
- Long Live Rock & Roll
- Torches
- Go Down
「Daughtry」から5曲。「Leave This Town」から2曲。「Break the Spell」から1曲「Baptized」から3曲。新曲2曲が、アルバムの時系列順に収録。
オリジナルではなく、ベストということでカタログ的要素が強いのが、この曲順になった理由ではないかと推測。そのおかげで、音の変化も分かりやすいです。
また、新曲をプラスしたのは、ドートリーいわく次にどこに向かっていくのか、提示したかったそう。音の変化も大きかったからこそのこだわりですね。
Feels Like Tonight
![]() | 「Feels Like Tonight」 フルMVをApple Musicで観る |
デビュー・アルバム「Daughtry」から「Feels Like Tonight」。(5曲目)
失敗と成功、どちらもが今夜のように感じるというのは、苦労人ドートリーのそのままを描いているかのよう。良い悪いのどちらもあるのが人生です。
In these ever-changing days
You’re the one thing that remains
「変わりゆく日々の中で、あなただけが唯一残った」。大切な物であり、人というのは、日々を過ごしていく中で気付くことなのかも…。
うまく説明ができないですが、多くの人や物は経過を経て大切になりますし…。この曲で歌っていることは、思っている以上に深い意味も持っているかもです。
And it feels like tonight
「そしてそれは今夜の様に感じる」。実際には異なるけれど、全てが今夜の様に感じる。長い月日に思えても、人生と考えたら一瞬だということなのかも。
何かを始めるてもすぐに諦めてしまう方への、背中を押すというのがこの曲の役割とも言えそうです。単に音として聞いていた時よりも、面白く感じました。
Torches
![]() | 「Torches」 フルMVをApple Musicで観る |
ベスト・アルバム新曲の1つ目「Torches」。(12曲目)
新曲は次のレコードがどこに向かっていくかの提示とドートリーが語った通り、この後に続く「Cage to Rattle」の世界観を聞かせてくれる曲。
Love is like a torch that’s burning bright
「愛は明るく燃えるトーチのようなもの」。トーチとはたいまつのことですが、オリンピックの聖火のように消えることのないことを表しているのでしょう。
It’s gonna be alright, Yeah
「大丈夫だよ」。アウトロでまるで会話のようになっているのは、自分の意思の提示と、相手を安心させるための言葉のように聞こえます。
ここでの愛は人に対してでも、音楽に対してでもあるのでしょう。だからこそ、ベスト盤のタイトルを「It’s Not Over = まだ終わらない」としたのかなと。
今作にも収録されるデビュー曲のタイトルでもありますが、その意味としては少し異なるようにが気がするのは考えすぎでしょうか。
Go Down
ベスト・アルバム新曲の2つ目「Go Down」。(13曲目)
歪んだギターは入っていますが、上モノのピコピコ音が目立つ、ポップな曲。ここで入れないと、方向性的に入る場所がなかったと想像できます。
「Torches」は確かに次の方向性ですが、こちらはボーナス・トラック的です。
Time’s running out on the clock
And I’m turning the page
「時間切れだ。俺はページをめくっている」。今行っていることは、もう終わり。次に進む時が来たんだ! と、言っているかのよう。
曲自体は既にあって、ベスト・アルバム様に歌詞を合わせてようにも聞こえますが、実際はどうなんでしょうか。背景を探ってみると面白いかもです。
あとがき
それぞれの美味しい部分をピックアップしていますので、実にベスト盤らしい内容。少し意地悪に言えば、既存ファンには面白みにかけるかも…。
そこがオリジナルと、カタログ的なベスト盤との違いなのでしょう。デラックス盤のアコースティックライブは、既存ファンへの補填と入れるかもです。
自分は全てを聞いてきているからこその感想。対して、初めてドートリーの音に触れるという方には、冒頭で記載した通りに入門編として最適でもあります。
また、並べて聞くからこそですが、1枚目が圧倒的に強力だなと。ですからこのベストで初めて音に触れた方は、次はデビュー・アルバムがオススメです。
以上、『Daughtry:It’s Not Over…. The Hits So Far ~終わらない記録をここに~』でした。
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JOE (ジョウ)
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