D:道化師のカタルシス ~とあるピエロの物語~

D:道化師のカタルシス 邦楽レビュー

Dの31枚目のシングルである「道化師のカタルシス」。

2003年に結成のビジュアル系バンドで活動歴も長いですが、休むことなくコンスタントに音源をリリースしているバンドです。

ビジュアル系バンドというと活動が長くなるほど化粧が薄くなって行く場合が多いですが、Dは常にビジュアル系をつらぬいている少数派となっています。

前作は「狂王」という組曲をリリースしたりと、ネタが切れずによく活動ができるなと関心してしまうバンドですよ。イメージがずれないバンドですね。

ピエロとは? 問いかけてみる

「道化師のカタルシス」の収録曲は以下の通りです。

  1. 道化師のカタルシス
  2. オーガを喰らった牡猫の奇術師
  3. アンフィテアトルムはクロワッサンの夜に
  4. ミシュマシュ

本来は3曲目が違う2バージョン発売されているのですが、Type-AとType-Bを合わせて4曲として紹介していきます。

それにしても曲名を見ただけでは、どんな曲なのか想像できない曲だらけです。想像できるのは、唯一「道化師のカタルシス」ぐらいですよね。

ですが活動を見ていると、奇を狙って難しくしているようには思えないんです。曲名では分からないけれど、聞くとなるほどねと思うのがDの面白さです。

悲劇を受け入れている曲

シングルのタイトル曲である「道化師のカタルシス」。

イントロの引き込みのうまさは、Dならではですね。ほんの数秒で誰もが道化師を想像してしまう、この音の使い方はうまいです。

カタルシスはギリシア語で「排泄」「浄化」の意味ですが、そのための悲劇を道化師が受けているんだよという内容の歌詞になっています。

悲劇を悲しいものではなく、当然あるものとして受け入れている…。悲劇と思ったら悲しい曲なのですが、悲しくはないんだよと言っている気がしました。

難しい言葉が並んでいるのですが、そう思わせない面白い曲です。

重さの中にあるポップ感

タイトル曲でもいけたんじゃないと思える「オーガを喰らった牡猫の奇術師」。

低音が重い曲ですが、サビでのポップ感が特徴的な曲です。

ピエロの行動、生きざまを歌った曲ですが、陰と陽が1つの曲に含まれているのが、曲の面白さを増やしてくれています。

演奏だけみると、弾くのが1番今回のシングルで難しい曲になっていますよ。

聞いてなるほどねと感じます

曲名からは1番想像ができなかった「アンフィテアトルムはクロワッサンの夜に」。

この曲は歌入りではなく、インストルメンタルの曲です。忘れてしまうところですが、Dはインスト曲を結構な割合で入れてくるんですよね。

「アンフィテアトルム = 円形劇場」の意味ですが、円形劇場でクロワッサンの夜にと置き換えると、情景が想像ができるようなインスト曲です。

インスト曲というと曲名とどうしても合わないものが多いですが、この曲は聞いてなるほどね〜と強く思った曲です。

クロワッサンを想像させてしまう、インスト曲はなかなかないですよ。

ググらなかったら分からなかった…

ごたまぜな舞踏会でかかりそうな曲の「ミシュマシュ」。

ミシュマシュはドイツ語でごたまぜ。不思議の国のアリスの作者ルイス・キャロルが家族のために作った雑誌のタイトルでもあります。

展開の多い曲で聞いた時に面白い曲だな思ったのですが、曲名の意味が分かるとなるほどねと思う曲になっていますよ。

しっかり雑誌のインタビューを見ているわけではないので説明をしているかもしれませんが、自分なりに読み解いても答えが出てくるのは面白いです。

Dがビジュアル系バンドとして長い期間活動できる理由が、分かりますね。

道化師のカタルシス あとがき

タイトル曲だけなく、4曲全てが道化師がテーマとなっているシングルです。

曲順にも意味があるので、曲順通りに聞くのをオススメしますよ。

単純に聞くだけでも楽しめますが、聞いている人の推測を残している曲たちですので、少し掘り下げてみるとより楽しめるのではないでしょうか?

ビジュアル系バンドは今も多いですが、経歴が長いからこそシングルでも多くのテーマと興味を持たせる作りができたのかなと感じました。

DはSyndromeを聞いていたので最初からチェックしていますが、今も変わらず面白く興味深い曲を届けてくれるバンドです。

レビューするからにはよく聞いていますが、ちゃんと聞くと面白い!

 

以上、『D:道化師のカタルシス ~とあるピエロの物語~』という記録でした。


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